経済産業省
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割賦販売法に関するFAQ

問1.改正割賦販売法の主な内容はどのようなものですか。いつから施行されますか。

割賦販売法とは、クレジット取引等を対象に、事業者が守るべきルールを定める法律です。
(1)購入者等の利益を保護すること
(2)割賦販売等に係る取引を公正にすること
(3)商品等の流通、役務の提供を円滑にすること
を目的としています。

今回の改正は、特定商取引法が規制対象とする訪問販売等の取引に係るクレジット被害が高齢者等を中心に深刻化していることや、クレジットカード情報の漏えい・不正使用の増加傾向等を踏まえ、消費者保護法としての行政規制の強化と民事ルールの整備を図るものです。

具体的には、
(1)悪質な販売勧誘行為を助長するようなクレジット業者の参入及び不適正なクレジットの提供を防ぐため、

  1. 商品販売のたびに、与信(審査)を行って、クレジット契約を結ぶ個別クレジットを営む業者(個別クレジット業者)の登録制が導入されます。
  2. 訪問販売等の取引に対して個別クレジットを行うに際して、様々な調査義務等の行為規制や、クーリング・オフ及び取消し等に関する民事ルールが導入されます。

(2)過剰与信を防止するため、クレジット業者に対して支払可能見込額調査を義務付けます。そのために

  1. クレジット業界が共同設立し消費者の債務残高・支払履歴を記録・管理している信用情報機関のうち、申請に基づいて経済産業大臣が指定信用情報機関として指定します。
  2. クレジット業者が審査する際に(指定信用情報機関の有する)特定信用情報を利用すること、調査記録を作成・保存することが義務化されます。
  3. そのほか、適用範囲の拡大や自主規制機関の強化等を通じ、消費者保護及び被害救済の実効性を確保することとしています。

改正割賦販売法は、平成21年12月1日から施行されます。

なお、支払可能見込額調査義務関係の規定は平成22年12月までに別途政令で定める日から施行することとしていることから、それまでの期間は事実上努力義務となります。

問2.改正割賦販売法でも、指定商品・指定役務制が廃止されましたが、どのような影響がありますか。

特定商取引法とあわせて、割賦販売法においても、不動産販売を除く全ての商品・役務がクレジット規制の対象とされました。

これまで割賦販売法では、政令で定める指定商品、指定役務、指定権利だけを規制対象としてきました。指定対象でない商品や役務は、消費者トラブルが顕在化した場合に、政令に対象として追加されていました。

しかし、この方法では、商品や役務が多様化し提供方法が複雑化するにつれて、適切に規制を図ることが難しくなります。また悪質業者は、とかく規制対象になっていない商品や役務に目をつけようとします。その結果、制度的にある程度の消費者被害の発生を余儀なくされていました。このため、これらの懸念に対応した改正がなされものです。

なお、いわゆる自社割賦(割賦販売)、ローン提携販売(※)については現在までのところ消費者トラブルが発生していないため、従来通り、指定商品・指定役務制を維持しています。

※ただし、今回の改正で「ローン提携販売」のうち個別型については(個別クレジットとして整理され)、指定商品・指定役務制を廃止しています。

問3.改正割賦販売法では、ボーナス一括払いや翌月払い(マンスリークリア)はどのように取り扱われるのですか。

従来、割賦販売法におけるクレジット(割賦購入あっせん)規制の対象は、「2カ月以上かつ3回払い以上」の分割払いのケースに限定されていました。しかし最近の被害事例を見てみると、ボーナスを含めた2回払いのケースや、一括払いのケースも少なくありません。そこで、今回の改正では「2カ月を超える与信であれば、一括払いも含めすべて」が規制の対象とされました。したがって、「ボーナス一括払い」も規制の対象となります。一方「翌月一括払い」(マンスリークリア)は、単なる決済手段としての性格が強いため、規制対象からは除外されています。

なお、いわゆる自社割賦(割賦販売)、ローン提携販売については指定商品・指定役務制と同様に、従来通り、「2か月以上かつ3回払い以上」の分割払いが規制対象とされています。

問4.個別クレジット業者に対しても登録制が導入されましたが、金銭消費貸借契約形式で個別クレジット契約を行う金融機関等も、登録の対象になりますか。

ある事業者が、
  1. 特定の販売業者等からの、
  2. (消費者による)商品等の購入等を条件として、
  3. 代金等に相当する額を当該販売業者等に交付し、
  4. 当該額を消費者から受領するという基本要件を満たす場合は、割賦販売法の個別クレジットに該当します。

1.、2.の要件の解釈として、いわゆる金銭消費貸借型の場合には、販売契約(又は役務提供契約)と金銭消費貸借契約との間に密接な牽連性が必要であると解されています。

3.の要件に関しては、平成11年改正によって、代金等に相当する額を直接販売業者等に交付する場合のみならず、当該販売業者等以外の者(購入者の場合が多い)を通じて販売業者等に交付する場合も対象となり、金銭消費貸借型の契約も要件を満たす場合には割賦販売法の対象になりました。
従って、上記の要件を満たす金銭消費貸借契約を行う場合には、金融機関等は個別クレジット業者の登録を行う必要があります。

問5.金銭消費貸借契約形式であっても個別クレジット契約と判断されるのは、どのような場合ですか?

ある金銭消費貸借契約が、モノの販売やサービスの提供を前提に行われ、売買契約と金銭消費貸借契約の間に密接牽連性が認められる場合、個別クレジットと判断されます。

密接牽連関係が認められる典型的な例は、金融機関等と販売業者の間にいわゆる加盟店契約があるものが代表的です。加盟店契約が存在しない場合でも、例えば以下のような関係がある場合には、金融機関等と販売業者等との間に加盟店契約に類する密接な牽連関係が認められる場合が多いと考えられます。

金融機関等と販売業者等との間に加盟店契約に類する密接な牽連関係が認められる場合が多い例の図

(1)金銭消費貸借契約と販売契約とが手続的あるいは内容的に一体である場合

  1. 両契約が同一機会等に一体的に締結されていること。
  2. 両契約がともに存在するかしないかであって、片方の契約のみでは存在しないものであること。

(2)反復継続的取引関係・相互依存関係がある場合

  1. 販売業者が継続的に金融機関等に顧客をあっせん・仲介等をしていること。
  2. 販売業者が継続的に金融機関等の信用供与契約書式を提供していること。
  3. 販売業者と金融機関の間に人的関係または資本関係があること。

加えて、販売の目的物が金融機関等に所有権留保される場合なども、その他の事情と併せて密接な牽連関係の証左となると考えられます。

参考:密接な関連性の要件について、逐条解説においては、以下のとおり、説明しています。

(経済産業省取引信用課編「平成20年版 割賦販売法の解説」47頁・48頁参照)

提携ローン(三者型)とは、金融機関と販売業者等が提携して提供する、販売契約又は役務提供契約の資金提供のためのローンを指す。例えば、学資ローン等の分野で広く取り扱われている。このような提携ローンにおいて、特に問題となるのは、密接な牽連関係の要件である。

密接な牽連関係の要件は、貸付契約と販売契約との手続的一体性・内容的一体性や、金融機関(又は金融機関から貸付契約に係る事務を受託している者)と販売業者等との一体性(人的関係・資本関係等)等の要素を考慮し、総合的に判断されることになると考えられる。

手続的一体性・内容的一体性との関係では、例えば、両契約が同一機会において一体的に締結されている場合には、密接な牽連関係が認められる場合が多いであろう。また、例えば、販売契約及び金銭消費貸借契約の勧誘行為を同一の主体が行っていないか(金融機関が販売契約の勧誘・説明も行っていないか、あるいは販売業者等がローン契約の勧誘・説明も行っていないか等)という点、販売契約とローン契約との申込書の送付先が同一でないかという点、販売契約の勧誘にあたって一定のローンが付されることあるいは金利が減免されることをメリットとして強調していないかという点、販売契約とローン契約とが別々の契約であり契約主体が異なっていることが明確でありこれらの契約が一体であるとの印象を消費者に与えていないかという点等が重要な考慮要素としてあげられよう。

また、金融機関と販売業者との一体性との関係では、加盟店契約(あるいは提携契約)がある場合、販売業者等が継続的に金融機関に顧客をあっせんし又は仲介する等している場合(販売業者等が個別の金融機関によるローンの勧誘・説明を行わずに、①窓口に複数社の金融機関によるローンのパンフレットを置いているに過ぎないような場合、②顧客からローンについての問い合わせを受けた場合に金融機関の連絡先を複数告知する場合(注)、③ローン一般(例えば、学資ローン一般)についての概括的な説明を行うにすぎない場合、あるいは、④ホームページで外部リンクであることをはっきりと明示した上で金融機関のリンクを複数貼っている場合等は基本的にこれに含まれないと考えることができる。)、販売業者等が継続的に金融機関のローン契約書式を提供している場合、又は販売業者等と金融機関の間に密接な人的関係又は資本関係がある場合(例えば親子会社関係がある場合)等には、密接な牽連関係が認められる場合が多いと考えられる。

この他、販売の目的物が金融機関に所有権留保されていることも、密接な牽連関係を基礎づける重要な要素の一つとして考慮されると考えられる。

また、例えば、提携ローンの金利を、同金融機関が取り扱う同種の他のローンの金利よりも引き下げていたり、提携先による利子補給(提携先が利子相当額の全部又は一部を負担すること)がある場合には、密接な牽連関係を推認させる重要な要素として考慮されると考えられる。

様々な事情を総合して判断されるため、一律の基準を提示することは困難で、登録の要否等については、個別の案件毎に、判断されることとなる。

なお、提携先(すなわち、販売業者等)の保証がある事例では、個別信用購入あっせんに該当するものとして取り扱うべきである。なぜなら、このような提携先が保証を行ういわゆる個別方式のローン提携販売については、改正法下では「個別信用購入あっせん」に該当することになると法改正時に整理されたために、改正法下の「ローン提携販売」の定義から除外された経緯があるためである。

(注)例えば、大学が、その入学手続の説明資料等において、入学者が受けうる学資ローンについての一般的な説明を記載し、複数の金融機関の申込窓口や相談窓口の電話番号を載せる程度であれば、その事情のみを理由として個別信用購入あっせんに該当するとは通常、判断されないと考える。(もちろん、他の事情とあわせて総合的に判断した結果として、個別信用購入あっせんに該当すると判断される可能性があることを否定する趣旨ではない。)

問6.金融機関等が行ういわゆる「目的ローン」は割賦販売法に定める個別信用購入あっせんに該当しますか。

特定の物品購入、役務提供を目的としたいわゆる「目的ローン」には、個別信用購入あっせんに該当するものもあると考えられます。

問5の回答にもあるとおり、個別信用購入あっせんにあたるかの具体的なメルクマールは、商品等の販売契約と金銭消費貸借契約との「密接な牽連性」の有無です。

金銭消費貸借契約を用いた目的ローンであっても、信用購入あっせんと同様の経済効果を有する契約については、消費者保護規定を適用すべきというのが割販法の趣旨と考えられます。この趣旨に鑑みると、「密接な牽連性」の有無を判断するに際しては、一般的に見て、販売事業者等と金融機関との提携関係や販売契約との一体性が認められるような勧誘行為があるか否か、一体性が認められる取引条件となっているか否か、という観点に強く留意する必要があります。

これを踏まえると、まず、販売事業者等と目的ローンの資金提供者との間に、当該目的ローンについての何らかの提携契約があれば、原則として、密接な牽連性があると認められ、割販法の適用があると考えられます。

一方、提携契約が無い場合は、密接な牽連性があるとは認められないことが多いと考えられますが、取引の態様等により、事実上、提携関係があると見られるような場合には、密接な牽連性があると認められるものと考えられます。そこで、具体的に、①金利等の商品設計、②ローンの勧誘、③手続の一体性、の3つの観点から、密接な牽連性の有無について典型的な具体例を示します。

まず、以下のいずれかの場合には、密接な牽連性があるとして、割販法の適用があると考えられます。

① 特定の販売業者等が提供する商品・役務に対するローンに限り特別の金利優遇を提供している場合

② 金融機関が特定の販売業者等の商品・役務のみに利用可能と明記したパンフレットを配布したり、販売事業者等に設置させたりしている場合

③ 目的ローンの契約手続を代行する等、販売事業者等が、通常提携関係を前提としていると考えられるような手続を遂行している場合

これに対し、以下のような取引については、購入者が誤認するおそれが少ないことも考慮して、原則として、密接な牽連性が無いと考えられます。

① 目的ローンについて、フリーローンと比べると有利な金利が設定されているが、特定の事業者の商品等に限った優遇金利は設定していない場合

なお、一定の金利幅のある商品について、与信の結果として、事業者ごと、金利水準に差異が生じたとしても、通常は、それ自体をもって、優遇金利を設定したものとはいえないと考えられます。

② 事業者が、他の事業者にも用いることのできる目的ローンのパンフレットを自社店舗内に設置しているに過ぎない場合や、事業者が、自主的な判断に基づいて、金融機関のローンについての積極的な勧誘活動には至らない単なる紹介を行っている場合等。

③ 販売事業者等が目的ローンの契約書式を配布するが、契約締結手続については申込者が金融機関等を訪問して別途行う場合。
なお、金融機関に提出する書面に、購入する商品・役務について記載する欄がある場合(典型的には、オートローンにおける車種やリフォームローンにおける施工内容)等において、販売事業者等が当該部分の記入を補助したときであっても、事業者の関与がそれにとどまり、その後申込者が別途金融機関を訪問して契約締結手続を行う場合には、通常、一体的な手続とはいえないと考えられます。

問7.クレジット契約にもクーリング・オフ制度が導入されたのですか。

訪問販売等(※)で結ばれた販売契約に係る個別クレジットについて、新たにクーリング・オフ制度を導入し、個別クレジット契約がクーリング・オフされた場合は、販売契約も同時にクーリング・オフされることになりました。購入者は、個別クレジット業者に対してのみクーリング・オフを通知すればよく、個別クレジット業者は販売業者にその旨を通知しなければなりません。

※訪問販売等には、訪問販売のほか、電話勧誘販売、連鎖販売取引(いわゆる「マルチ商法」)、特定継続的役務(エステ、外国語教室など)、業務提供誘因販売取引(内職商法、モニター商法など)を含みます。

クレジット契約のクーリング・オフの効力の発生時期は、通知を発送した時点です。クーリング・オフ期間の起算点はクレジット契約の書面受領日となります(それより先に契約申込み書面を受領した場合は、申込み書面の受領日になります)。その際、個別クレジット業者や販売業者が不正をしたり、消費者に誤解をさせたりなどのクーリング・オフ妨害があった場合にはクーリング・オフ期間は起算しません。ただし、特定商取引法で適用除外とされるものについては、与信契約のクーリング・オフも適用除外となります。

なお、クーリング・オフ後に個別クレジット業者・販売業者・購入者の関係を一括で清算できる規定も定められているので、購入者は、個別クレジット業者にすでに支払った金額の返還を受けることができます。また、個別クレジット業者は、販売業者に支払った立替金に相当する額を購入者に請求することはできません。一方、購入者は商品を販売業者に返還し、販売業者は頭金やすでに受け取った金額に相当する額を返金しなければなりません。販売業者は個別クレジット業者から支払われた立替金を返還することになります。

清算ルールの図

(参考)

(1)クーリング・オフの期間
  • 訪問販売等は8日間。
  • 特定連鎖販売個人契約・業務提供誘引販売契約は20日間。
(2)クーリング・オフの適用除外例
  • 乗用自動車:契約を結ぶまでに時間がかかることが一般的で、その間に消費者の購入意思が安定すると考えられるため。
  • 葬儀:他の法律で供給義務が課せられている場合や、すみやかに役務を提供しないと消費者に著しく不利益となるため。
  • 化粧品、健康食品:いわゆる消耗品などで、使用又は消費してしまった場合クーリング・オフできない。

問8.改正特定商取引法において過量販売に対する解除制度が導入されましたが、改正割賦販売法での取扱いはどのようになるのですか。

割賦販売法においても、個別クレジット契約を締結する際、過量販売となっていないか確認する義務を個別クレジット業者に対して課すとともに、消費者は契約締結後1年間、過量販売契約のための個別クレジットを解除できることになりました。

なお、特定商取引法と同様に、消費者が通常の必要量以上の購入をする特別の事情がある場合は例外となるため、個別クレジット業者は消費者の契約意思が真意に基づくものかどうか、その背景事情を確認することが望ましいと考えられます。

また、対象となる個別クレジット契約の解除後の清算関係を明確にするため、次のような清算ルールが定められました。

個別クレジット契約が解除された場合、原則として、

  1. 個別クレジット業者は個別クレジット契約に関する損害賠償又は違約金を請求することができません。
  2. 個別クレジット業者は、立替金相当額を消費者に請求できません。
  3. 販売業者は、立替金を個別クレジット業者に返還しなければなりません。
  4. 個別クレジット業者は、消費者から受け取った既払金を消費者に返還しなければなりません。

問9.訪問販売等を行う販売店が消費者に不適正な勧誘を行ったかどうか個別クレジット業者に調査が義務づけられることになりましたが、具体的にはどのような対応が求められるのですか。

まず、訪問販売業者等と加盟店契約を締結するときに、その訪問販売事業者等に対して商品・役務の内容、営業実態、苦情処理体制等を調査することが必要です。

また、消費者と個別のクレジット契約を結ぶたびに、消費者に対して商品・役務の内容等に関する説明とパンフレット等の記載内容に相違はないか、申込書面に記載されていない付帯サービスや特別の約束事項はないか、申込者自らの意思に基づく契約であり困惑誤認によるものではないかなどの特定商取引法・消費者契約法違反行為がなかったかどうかを電話等により調査することも必要です。

加えて、消費者からの加盟店に関する苦情等の内容に応じて調査を行うことも必要になります。

また、この調査結果は記録を作成して保存することが義務づけられます。

調査の結果、不適正な勧誘があったと認められる場合、個別クレジット業者は消費者に対しクレジットを提供することはできません。

以上の調査義務や与信禁止の義務に違反した場合、行政処分(業務改善命令)の対象になります。

問10.今回の改正割賦販売法で導入された既払金の返還制度とはどのようなものですか。

訪問販売業者等(電話勧誘販売、連鎖販売取引(いわゆる「マルチ商法」)、特定継続的役務(エステ、外国語教室など)、業務提供誘因販売取引(内職商法、モニター商法など)を営む業者を含む)が、個品クレジット契約の勧誘を行うに際して、支払総額・支払回数等のクレジット契約の内容や、商品の品質・性能等の販売契約に関する重要事項等について嘘をつく(不実の告知)などの不適正な勧誘を行った場合、消費者は、販売契約などを取り消すことができると同時に、すでに支払っているクレジット代金があれば、個別クレジット業者に対して、返還を求めることができます。訪問販売によって通常必要とされる分量を著しく超える商品の売買契約等(過量販売)を結び、これに対する個別クレジット契約を1年以内に解除した場合やクーリング・オフした場合も、同様に既払い金の返還を求めることができます。

問11.多重債務防止のために導入された支払可能見込額調査とはどのようなものですか。総量規制とは異なるのですか。

クレジットの支払が多くなりすぎて、日々の生活に困ったり、住んでいる自宅を失ったりしないようにするために、クレジット業者には消費者の「支払可能見込額」を調査することが義務づけられました(翌月一括払い(マンスリークリア)については、個別クレジット、包括クレジット双方とも、適用除外)。

支払可能見込額は、基本的には年収から生活維持費、クレジット債務などを除き、返済履歴、商品の担保価値など様々な要素を総合的に勘案して、算定されることになります。

年間支払可能見込額調査は、具体的には次の点に留意して行われます。

  • 年収は自己申告が基本です。証明書などは求められません。
  • 「生活維持費」は、利用者のプライバシー保護の観点、クレジット業者の調査能力の観点から、生活の実態を詳細に調査しなくとも把握可能な、被扶養者の数、持家の有無のみを考慮する、簡便な算定方式となります。
  • クレジット業者は、消費者のクレジット債務を調査するために「指定信用情報機関」に個人信用情報を登録、照会する義務を負うことになります。

なお、クレジットカードの限度額が、包括支払可能見込額に経済産業大臣が定める割合(90/100)を乗じた額を超える場合、クレジットカードを新たに発行することはできません。また、この限度額を超えて利用限度額を増額することもできません。

以上のように、支払可能見込額の算定にあたっては、一律の規制(総量規制)を行うこととはしていません。限度額に関する制度は、クレジットの利便性を損なうことがないよう、十分配慮された内容となっています。

問12.支払可能見込額調査が義務づけられることにより、これまでは可能だった自動車ローンを組めなくなりませんか。

クレジットの与信審査は、収入、債務の他、返済履歴、商品の担保価値など様々な要素を総合的に勘案して行われています。規制内容についても、実態を踏まえたものとなるように配慮されています。クレジット契約に基づく年間返済額が支払可能見込額を超える場合でも、一律に契約締結を禁止されるわけではありません。

例えば自動車など、比較的高額であっても生活に必要とされる耐久消費財については、消費者の保護に支障を生じない場合として(用途、過去の利用状況、生活における必要性、支払総額が生活水準に照らして相当であることなど消費者の生活実態に関する丁寧な審査が前提ではありますが)、支払可能見込額を超える個別クレジットを利用して購入することが可能です。

問13.年収の(少)ない専業主婦(夫)や学生等は、自分のクレジットカードを持てなくなったり、クレジットカードの更新時に限度額が下がることになるのですか。

クレジットカードの発行に伴い支払可能見込額を調査する際、消費者の保護に支障を生ずることがない場合として、年収の(少)ない専業主婦(夫)や学生等が一律にクレジットカードを持てなくなることのないよう配慮がなされています。

具体的には、専業主婦(夫)や学生等の場合は、世帯主の収入も合算して支払可能見込額を算定し、クレジットを利用することができます。ただし、算定の結果によってはクレジットカードを持てなくなったり、カードの更新時に限度額が下がることになる可能性はあります。

問14.指定信用情報機関とはどのようなものですか。

信用情報機関は、クレジット業界等が共同設立し、消費者の債務残高・支払履歴を記録・管理している事業者です。指定信用情報機関は、信用情報機関の申請に基づき、経済産業大臣によって指定されることで成立するものです。クレジット業者は、消費者からのクレジットの申込みを審査するときに、他社でのクレジットの利用状況や、過去に延滞などの事故情報がないかどうかを信用情報機関に照会して調べます。

クレジット業者が指定信用情報機関に加入し、会員となった際は、指定信用情報機関に対して基礎特定信用情報を提供する義務があり、購入者等とクレジット契約を締結する際には購入者等から基礎特定信用情報を提供してもらうことについて同意を取得しなければなりません。指定信用情報機関は、加入したクレジット業者が特定信用情報を目的外に使用しないよう監督します。指定信用情報機関同士の情報交流に関しても規定が設けられ、加入したクレジット業者に対して差別的な取扱いをすることも禁じられます。

クレジット業者は支払可能見込額の調査を行うにあたり、他社のクレジット債務の額や支払状況を調査するために、指定信用情報機関の保有する信用情報を使用することを義務づけられます。

問15.クレジットカード番号の保護のために、誰がどのような対応を求められることになるのですか。

インターネット取引が拡大している中、クレジットカードについて漏えい事件や不正利用が多発しています。そこでクレジットカードを取り扱う業者に対して、カード番号などが漏えいしたり、不正に利用されたりしないように、必要な措置を講じることが義務づけられます。クレジットカードを取り扱う業者とは「包括信用購入あっせん業者」「二月払購入あっせん業者」(マンスリークリアカードを用いた翌月払いを取り扱う業者)「立替払取次業者」(利用者がクレジットカードを利用した時に、包括信用購入あっせん業者、二月払購入あっせん業者のために、自分の名前で販売業者に対して料金を立て替える業者。アクワイアラー)を指します。

こうした事業者は自社の従業員、退職者などが容易にクレジットカード番号等を漏えいしたり、不正に利用できないように適正に管理する必要があり、そのための安全管理措置を講じることが義務づけられます。また、自社だけでなく、加盟店や業務を委託している業者に対しても、適切な管理が図られるよう、指導等の措置を講じなければなりません。

問16.クレジットカード番号の保護のために、どのような行為に対する罰則が強化されましたか?

クレジットカード番号等は、不正に利用すれば財産価値のあるものを入手できることになり、逆に不正に利用された方は財産価値のあるものを失うこととなります。そこで、クレジットカード番号等を保護するために、不正な利益を図る目的でクレジットカード番号等を不正に流出させたり、取得した者に対する罰則を強化することになりました。

具体的には、まず、クレジットカード番号等を業務上保有している会社の従業員や退職者が、自分のためもしくは第三者の不正な利益を図るために番号を不正に提供した場合が処罰の対象となります。

次に、詐欺や無権限での複製の作成、不正アクセスなど、不正な手段を用いてクレジットカード番号等を取得した場合も処罰の対象になります。

また、漏えいしたクレジットカード番号等が売買され、転々と流通するのを防ぐため、クレジットカード番号等を正当な理由なく提供を受けた者はもちろん、有償で提供する目的でクレジットカード番号等を保有していた場合も処罰の対象となります。

いずれの場合も法定刑は3年以下の懲役または50万円以下の罰金です。

問17.登録申請書に記載する本店とその他の営業所の定義を教えてください。

1. 包括信用購入あっせん業者の本店とその他の営業所

  • (1)割賦販売法第32条第1項第2号における「本店」とは、商業登記簿における本店をいうため、必ずしも「主たる営業所」と一致するものではありません。
  • (2)割賦販売法第32条第1項第2号における「その他の営業所」には、「主たる営業所」と「その他の営業所」があり、それぞれの考え方については、以下のとおりです。
  1. 「主たる営業所」とは、基本的には事業者の申請に基づいて、当該事業者における包括信用購入あっせんに係る業務全般を統括する事業所とします。
  2. 「その他の営業所」には、包括信用購入あっせんに係る業務に関係のない事業所は含みませんので、商法上の登記を必要とする支店であっても、当該業務を行っていなければ登録の必要はありません。
    1. その他の営業所における業務内容について
      業務内容として、原則として、クレジットカード会員の募集及びクレジットカードの発行に係る申込みの受付、又は、加盟店の募集のいずれかを常設の店舗において行っている場合には、その他の営業所に該当します。なお、常設の店舗とは、年間を通じて業務を行うことができるもの(注1)とします。ただし、端末機器のみを設置しているものを除きます。
      (注1)「年間を通じて業務を行うことができるもの」とは、必ずしも当該店舗等の営業日のすべてにおいて業務を行っていることを条件としているのではありません。例えば、各週又は各月において一定の期間業務を行うことを、予め計画している場合などは、常設の店舗に該当する可能性があります。ただし、当該店舗等の新規開店等により、半年以内の期間を限定してカードの募集業務を行う場合には、該当しません。
    2. その他の営業所に該当しない場合について
      • 常設の店舗であってもクレジットカードの発行に係る申込の受付のみを行う場合には、その他の営業所に該当しません。
      • 与信審査、債権回収、消費者相談等を行っている事業所(コールセンター等)については、クレジットカード会員の募集及びクレジットカードの発行に係る申込みの受付等の業務を行っていない場合にはその他の営業所に該当しません。
      • 会員等の募集業務を提携先の企業や加盟店に委託している場合については、当該業務委託先はその他の営業所に該当しません(注2)。
        (注2)提携先の企業や加盟店に当該業務を委託していたとしても、当該委託先の店舗等において、包括信用購入あっせん業者自らの従業員が派遣される等により、包括信用購入あっせんに係る業務(例えばクレジット申込書の記載内容の確認、本人確認等)を継続的に行っている場合には、当該委託業務を行う提携先の企業や加盟店は包括信用購入あっせん業者の「その他の営業所」に該当します。

2. 個別信用購入あっせん業者の本店とその他の営業所

割賦販売法第35条の3の24第1項第2号における「本店その他の営業所」は、包括信用購入あっせん業者の考え方と基本的に同様とするが、個別信用購入あっせんでは、原則として、加盟店の募集を行う事業所のみが対象となります。

お問合せ先

商務情報政策局 商取引監督課
電話:03-3501-2302

経済産業省 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 代表電話 03-3501-1511
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