経済産業省
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早わかり☆改正割賦販売法

悪質な勧誘などを行っている販売店を加盟店にして、クレジットを提供し、悪質商法を助長する。
消費者の支払能力を超えるクレジットを提供して、多重債務に陥るきっかけをつくる。

このようなことを防ぐため、クレジットに関する法律(割賦販売法)が、特定商取引法とともに、改正されました。

1.個別クレジット業者も登録制になります。

包括クレジット(クレジットカード)業者のみに義務付けられていた登録制が、個別クレジット(ショッピングクレジット)業者にも導入されます。これにより、登録した事業者のみが個別クレジット業を営むことができ、行政監督を受けることになります。

  1. 個別クレジット業者は、消費者保護を目的に、さまざまな義務を負うことになります。従って、これらの義務を履行できるだけの財産的基盤や人的体制の確保ができる法人のみが登録を受け、営業することができます。3年毎の更新も必要です。また包括クレジット業者についても社内体制が整っていない場合などの登録拒否事由が追加されました。
  2. 個別及び包括クレジット業者は行政監督を受けます。
  • 個別クレジット業者が法的義務(過剰与信防止義務など)に違反した場合には業務改善命令の対象となり、さらにこの命令に違反した場合、業務の停止命令や登録の取消しを受けます。
  • これらの義務が果たされているかを確かめるため、個別クレジット業者に対して報告徴収や立入検査が行われます。
    個別クレジット業者は、後で説明するように、加盟店による勧誘行為についての調査義務が課せられます。従って、この義務の遵守を確認する範囲に限り、加盟店などに対しても、立入検査や報告徴収が行われます。
  • 包括クレジット業者も個別クレジットと同様、過剰与信防止義務等の法的義務に違反した場合、業務改善命令の対象になります。さらにこの命令に違反した場合、登録が取り消されます。また、クレジットカード業務の一部を他の業者に委託することもあるため、委託先への報告徴収と立入検査も行われます。
  • その他クレジットカード番号等の安全管理の状況に関して、クレジットカード発行業者(イシュアー)、立替払取次業者(アクワイアラ)に対し、報告徴収と立入検査を可能とします。

2.規制の範囲が、拡大します。

今までは、指定商品・指定役務制をとっていましたが、商品の多様化に対応し、抜け穴をねらった悪質業者の出現をくい止めるため、指定商品・指定役務制を撤廃しました。
また、翌月一回払い以外の支払方法であれば、1回払いであっても、規制の対象になります。(ボーナス1、2回払いなど)

  • 翌月一括払い(マンスリークリア)の個別クレジットおよび包括クレジットは、ともに規制対象になりません。
  • 自社割賦(販売店による割賦販売)と包括型のローン提携販売は、今までどおり指定商品・指定役務制をとり、2月以上かつ3回払い以上が対象になります。(個別型のローン提携販売は改正法では、個別クレジットに含まれることになりました。)

3.個別クレジット業者には、加盟店の勧誘行為等についての調査が義務づけられます。

悪質な商法を行っている加盟店のクレジット利用を防ぐため、個別クレジット業者には、訪問販売などを行う加盟店の勧誘行為について、調査する義務が課せられます。この調査のために、クレジット契約を結ぶ際、消費者はクレジット業者から、電話などで契約の経緯や内容について詳しく聞かれる場合があります。その結果、もし不適正な勧誘があれば、個別クレジット業者はクレジット契約を結ぶことはできません。

  • 調査の対象になる取引は?
    (1)訪問販売 (2)電話勧誘販売 (3)連鎖販売取引(いわゆる「マルチ、マルチまがい商法」) (4)特定継続的役務(エステ、外国語教室など) (5)業務提供誘因販売取引(内職商法、モニター商法など)
  • 調査の時期は?
    (1)加盟店契約の時 (2)消費者と個別クレジット契約を結ぶ時 (3)消費者から苦情の申し出があった時
    特に「(2)消費者と個別クレジット契約を結ぶ時」に、消費者はクレジット業者から電話などで契約の経緯や内容について詳しく聞かれる場合があります。
    また消費者が加盟店に対する苦情を個別クレジット業者に申し出ると、悪質加盟店の排除に結びつくことになります。
  • 調査すべき内容は? 以下の行為の有無について調査し、記録を作成し、5年間保存する義務があります。
    1. 重要事項の不実告知(事例:多機能電話を販売する際に「黒電話は使えなくなります」と言う)
    2. 断定的判断の提供(事例:マルチ商法に誘うときに「誰でも、絶対儲かる!」と言う)
    3. 重要事項・不利益事実の故意の不告知(事例:内職の勧誘を行うにあたり、予め必要な経済的負担があることを説明せずに、勧誘する)
    4. 威迫・困惑(事例:一人暮らしのお年寄りの自宅に、帰るよう促されているにもかかわらず、長時間居座って勧誘する)

4.個品クレジット契約もクーリング・オフできるようになります。

今までは、特定商取引法によってクーリング・オフできる場合も、クレジットについては支払停止の抗弁を主張できるだけでしたが、今回の改正で個別クレジット契約自体もクーリング・オフできることになりました。

消費者は、個別クレジット業者に対して、個別クレジット契約をクーリング・オフすると、販売契約も基本的にクーリング・オフされたものとして取り扱われます。

個別クレジット業者に対してクーリング・オフを行うと、その旨が販売業者にも伝えられますが、消費者としては、販売業者に対して

  • 個別クレジット契約をクーリング・オフしたこと
  • 販売契約もクーリング・オフされたものとみなされること
  • 頭金の返還等原状回復を求めること
  1. 契約の申込者又は購入者が営業のためもしくは営業として締結する場合
  2. 自動車・自動車リース、葬儀、化粧品などの消耗品 などには、適用されません。
  • クーリング・オフの効果は?(清算ルール)
    1. 個別クレジット契約がクーリング・オフされると、購入者等が反対の意思表示をしている場合を除き、 販売契約もクーリング・オフされます。
    2. 個別クレジット業者は、クーリング・オフに伴なう損害賠償又は違約金を請求することはできません。
    3. 販売業者は、クーリング・オフがあった時点で既に立替金を受領しているときは、これを個別クレジット業者に返還しなければなりません。
    4. 個別クレジット業者は、クーリング・オフがあった時点で既払金があるときは、これを購入者等に返還します。

5.うその説明による勧誘や、通常考えられない量の商品などの販売を行った場合は、個別クレジット契約も解約して、すでに支払ったお金の返還も請求できます(既払金の返還請求)

  • 訪問販売業者等(※)が個別クレジット契約の勧誘を行うとき、支払総額・支払回数等のクレジット契約の内容や、商品の品質・性能等の販売契約に関する重要事項等についてうその説明(不実の告知)などの不適正な勧誘を行ったことを理由に消費者が販売契約を取消す場合、個別クレジットも取消すことができます。
  • 訪問販売による通常必要とされる分量を著しく超える商品の売買契約等(過量販売)に対する個別クレジット契約は、1年以内であれば解約することができます。

※訪問販売業者等とは、訪問販売、電話勧誘販売、連鎖販売取引(いわゆる「マルチ商法」)、特定継続的役務(エステ、外国語教室など)、業務提供誘因販売取引(内職商法、モニター商法など)を行う業者です。

  • 訪問販売業者が個別クレジット契約の勧誘を行うにあたって、支払総額・支払回数等の個別クレジット契約の内容や、商品の品質・性能等の販売契約に関する重要事項等についてうその説明(不実の告知)などの不適正な勧誘を行った場合、消費者は販売契約とともに、個別クレジット契約も取消すことができます。
    取消後の清算ルールは次のとおりです。
    1. 個別クレジット業者は、立替金相当額を消費者に請求できません。
    2. 個別クレジット業者が販売業者に支払った立替金は、販売業者が個別クレジット業者に対して返還義務を負います。
    3. 購入者が個別クレジット業者に支払った既払金については、個別クレジット業者に返還を請求できます。
  • 訪問販売によって通常必要とされる分量を著しく超える商品を購入した場合(過量販売)、消費者は1年以内であれば購入契約とともに、個別クレジット契約も解約でき、個別クレジット業者に対して既払金の返還を請求できます。
    個別クレジット契約が解除された場合、原則として、
    1. 個別クレジット業者は消費者に対して個別クレジット契約に関する損害賠償又は違約金を請求することができません。
    2. 個別クレジット業者は、立替金相当額を消費者に請求できません。
    3. 販売業者は、立替金を個別クレジット業者に返還しなければなりません。
    4. 個別クレジット業者は、消費者から受け取った既払金を消費者に返還しなければなりません。

6.クレジット業者は指定信用情報機関の情報などを利用して消費者の支払可能見込額を算定します。消費者はこれを超えたクレジットを利用できなくなります。

クレジットの支払が多くなりすぎて、日々の生活に困ったり、住んでいる自宅を失うようなことがないために「支払可能見込額」を算定することをクレジット業者に義務づけました。
実際には、年収から生活維持費、クレジット債務などを除き、返済履歴、商品の担保価値など様々な要素を総合的に勘案して、年間支払可能見込額が算定されることになります。クレジット業者は、クレジット債務を調査するために「指定信用情報機関」に個人信用情報を登録、照会する義務を負います。
クレジットカードの限度額については、包括支払可能見込額に経済産業大臣が定める割合(90/100)を乗じた額とします。これを超える場合、包括クレジット業者はクレジットカードを発行、増額することはできません。

  • 翌月一括払い(マンスリークリア)については、個別クレジット、包括クレジット双方とも、適用除外です。
  • 年収は、自己申告が基本です。証明書などは求められません。
  • 専業主婦(夫)等の場合は、世帯の収入に基づいて、クレジットを利用することができます。
  • 「生活維持費」は、利用者のプライバシー保護の観点、クレジット業者の調査能力の観点から、生活の実態を詳細に調査しなくとも把握できる、簡便な算定方式とします。

【人事院「標準生計費」(全国平均)(単位=万円)】

4人世帯以上 3人世帯 2人世帯 1人世帯
住宅所有 住宅ローン無し 200 169 136 90
住宅不所有 借賃支払無し 200 169 136 90
住宅所有 住宅ローン有り 240 209 177 116
住宅不所有 借賃支払有り 240 209 177 116
  • 消費者の保護に支障を生じることがない場合には、次のようにそれぞれ配慮しています。
    〈個別クレジット〉
    1. 家電や携帯電話など、店頭販売であって、比較的少額(10万円以下)の生活に必要な耐久消費財に係る個別クレジット契約については、延滞していないこと等を確認することを条件に、支払可能見込額調査を行いません。
    2. 自動車など比較的高額であっても、生活に必要とされる耐久消費財については、消費者の生活実態に関する丁寧な審査を前提として支払可能見込額を超える個別クレジットを利用して購入できるようにします。大学の学費等についても同様とします。
    3. 緊急医療費、介護用品など、生命・身体の保護を保護するため緊急に必要とされる商品・役務については、支払可能見込額を超える与信ができます。
    〈包括クレジット〉
    1. 限度額が30万円以下のクレジットカードを発行する場合は、過剰な債務や延滞等を確認する簡易な審査で発行可能とします。
    2. 海外旅行、引越費用、冠婚葬祭など特定の目的のため、一定期間だけ、消費者の求めに応じて利用限度額を増額する場合は、目的・使用場所を確認することで、与信審査なしに利用限度額を増額することができます。
    3. クレジットカードを更新する場合、債務残高が5万円未満であれば、改めて審査する必要はありません。

7.クレジット業者は、消費者の他社のクレジット債務の額や支払状況を調査するために、指定信用情報機関の提供する信用情報を利用する義務を負います。

クレジット業者は、指定信用情報機関に加入して、クレジット債務などの基礎特定信用情報を提供する義務があります。
クレジット業者は、クレジット契約を締結する際に、購入者から基礎特定信用情報の提供の依頼、登録について同意してもらわなければなりません。
このように、信用情報は「クレジットヒストリー」とも言われ、適正なクレジット利用の際に重要な要素となります。
従って、延滞などで信用情報に傷がつくと、将来のクレジット利用に大きな影響を及ぼす恐れがあります。
また、消費者は登録されている自分の情報を確認するため、指定信用情報機関に開示を求めることができます。

  • 指定信用情報機関とは、クレジット業界が共同設立し、消費者の債務残高・支払履歴を記録・管理している法人です。経済産業大臣が指定する一定の要件を備えることが必要です。
  • 指定信用情報機関は、加入クレジット業者が特定信用情報を目的外に使用しないよう監督します。
  • 指定信用情報機関同士の情報交流についての規定も設けられました、また、加入クレジット業者に対して差別的な取扱いをすることが禁止されます。
  • 指定信用情報機関に提供される情報(基礎特定信用情報といいます)は次のとおりです。
包括クレジット 個別クレジット
消費者本人の属性情報 イ)氏名(ふりがなを付す)   ロ)住所    ハ)生年月日     ニ)電話番号
ホ)勤務先の商号又は名称    ヘ)運転免許証の番号(加入包括クレジット業者又は加入個別クレ ジット業者が入手した場合に限る)、本人確認書類の記号番号(加入包括クレジット業者又は加入個別クレジット業者が入手した場合に限る)
クレジット契約に関する情報 (一)契約年月日
(二)クレジット債務残高
(三)年間支払見込額
(四)包括クレジット債務又は包括クレジットの手数料の支払の遅延の有無
(五)包括クレジットを特定するに足りる番号等
(一)契約年月日
(二)クレジット債務残高
(三)年間支払見込額
(四)個別クレジット債務又は個別クレジットの手数料の支払の遅延の有無
(五)個別クレジットを特定するに足りる番号等
(六)契約商品名(契約権利又は契約役務の場合にあっては、当該権利又は当該役務の種類)等
(七)契約商品の数量(契約権利又は契約役務の場合は、契約権利を行使し得る回数若しくは期間又は役務の提供を受けることができる回数若しくは期間)等

8. 認定割賦販売協会が認定され、業界の自主ルールを作成することなどによって法律を補完します。これによって、適正なクレジット取引が促されることが期待されます。

業務の内容は
割賦販売等に係る取引の公正の確保及びクレジットカード番号等の適切な管理をするために必要な規則の制定(自主ルール)
この法律若しくはこれに基づく処分又は自主ルールの遵守状況の調査及び指導、勧告
利用者等の利益を保護するために必要な情報の収集、整理及び提供
利用者等からの苦情処理及び利用者等に対する広報等

認定割賦販売協会は、加盟店の情報を会員同士で交換する制度(加盟店情報交換制度)を整備します。特に特商法5類型((1)訪問販売 (2)電話勧誘販売 (3)連鎖販売取引(いわゆる「マルチ商法」) (4)特定継続的役務(エステ、外国語教室など) (5)業務提供誘因販売取引(内職商法、モニター商法など))を行う加盟店の勧誘に対する苦情を重点的に、認定割賦販売協会に加入するクレジット業者が、消費者からの苦情に基づき行った調査内容を会員間で交換し、業界全体として、悪質加盟店の排除に努めます。

9.クレジットカード情報の保護を図ります。

安心して安全なクレジットカードを利用できるように、個人情報保護法でカバーされていない部分(クレジットカード番号そのものなど)の保護のための安全管理措置を義務づけました。また、クレジットカード番号を不正に提供したり、不正に取得したりすると刑事罰の対象となります。

  • イシュアー及びアクワイアラは、クレジットカード番号等単体であっても、個人情報保護法に規定される安全管理や従業者の監督を行わなければなりません。不正利用防止策や再発防止策も必要です。
  • イシュアーおよびアクワイアラは、加盟店(その委託先を含む)や自社の委託先に対して、漏えい等の事故が発生しないよう、また発生した場合はその状況の連絡、再発防止策などについて、指導監督を行います。

※イシュアーとは、クレジットカード発行会社です。
※アクワイアラとは、クレジットカード発行会社が加盟店に支払う立替払金を自己の名をもって取次ぎする業者です。

10.相談窓口など リンク先一覧

クレジットに関わる消費者相談は、こちらへ

※経済産業省消費者相談室 03-3501-4657

※社団法人日本クレジット協会消費者相談室 03-5645-3361 http://www.j-credit.or.jp/外部サイト

 
 
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