経済産業省
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平成20年度産業技術調査報告書「技術評価による資金調達円滑化調査研究」

現在、財務諸表上のデータや有形資産担保を中心とした出融資判断においては、技術力といった無形資産は評価外とされ、ベンチャーをはじめとした技術指向型の中小・中堅企業(技術力こそが当該企業の経営資源である企業)にとって成長のための資金を円滑に調達することが困難になる場合もあります。

こうした背景には、客観的にもコスト的にも企業の技術力を評価することが難しいことが大きな原因の一つであるとされています。また、中小企業の融資可能性を定量的に評価するスコアリング手法として、中小企業の財務データをスコア化したCRD(Credit Risk Database)が普及しつつありますが、現在、技術力等の定性情報は含まれていません。

そのため、経済産業省では、「技術評価による資金調達円滑化調査事業(委員長:東京理科大学専門職大学院 石井 康之 教授)」を実施(委託先:(株)帝国データバンク)し、特許情報を活用することで客観的かつ簡易な「技術力評価指標」とその有効性を確認するとともに、当該「技術評価指標」が様々な機関で活用される仕組みの可能性について調査・検討を行いましたので、結果を公表いたします。

  <ポイント >

  •  約7 千社の中小企業の財務・経営データと特許データを活用した技術スコアとを相関分析した結果、「特許情報を活用した技術力評価」は、中小企業の将来の成長性と倒産可能性の予測先行指標になりうる(=特許スコアが高い企業は、特に2年後の将来の成長性との相関が強く、倒産可能性が低い)ことが判明。
  •  金融機関を対象としたアンケートでは、金融機関の9 割で融資先の中小企業について技術力を評価したい意向にも関わらず、一応の技術力評価を行っているとする金融機関は約4 割に留まっていた。今後、信頼できる簡易な技術力評価方法があれば活用したいとする金融機関は約4割。
  •  今回、「特許情報を活用した技術力評価」が、将来の成長性や倒産可能性の予測に一定程度相関することが分かったことを踏まえ、今後、中小企業の技術力を積極的に評価しようとする動きに繋がることを期待。

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