経済産業省
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大学の技術移転(TLO)

TLOとは?

 TLOとは、Technology Licensing Organization(技術移転機関)の略称です。大学の研究者の研究成果を特許化し、それを企業へ技術移転する法人であり、産と学の「仲介役」PDFファイルの役割を果たす組織です。大学発の新規産業を生み出し、それにより得られた収益の一部を研究者に戻すことにより研究資金を生み出し、大学の研究の更なる活性化をもたらすという「知的創造サイクル」PDFファイルの原動力として産学連携の中核をなす組織です。

TLOの必要性

  • 我が国の大学等には、研究資源の多くが集中しており、その成果の中には新規産業の「シーズ」として有望なものが多くあるのですが、それが産業に十分活用されているとは言えませんでした。
  • 企業(メーカー)には研究部門とは別に特許管理を行う「知的財産部」があるのに対し、大学にはそうした組織が従来存在しなかったことに大きな問題があり、大学の研究成果の特許化及び企業への移転(ライセンシング)を行うTLOの必要性が認識されるに至りました。
  • これを受け、各大学におけるTLOの設立を政策的に支援する「大学等技術移転促進法」(通産省・文部省提出)が平成10年5月に制定され、8月から施行されました。
  • TLOが整備されることによって、研究者は研究に専念しながらその成果の特許化・産業化によって更なる研究資金を得るという「知的創造サイクル」の仕組みが実現します。

大学等技術移転促進法の概要

正式には「大学等における技術に関する研究成果の民間事業者への移転の促進に関する法律外部リンク(平成10年5月6日法律第52号)」
といいます。

第1条(目的)
大学や国の試験研究機関等における技術に関する研究成果の効率的な技術移転を促進することにより、新たな事業分野の開拓、産業技術の向上、大学等の研究活動の活性化を図り、我が国の産業構造の転換の円滑化、国民経済の健全な発展、学術の進展に寄与することを目的としています。

第2条(定義)
「特定大学技術移転事業」とは、大学における技術に関する研究成果(特許権等)のうち、その帰属が国以外の者(大学帰属・研究者個人帰属)になったものを、その成果の適切かつ確実な(成果を死蔵させない)民間事業者に対し移転する事業のことをいいます。

第3条(実施指針)
・特定大学技術移転事業の実施に関する指針 (下記PDFリンク参照)

(特定大学技術移転事業に必要とされる業務内容)

(1)企業化しうる研究成果の発掘、評価、選別等
(2)特定研究成果に関する技術情報の提供等
(3)特許権等についての民間事業者への実施許諾等
(4)実施料等収入の環流等
(5)経営に関する助言
(6)技術指導及び研究開発等
(7)金融面での支援
(8)その他特定研究成果の効率的な移転に必要な事業

第4条(実施計画の承認)
大学における技術に関する研究成果を特許権等の譲渡等の方法により民間事業者へ効率的に移転する特定大学技術移転事業に係る計画を、実施指針に従って承認します。文部科学省及び経済産業省両省の承認が必要です。
※なお、承認を受けない技術移転会社が民間ビジネスとして技術移転に携わることを排除するものではありません。
・特定大学技術移転事業の実施に関する計画承認実施要綱 (下記PDFリンク参照)

第6条(中小企業基盤整備機構の行う技術移転促進業務)
承認事業者は、承認計画に係る技術移転事業の実施に必要な資金を調達するために発行する社債、資金借入れに係る債務の保証を中小企業基盤整備機構より受けることが可能です。

第7条(中小企業投資育成株式会社法の特例)
承認事業者より技術の移転を受け事業を実施するために会社を設立する場合、資本金が3億円を超える場合であっても中小企業投資育成株式会社による株式の引受、保有を受けることができます。(中小事業投資育成株式会社法第5条では3億円以下の株式会社のみが対象)

第8条(特許料等の特例)
承認事業者は、特定大学技術移転事業を実施する場合、特許料・審査請求料の減免を受けることができます。

第12条(特許料の特例等)
政令外部リンクで定める国の試験研究機関の特許等の譲渡を受けて技術移転事業を行う事業者は、その試験研究機関を所管する大臣による認定を受けることができます。認定を受けた事業者は、特許料等の減免を受けることができます。

第13条
政令外部リンクで定める独立行政法人の特許等の譲渡を受けて技術移転事業を行う事業者は、その独立行政法人を所管する大臣による認定を受けることができます。認定を受けた事業者は、特許料・審査請求料等の減免を受けることができます。

第14条(報告の徴収)
文部科学大臣及び経済産業大臣は、承認事業者に対し、承認計画の実施状況について報告を求めることができます。また、政令外部リンクで定める国の試験研究機関又は独立行政法人を所管する大臣は、認定を受けた事業者に対し、業務の状況について報告を求めることができます。

・承認計画の変更に係る承認内容一覧 (下記PDFリンク参照)
 

承認TLOが受けることができる措置

  1. 特許料等の減免(大学等技術移転促進法第8条)

    特定大学技術移転事業を実施するにあたって、第1年から第10年までの特許料及び出願審査請求手数料が2分の1に軽減されます。
    ※平成26年1月19日以前は、旧産業活力の再生及び産業活動の革新に関する特別措置法第56条及び第57条による適用

  2. バイドール特許の譲受け(産業技術力強化法第19条)

    国が委託した研究及び開発の成果に係る受託者が所有する特許権等(バイドール特許)の移転又は実施許諾を受けるにあたって、国の承認を必要としません。

  3. 国立大学法人からの出資(国立大学法人法第22条)

    国立大学法人から出資を受けることができます。

  4. 信託業の実施(信託業法第52条)

    特定大学技術移転事業としての信託業の実施をするにあたって、内閣総理大臣の免許を必要としません。

  5. 債務保証(大学等技術移転促進法第6条)

    特定大学技術移転事業の実施に必要な資金の借入について、独立行政法人中小企業基盤整備機構の債務保証を受けることができます。

  6. 技術移転先企業への出資(大学等技術移転促進法第7条)

    承認TLOから技術移転を受けた中小企業に対して、中小企業投資育成株式会社による出資の要件が緩和されます。

承認TLOの現況

お問合せ先

産業技術環境局 技術振興・大学連携推進課
大学連携推進室
電話 03-3501-0075
FAX 03-3501-5953

経済産業省 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 代表電話 03-3501-1511
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