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裁判所の手続を利用する

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警告状を送付するなどして直接相手と交渉しても解決しない場合や、相手が交渉や仲裁手続を拒否するような場合、国の機関である裁判所の手続を利用する方法が考えられます。

訴えの提起

訴えを提起するには、訴状を裁判所に提出して行わなければなりません。その訴状には、当事者、どのような判決を求めるのか(これを「請求の趣旨」と言います。)並びに判決を求める根拠になる権利または、法律関係およびその発生原因となる事実(これを「請求の原因」と言います。)を記載し、印紙を貼ります。印紙の額は、訴えを提起する原告がその訴訟で主張する経済的利益の額に応じて決められています(これは民事訴訟費用等に関する法律により決められており、例えば、500万円の損害賠償を求める場合には、印紙の額は3万円です。)。

訴えを提起すべき裁判所は、特許権、実用新案権、回路配置利用権またはプログラムの著作物についての著作者の権利に関する訴えについては、北海道、東北、関東、中部地方の当事者は東京地方裁判所に、関西、中国、四国、九州地方の当事者は大阪地方裁判所に、原則として、限定されています。また、意匠権、商標権、著作者の権利(プログラムの著作物についての著作者の権利は除く)、出版権、著作隣接権もしくは育成者権に関する訴えまたは不正競争防止法第2条第1項に規定する不正競争による営業上の利益の侵害に係る訴えについては、被告の住所地を管轄する地方裁判所等の通常の管轄地方裁判所のほか、北海道、東北、関東、中部地方の当事者は東京地方裁判所にも、関西、中国、四国、九州地方の当事者は大阪地方裁判所にも、訴えを提起することができるとされています。

裁判所は、原告と被告の双方から、主張と証拠の提出を受け、それが権利の侵害にあたるかどうかを判断し、損害賠償を命じたり、製造・輸入・販売などの行為の差止めを命じる判決を下すこととなります。

仮処分の申立て

裁判所から判決を下されるまでには、多くの場合時間がかかります。判決が下されるまでの間に侵害行為を止めさせることが必要な場合には、裁判所に対して相手方の行為を止めさせる仮処分の申立てをする方法があります。この仮処分の申立てを行うと、裁判所は、相手方にも意見を聞いたうえで、本案訴訟での結論(判決)が出るまでの間、仮の手続として侵害行為を止めさせることができます(仮処分命令と言います。)。ただし、このような仮処分の執行等によって相手方に損害を被らせる可能性があることから、裁判所は、上記仮処分命令をなすにあたって、申立人に対し担保を立てさせることを命じることがあります。

証拠保全等

裁判所に訴えを提起した場合、勝訴するためには、通常、裁判所を説得するための証拠を自分で準備し、提出しなければなりません。そのためには、手持ちの資料や記録等を証拠化すること等に加えて弁理士の鑑定書や産業財産権の判定制度を利用することや、裁判上の証拠保全手続を利用することが考えられます。証拠保全手続はおよそ以下のとおりです。裁判所は、証拠保全の申立てがあると、それを行う必要等があるかどうかを検討し、申立てに理由があると認めたときは、証拠保全の決定を行います。証拠保全の決定を得るためには、あらかじめ証拠保全をしないと証拠を隠滅したり、改ざんしたりされる恐れがあるという事情が必要です。

証拠保全の決定が出ると、裁判官と書記官が原則として相手方立会いのもとに当事者の求める証拠調べを行います。この過程で得られた文書などは訴訟で証拠として利用することができます。

裁判所を介した手続きの概要は上に述べたとおりですが、実際に活用する際の順序は逆になるのが通常です。つまり、まず、手持ちの証拠を整理するだけではなく、侵害を行っている相手方にある証拠を保全するために、証拠保全の申立てを行うことが必要かどうかを検討します。しかし、この手続きは、誰がどのような証拠を持っているのか、また証拠がどこにあるかわからなければ実効性がないので、あらかじめ証拠保全の申立てを行うケースは比較的少ないかもしれません。次に、早急に侵害行為を阻止するために、仮処分申立てを行って暫定的に侵害行為の差止めを求めることを検討します。仮処分の命令が裁判所によって出された段階で、両当事者が和解し、紛争が終了することもありますが、なおも侵害者が争ってくる場合には、最終的に、訴えを提起して、差止めや損害賠償を求めることを検討することとなります。

それぞれの権利侵害に対する裁判所による救済手続

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電話:03-3501-1701(9時30分~12時00分、13時00分~17時00分)
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