経済産業省
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[入門編]満たすべき基本要件

満たすべき基本要件を理解する

実際に紙文書をイメージスキャナで電子化し、運用していくためには、各府省が省令によって規定する要件を満たさなければなりません。

経済産業省では基本的な要件として、「見読性」、「完全性」、「機密性」、「検索性」を定義。対象となる文書の内容や事故が起きた時などに及ぼす影響の範囲などに応じて、最も基本となる見読性の確保だけが求められるレベルから、4つの要件すべてが必要となるレベルまでを示しています(参考:経済産業省「文書の電磁的保存等に関する検討委員会報告書―文書の電子化の促進に向けて-」(PDF形式:774KB)PDFファイル)。

ここで注意をしていただきたいのは、文書によっては複数の法令で保存義務が課せられている場合があるということです。例えば商法では、会社に対して貸借対照表の保存が義務付けられています。商法上は、見読性の確保という要件を満たすだけで貸借対照表の電子保存が可能ですが、電子帳簿保存法では、貸借対照表の電子データでの保存は、最初からコンピュータで作成した電子データでの保存のみが認められており、紙文書をスキャナで読み取った電子化文書での保存は容認されていません。このように、同じ文書でも法令によって要件が異なる場合には、要件が厳しい法令に従って、電子保存をしなければなりません。

(1)見読性

見読性の要件:
必要に応じ電子化文書に記録された事項(画像読取装置により読み取ることにより作成された場合には、必要な程度で画像読取装置により読み取られた書面の内容)を出力することにより、直ちに整然とした形式及び明瞭な状態で使用に係る電子計算機その他の機器に表示及び書面を作成できること。

電子化した文書は、パソコンやディスプレイなどの装置がなければ見ることができません。そこで企業は、例えば税務調査の際などに、必要とする文書をすぐに目に見えるような明瞭な状態でディスプレイやプリンタに出力し、確認できるようにしておかなければなりません。これが見読性の確保です。具体的な要件となるのは、例えばイメージスキャナの階調や解像度の設定。経済産業省では、カラーで読み取る際には256階調で150dpi以上といった目安を提示しています。

(2)完全性

完全性の要件I:
電子化文書に記録された事項が保存義務期間中に滅失し、又はき損することを防止する措置を講じていること。

完全性の要件II:
電子化文書に記録された事項について、保存義務期間の間において当該記録事項の改変又は当該電磁的記録の消去の有無又はその内容を確認することができる措置を講じていること。

完全性の要件III:
電子化文書に記録された事項について、保存義務期間の間において当該記録事項の改変又は当該電子ファイルの消去を抑止する措置を講じていること。

電子化文書は、痕跡を残さずに改ざんできる、コピーを容易に作成できる、ファイルの日付を書き換えることができるといった、紙文書にはない特性を備えています。したがって企業は、電子化文書が事故や操作ミスによって消去してしまうことを防止し、改ざんや消去があった事実を確認できるようにしておかなければなりません。これが完全性の確保です。

(3)機密性

機密性の要件:
電子化文書に記録された事項へのアクセスを許されない者からのアクセスを抑止する措置を講じていること。

電子化文書の完全性を確保するためには、許可した人以外はアクセスできないといった管理が必要になります。そこで求められるのが機密性の確保です。

完全性と機密性を確保し、適切で安全な文書管理を実現する上では、「いつ、誰が、どの電子化文書にアクセスしたか」ということを確実に把握していることが重要になります。

(4)検索性

検索性の要件:
電子化文書に記録された事項について必要な程度で検索をすることのできるよう、事項を体系的に構成する措置を講ずること。

電子化文書は、必要に応じてすぐに確認できるように管理しなければ、活用することができません。そこで求められるのが、文書をインデックスで検索し表示するシステムなどを整備しておくという検索性という要件です。企業はファイル名だけではなく、業務形態に応じて、例えば契約日時といったインデックスで検索できるように情報システムを整備しておく必要があります。

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