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  • コスト削減
  • 業務効率化
  • 卸売業

事例ピックアップ
関係各社を含めた業務全体の効率化を実現 〜有限会社クリーク〜

  • 受注増に伴い、クライアント・サーバーシステムに移行
  • 自社で情報を一元化し、分析の後関係各社に配信

プロフィール

有限会社クリーク
企業情報
  • 企業名 : 有限会社クリーク
  • 所在地 : 大阪市都島区都島本通2丁目6番5号
  • 資本金 : 300万円
  • 従業員数 : 9人
業種

卸売業

導入目的

業務効率化、コスト削減

企業概要

有限会社クリークは、インクレス・ネーム印鑑の製造販売を主な業務としています。多品種・小ロットのデリバリが一般化される業界の流れに対応し、利益と競争力を確保するため、SCMを実現する基幹業務システムを開発しました。2005年4月にシステム稼動を開始、自社のみでなく関係各社においても、業務効率化と業務ストレスの低減などを実現しています。
Webシステム構築のスキルを活用し、低コストで利用価値の高い業務システム開発も手がけ、協力企業や小規模企業を対象に、新たなビジネスモデルとして構築中です。

導入の背景と目的

当社の主力商品は、朱肉不要の100円印鑑です。本来は、受注生産製品である個別性の高い商品を、低価格でタイムリーな商材として販売できるよう多品種・小ロットで提供しています。顧客満足と主要納品先である100円ショップの利益確保を主体とし、旧態依然とした業界の商習慣とは違う角度で、ビジネスに取り組みました。
見込み生産時に不良在庫を防止する正確な生産コントロール、受注状況と連動した在庫管理などが求められます。スケールメリットを享受するためには、物流費、事務処理費用、通信費などの連動費の抑制も必要です。また、部材発注や業務報告など煩雑な業務の簡便化や納期厳守、誤納品・欠品の撲滅など、安定したデリバリの品質確保も、課題として挙げられます。

IT化の概要

パソコンシステムを一新して業務プロセスを再構築

パソコンの活用によるデータの電子化で、受注情報、部材、部品の発注情報などの蓄積を目指しました。帳票類は統一し、可能な限り電子化しています。
当社では以前からパソコンを導入して業務処理をしていました。しかし、受注量・データ量の増加により、ソフトウェアのライセンス購入費の増加やメンテナンスの複雑化などが発生。既存のインフラでは能力不足になったため、情報処理の仕組みをクライアント・サーバーシステムに移行しました。
基幹業務はWebシステムによって管理することで、インターネットに接続できる環境であれば、時間や距離を問わず情報を得られるようになりました。更新情報は瞬時に反映され、保守も簡便です。個別のパソコンにソフトウェアをインストールする手間もかかりません。
情報の電子化によるメリットは最大限の活用を図っています。WebとEメールの活用で俊敏かつ正確な処理が可能になりました。業務処理の時間は短縮し、伝票類が減って整理が容易になるなど、環境が向上しています。(図1)

パソコンシステムを一新して業務プロセスを再構築

図1

関係各社にもメリットのある仕組み作りを

部材発注や組立加工の情報、生産管理、受注状況、納品状況などを一元管理。さまざまな情報を分析して関係各社へ配信・公開を行っています。業務に関わるすべての企業において、一貫性のある効率的な業務処理が可能になり、企業間の連携意識も高まっています。
連携企業と当社全社員参加型のシステム開発を目標として、開発スキルを新たなビジネスモデルの構築に発展させるべく取り組んでいます。

システム導入にあたっての取り組み

システムの開発にあたっては、仕入先、販売先、納品先に、非効率な作業と問題点を列挙してもらい、解決可能な部分から着手することを基本コンセプトとしました。生産から販売、物流の流れを一元管理し、自社の業績向上とともに、関係各社に貢献できるシステムの構築を目指しました。
社内で開発ビジョンを集約したうえでITCの大塚氏に支援を依頼。ベンダー選択や利用者の立場に立った視点での評価、検証作業に至るまで、さまざまなフェーズで合理的な助言を受け、開発から移行・運用をスムーズに実施することができました。
システム化の動機と内容を関係各社に表明し、理解を得てシステム構築の協力関係を築くことに留意しました。また、システム運用と同時に、自社業務の可視化による発展的向上を図っています。

導入効果

受注情報の電子化に要する時間が短縮し、処理能力は1.5倍程度向上しました。将来の完全Web受注への布石となる実績です。顧客登録の入力作業など、従来はAccess、ファイルメーカーへ個別に入力するため2回の作業が発生していましたが、現在はマスター入力の1回のみとなっています。
加工発送の外注2社との報告・確認の伝票や帳票が半減。大半がWeb上でのチェック入力によって、相互で状況確認が可能になり、FAX、プリント出力の頻度が減少しました。従来は、部材発注などを1対1のやり取りで処理していたため、作業の進捗が見えづらい状況でした。新システムによってWeb上での確認が可能になったため、部材納期が3割程度短縮され、加工作業のロスがなくなりました。
顧客からは安定したデリバリが評価され、当社の外注先2社が得意先の工場として得意先倉庫コード認証を得ました。作業効率の向上は、当社と外注先の連携強化にもつながっています。システムの安定稼動により、過負荷で作業が中断する業務ストレスが軽減されました。業務のマニュアル化が進んだことで、業務習得の期間も大幅に短縮しています。

今後の課題と展望

中小企業におけるIT導入で大切なのは、短期間、低コストで実稼動できる即戦力、速効性の高いシステムです。中小企業が連携し、全体がIT経営を実践できる環境整備の必要性が高まると考えています。さらに自社のIT経営推進のノウハウとシステム開発のスキルを活かしたビジネスモデルの構築を目指します。

IT経営推進を支援した方々

ITコーディネータ FPサポート 大塚 有希子(0013182001C)