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  • サービス力強化
  • 工期短縮・スピード経営
  • 海外時計輸入、販売、時計修理業

事例ピックアップ
時計修理業界の“パイオニア的”企業として、業界全体を意識したIT経営を実践
 〜共栄産業株式会社〜

  • 古い業界体質をITの活用によって効率化進

プロフィール

写真
企業情報
  • 企業名 : 共栄産業株式会社
  • 所在地 : 東京都豊島区巣鴨1−19−12
  • 資本金 : 7,000万円
  • 従業員数 : 120人
業種

海外時計輸入、販売、時計修理業

導入目的

工期短縮・スピード経営、サービス力強化

企業概要

共栄産業株式会社は、電池・その他時計関連商品卸、時計修理サービスまでの時計関連のワンストップサービスを提供しています。同社は、日本ロレックス技術公認店として高い技術力で時計修理サービスを提供しています。

導入の目的と背景

腕時計は趣味趣向品・ファッションな意味での所有や愛好家が多く、特に機械式時計はその多くが長年所有されています。わが国の腕時計輸入数は過去5年平均で約200万個/年(2000〜2004年)であり、そのうち機械式時計の比率は20%です。とりわけ、最近では、機械式時計の売れ行きが好調となっています。そのため、機械式時計の修理・オーバーホールの需要は増大しています。その一方で、時計修理士の不足が顕著であるという問題が発生してきています。収益力を上げるためには、時計修理士の育成と、時計修理工程の効率化が課題となっていました。修理業務は極端な多品種多量の扱いが要求されており、2000年に市販のデータベースソフトを用いて自社で修理部門用システムを開発、運用してきましたが、機能、規模、安定性いずれも増加する処理数・状況変化に耐え切れなくなってきており、修理部門をはじめとした各種システムの刷新が必要となっていました。

IT化の概要

修理部門には、極端に多品種多量を扱うこと、そして、職人気質の時計修理士の手作業であるという特徴があります。時計修理の工程には、入荷、診断・見積、顧客への確認、修理・仕上げ、検査及び発送の各工程がありますが、これらの管理は、修理士がそれぞれの個人的な方法で行っているため、同じ商品の修理であっても、その対応や修理に要する時間はまちまちです。そこで、IT導入により入庫管理、見積管理、修理管理、出庫管理、進捗管理、品質管理の6つの個別システムによって、修理部門における入出荷、個々の時計の進捗把握など作業支援及び管理を行い、業務プロセス全体を時計修理業界内の企業間連携に拡張できるように設計しました。

共栄産業株式会社

IT経営推進における取組み

経営者の指示のもと、右腕である取締役がCIOとして就任し、IT経営企画から導入をプロジェクトメンバーと推進を行いました。IT経営を推進するにあたり、中小企業診断士を外部専門家に迎え、IT経営による「部門間連携」と将来の「企業間連携」の見える化による“人間系”と、“IT系”の両面からIT経営の実践を行いました。平成20年よりIT経営実践による定量的・定性的成果が表れてきている段階から更に、財務体質強化(経常利益率向上)に対する経営課題に対して再度“攻め”のIT経営を実践するために、ITコーディネータを外部専門家として迎え企業内(全体最適)とメーカー、協力会社間での企業間連携へのIT経営の拡充を行っています。

導入効果

平成17年から平成18年、そして平成21年度までの導入効果測定と予測では、時計修理の処理本数が年間121%、その後、学習効果も発揮した時点の平成21年度では205%の進捗として定量的成果を捉えています。同時に、顧客満足度向上による修理単価の向上により、売上高が平成18年では128%、平成21年度まででは231%と大幅に向上しています。また、操作画面の工夫、手書き作業の削減、バーコード機能導入により、操作の容易化/ミス削減などで業務の生産性が向上しました。

今後の展望

時計修理事業のIT経営実践による成果は大きな成果をあげることができましたが、今後、更にIT経営を実践するにあたり、同社内の他システムとの整合性の追求、同様ビジネスモデル業種への波及、財務務体質の強化、を課題として掲げています。

IT経営推進を支援した方々

ITコーディネータ:阿部 満
中小企業診断士:松尾 由弘
システムベンダー:DEN(株)
行政関係機関:関東経済産業局