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事例ピックアップ
バーコードとハンディ・ターミナルで配置員の業務効率化とミスを排除 〜杉沢薬品株式会社〜


  • 経常利益率は7.8ポイント向上
  • 顧客データベースと連結したハンディターミナルで、訪問先での的確な商談
  • 単品の使用期限管理で、顧客の安心と信頼を獲得

プロフィール

写真中小企業IT経営力大賞 日本商工会議所会頭賞
企業情報
  • 企業名 : 杉沢薬品株式会社
  • 所在地 : 岩手県奥州市水沢区福吉町6番23号
  • 資本金 : 10百万円
  • 従業員数 : 43人
業種

小売業

導入目的

業務効率化、リスク管理の強化

企業概要

杉沢薬品株式会社は、常備薬を顧客宅に無償で設置する医薬品の配置販売と、医薬部外品・健康食品の訪問販売を主な業務としています。顧客宅を戸別訪問し、対面で継続的に健康情報の提供や健康相談に応じることが、販売手法として同社独自の強みとなっています。高齢化社会が深刻化し地域医療の充実が必要とされる中、在宅訪問サービスを推進し、顧客の健康の維持増進と自己治療を支援する企業として社会貢献をめざしています。

導入の背景と目的

同社では、市場競争激化により医薬品の配置販売の利便性に優位差がなくなり、新たなビジネスモデルの構築が必要となっていました。
また商品の配置数・使用数・使用代金の計算等は配置員の目視に依存するため、誤認による顧客クレームが増加していました。
さらに過去の商談の内容・既往歴・服薬履歴・顧客の健康に関する情報は、担当配置員の記憶やメモに依存しており、データベース的な顧客情報の蓄積がありませんでした。
その他業務効率の悪さ、人材育成の遅れ、リスク対応のまずさなど、多くの問題を抱えていました。

IT化の概要

配置する商品に商品名・数量・価格・使用期限などを管理するバーコードシール(BC)を貼って単品管理したこと、ハンディ・ターミナル(HT)を導入したことで、リスク管理の強化と同時に、業務効率化と商品力・サービス力の強化を実現しました。
配置員はHTに接続したスキャナーで、医薬品の点検・精算・販売・補充という一連の作業を全てBCの読み取りで行うため、業務精度の向上と合理化が実現しました。
さらに過去の商談の内容・既往歴・服薬履歴・顧客の健康に関する情報をデータベース化し、各種資料やHTで確認することができるようになり、配置員の記憶やメモに頼っていた顧客サービスの品質が向上しました。
マネジメント的にも全社・各販売拠点・配置員毎に月次でパレート分析が可能となり、商品の販売機会の創出と販売効率の改善を実現しました。

IT経営推進における取組み

経営課題の改善が急務と考え、経営トップが全企画に関わりました。
また導入段階では、全商品にBCを貼付し環境を整えるため、経営トップも本部倉庫に入り貼付作業に取り組みました。
営業日報はこれまで配置員が手書きで記入していたものが、本ITシステムではデータ送信後に、当日の顧客先での配置員の活動状況として一覧で出力されるため、販売拠点の責任者が、出力された新営業日報をもとに業務改善の指導を行っています。

導入効果

対売上高経常利益率が1.6%から9.4%に7.8ポイント向上しました。
また販売拠点を3拠点追加し、商圏が東北6県に新潟県を加えた7県に拡大しました。
さらに非生産部門の年間出勤日数を20日程度削減でき、商品棚卸時間も2時間から1時間に短縮できました。
システムの導入により、一連の業務プロセスが合理化され、業務の意思決定や情報伝達のスピード化が図れました。
配置員の業務効率も向上し、積極的に顧客と対話する機会が増えると同時に、顧客からは、商品の期限管理について安心・信頼できるとの評価を受けました。

今後の展望

今後、同業他社も類似のITシステムを導入してくることが予想され、顧客サービスの差別化において、新たなIT企画の検討が必要としています。
具体的にはHTの機能を拡充し、さらなる顧客満足度の向上をめざすため、クレジット決済機能やWEB通信による健康情報の提供を検討していく予定です。

IT経営推進を支援した方々

システムベンダ:株式会社モバイルコムネット
行政関係機関:財団法人いわて産業振興センター