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  • サービス業

事例ピックアップ
基幹業務システムの全面クラウド化により、安全性と拡張性の高いシステムを構築
〜株式会社メディック太陽〜


  • 薬歴管理データの電子化による顧客に対する情報提供の充実
  • 12店舗の在庫データ共有による店舗間の在庫移動の円滑化と在庫量の適正化

プロフィール

写真
企業情報
  • 企業名 : 株式会社メディック太陽
  • 所在地 : 新潟県長岡市千歳3丁目2番35号
  • 資本金 : 5,000万円
  • 従業員数 : 65人
  • URLhttp://www.taiyo2001.co.jp
業種

調剤薬局、老人福祉・介護事業

導入目的

情報共有による業務効率アップと従業員の意識向上

企業概要

創業33周年の薬局チェーンでありグループ全体で12店舗を有するとともに、有料老人ホーム1施設、デイサービスセンター1施設および訪問介護1事業所を運営しています。

導入の背景と目的

薬局を取り巻く市場環境は、病院や開業医での院外処方の増加により薬局に対するニーズが拡大する一方で、服薬指導の高度化など高い技術内容が要求され、質的な変化も求められていました。また、国の方針として薬局のレセプトオンライン化が義務化されたため、レセコン(レセプトコンピュータ)の導入が必要となりました。
当社では薬局における薬歴の記入など手書き処理が非常に多いため業務効率が悪く、日報などリアルタイムの報告が十分できていませんでした。また、各薬局と本社間の相互連絡、店舗間の情報交換が不十分であったため、報連相が徹底されないことや、従業員の意識改革面でも問題がありました。特にエリアを越えた店舗間のコミュニケーションがうまくいかないため、店舗相互間の融通による在庫活用がうまく出来ていませんでした。

IT化の概要

各薬局に設置されたレセコンおよび薬歴管理用PCと本社PCを、クラウド上の業務別サーバーを介して接続するネットワークを構築しました。
(1) 保険薬局用薬歴システム
各薬局では、処方箋入力、レセプトの作成および薬歴による相互作用チェックを行います。薬歴はペーパーレス化され過去のデータ検索や二次利用が大幅に効率化されました。また、各薬局では他の薬局の在庫データを参照することが可能となっており、在庫移動要求の参考にしています。
(2) 総合経営支援システム
本社ではチェーン全体の管理を行なうとともに、各薬局の要求をもとに薬品VANにより発注処理を行っています。各薬局からはGmailで日報集計データを送信してもらい、これを集計することにより日々の売上を把握します。
(3) 給与・財務会計システム
本社では、クラウド型の会計と給与システムを利用し、ブラウザ経由で情報入力を行ない、必要な資料を出力しています。
(4) 完全クラウドによる安全なシステム
同社では社内にサーバーを設置せず、すべてベンダーやパブリック型のクラウドサービスを利用しているため、サーバー類の設置スペースが必要ないことに加えデータの安全性も確保されています。

IT経営推進における取組み

同社の社長はIT活用計画について、企画段階からベンダへの依頼および導入成果の評価まで、全面的かつ主体的に関わっています。また、各薬局の店長全員がIT利用に関わるニーズや問題点を把握し、随時メールにより本部に報告することにより、円滑なシステム運用に大きく貢献しています。
薬局システム担当ベンダは、システムの保守サポートや適切な問合せ対応を行うことにより安定的な運用を支援しています。また、利用者のニーズをくみ取り独自のカスタマイズ要求にも応じるなど、満足度の高いサービスを提供しています。
今回のシステム導入に際しては、薬局事務の効率化による顧客サービス向上と従業員のモチベーション向上という社長の経営方針が的確に示されたことがシステム導入目的の明確化に繋がり、導入成功の大きな要因となりました。

導入効果

ITの活用により効率的な運営を推進し、2008年から2010年にかけ10店舗から12店舗へと店舗網を拡大したことにより、売上15%増、経常利益60%増を達成することができました。IT活用による主な効果としては下記のとおりです。
(1) 顧客サービスの向上
薬歴データの電子化により、データベースを活用した服薬指導など顧客向けのより充実した情報提供が可能になり顧客満足度の向上につながっています。
(2) 在庫量の適正化
店舗間の在庫融通による薬剤在庫の有効活用が促進されたことにより、在庫量が適正化されました。
(3) 社内情報共有による社員の意識改革
社内情報共有化が推進されたことにより、店舗間のコミュニケーションが活発になるなど社員の意識改革およびモチベーション向上に結びついています。
(4) 店舗と本部のスペース利用効率向上
薬歴データの電子化(ペーパーレス)により、1店舗当たり平均1坪以上の保管庫スペースが不要になり、限られた店舗面積の有効活用が可能となりました。また、全面クラウド化により、社内のサーバーが必要なくなり本社ビルのスペースが削減されるとともに、サーバーの管理工数削減も図られました。

IT経営推進を支援した方々

ITベンダ: パナソニック ヘルスケア株式会社
       株式会社 FUCO