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  • 製造業

事例ピックアップ
ネットで新しいニーズ・業界を発掘 売上増大
〜株式会社気谷〜


  • 顧客のニーズを掴みアパレル資材から包装・医療資材に販路を拡大
  • 小売店や一般消費者向けのネット販売をスタート
  • 業務効率化でレスポンスのスピートが向上、顧客満足度がアップ

プロフィール

写真
企業情報
業種

繊維資材製造業

導入目的

売上高増大、製品・サービスの強化、新規顧客の獲得

企業概要

気谷は高品質・高耐久性のゴム紐を製造している企業です。「多品種・小ロット・短納期」の生産体制を有し、自社内でカット・セルチップ加工・結び加工などゴム製品の2次加工までできること、縫製加工部門があり、最終製品までの製造が可能であることを強みとしています。アパレル部門、小売(手芸用袋詰)部門、産業資材部門、縫製部門、ゴム糸販売と売上構成比のバランスが良く景気の変動を受けにくい体質です。IT化によりインターネット販売部門が増強され、顧客ニーズを受けての商品開発、提案型営業で競争力を維持しています。

導入の目的と背景

日本の繊維業界は、世界的金融危機の影響や天然ゴムの価格高騰もあり輸入浸透率が99%を超えるまでとなりました。顧客の嗜好は変化・多様化し、国内外ともに安価な製品が増え、需要の低迷および価格競争が激化。同社でも業態変化・売上増を迫られていました。そのためにIT化による情報の共有化や提案型営業の導入、品質による差別化、問題発見や対策を早めることをめざしました。またアパレル産業のニーズが減少し別業界の顧客を獲得すること、新規開発商品「ストレッチ性転写プリント」を拡販することという命題もありました。

IT化の概要

□ネット販売を皮切りにweb営業ツールを順次開設
2006年に新規顧客の獲得・売上増をめざし、会社案内サイトを導入、ネット販売を開始しました。その後ブログ、商品紹介サイト、ツイッター、facebookページを開設。“社内ブロガー”も増員しました。高松物流センター、不動産部門のサイトも別途開設し、2010年からは関連会社で一般消費者向けの手芸用ゴム紐販売サイトを開始し、徐々に売上が増大。グラフやデータ等でゴム紐の品質の重要性と耐久性、着用感について解説し、繊維やゴム紐の用語についても説明しています。

□顧客からのオーダーにより客先とする業界が拡大
「多品種・小ロット・短納期」の生産体制を活かし、顧客の悩みや要望から開発した商品の事例を紹介。その結果、包装資材(ギフトバンド、ラッピングバンド、自動梱包機用ゴム紐)、医療資材(マスク用ゴム、腰痛ベルト用平ゴム)など従来の顧客とは別業界からのオーダーが増加しました。

□小売店や一般消費者向けの商品が拡大
インターネット経由のお客様からの要望により、オーダーメイドのラッピングバンド(プリント加工・リング加工有り)や平ゴムタイプのプリント腕章・キャプテンマーク(サッカー)など小売店向け、一般消費者向けの新しいビジネスモデルも開拓。縫製部門でも、サンプルや小ロットの縫製が可能であることをアピールし、社内デザイナーによるオーダーメイドユニフォームを販売開始しました。またそれらの情報を社内クラウドで共有し、縫製加工部門や不動産部門にも応用した結果、ネット経由の顧客が増加しています。

IT経営推進における取組み

経営者が当社のあるべき理想像について、朝礼やミーティングなどで継続的に社員に伝え、社員が賛同して一体となりIT経営を推し進めました。具体的には中小企業診断士のアドバイスやIT経営応援隊の経営者研修事業(1日コース)への参加、経営応援隊事業の専門家派遣事業を利用したITコーディネータによる社内セミナーの開催といった方策を実施。その成果としてサイト開設や運営、アクセス増加や受注増加につながりました。またSWOT分析、経営戦略を立案し、1年後に事業の見直し・修正を実施。外部の専門家の力添えや支援団体からの継続的なバックアップにより社内ではどうしても越えられなかった壁を超えることができました。

導入効果

□インターネット販売の売上が飛躍的に増大
全体の年間売上高は約1.7倍になりました。なかでもインターネット販売部門(ゴム紐)の売上は約17倍増加しています。また気谷高松物流センター(縫製加工部門)のサイト経由の売上は0円から716万円に、個人向けに開始した関連会社のサイト売上は0円から357万円へと成長しました。
□社員のスキルアップにより、顧客満足度が向上
情報の見える化・共有化により業務効率が上がり、社員の連携力も向上。納期・見積の返答やリードタイムが短縮し、顧客満足度につながりました。
□知名度が上がり売上増に寄与
Webで広く情報発信をすることにより知名度が上昇。売上の増大を支えています。

IT経営推進を支援した方々

福岡明夫(ITコーディネータ)
遠田幹雄(ITコーディネータ・中小企業診断士)
中小企業基盤整備機構北陸支部