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  • サービス業

事例ピックアップ
「時計修理の管理・作業支援システム」と顧客への情報発信で大幅に売上拡大
〜共栄産業株式会社〜


  • 入出荷件数・納期・料金・見積達成率等の変化や他社比較をわかりやすく顧客に提案
  • 時計の修理進捗状況をスマートフォンで簡単に確認できるアプリを構築
  • 高い技術力と発展させたシステムで日本一の時計売り場を持つ新宿の百貨店に進出

プロフィール

写真
企業情報
  • 企業名 : 共栄産業株式会社
  • 所在地 : 東京都豊島区巣鴨1-11-1 ダイヤビル
  • 資本金 : 7,000万円
  • 従業員数 : 140人
  • URLhttp://www.kyoeico.com/
業種

時計修理、時計輸入、販売、サービス業

導入目的

利益・財務体質、強い製品・サービス、業務の見える化

企業概要

共栄産業株式会社は、時計の輸入販売を始め、時計の卸販売からクオリティーの高い時計修理に関するアフターサービスまでを一貫して行っています。時計に関してはオールマイティーな対応が可能であることが強みです。
同社は、約5年前より中小規模で旧態然としていた時計修理業を根本から見直し、採算性の良い事業とするためにコンサルタントを起用して全面的な業務改善とIT改革を行いました。

導入の目的と背景

□職人技の世界から脱却
高級機械式時計の復権や再販市場の活性化等が要因で時計修理は増加傾向にあります。職人の技術力だけではなく、総合的なサービスレベルの向上を望む声が増えてきました。一方、高品質な時計修理への要求は高く、再修理率が高くなると大手の百貨店や取引店から信用を失うことになるため、時計修理士の技術の伝承や教育、新たな時計修理士の教育も課題でした。
□個人のユーザーへの情報発信
同社はIT改革を行い、古い時計修理業のスタイルからの脱却を図り、利益体質改善と顧客サービスの向上を達成していましたが、更なる一歩を踏み出すためには課題がありました。ひとつは、顧客である時計販売店及び販売員にのみ情報を提供するのではなく、個人のユーザーへの情報発信が必要であること。そのため、スマートフォンをはじめとする最先端デバイスの情報端末の有効活用が課題でした。
□修理品データから役立つ情報を抽出
いかに正確な情報をダイレクト且つタイムリーに届けるか。この問題に対して顧客からの預かり修理品のデータから役立つ情報を抽出し、それを提案することが必須となってきました。また、エンドユーザーからの時計修理に関する高品質の要求に対しても時計修理のステータスをタイムリーに届けることが課題でした。

IT化の概要

□データベースやWebサイトの活用
今回、IT改革により導入活用してきたシステムを利用して、入出荷件数・納期・料金・見積達成率等を帳票として提案。過去からの変化や、他社との比較もわかりやすいものとしました。このデータは、営業担当者が顧客への定期的な報告提案資料として活用できるよう、抽出手順も簡単にしました。そのうえで更なるバージョンアップとして、エンドユーザーへ情報発信を行うことにしました。エンドユーザーから顧客に対しての問い合わせは大部分が修理の進捗についてです。

□その他IT活用以外(クラウドサービス)
預かった時計の修理進捗状況を、クラウド環境によりスマートフォンをはじめとする情報端末で簡単に確認できる専用アプリケーションを構築しました。ユーザーの望む情報を配信することで、電話での問い合わせが激減することにつながっています。
新規開発したスマートフォン用アプリは個人情報保護管理も徹底しており、店頭で修理預かりの際に発行したIDとパスワードを画面に入力することで確認が可能となっています。

IT経営推進における取組み

ITコーディネータを起用し経営分析や重要成功要因の抽出を行いました。
ユーザー目線のシステム発展は、百貨店や専門店からも好評であり、高い技術力と発展させたシステムを武器に、日本一の時計売り場を展開する新宿の伊勢丹本店への参入が叶いました。これにより年間2億以上の売上高向上に繋げる結果となりました。

導入効果

□市場開拓・販路拡大
平成21年後半には「時計修理の管理・作業支援システム」の外部へのステータス配信なども開始し、顧客の抱え込みなどにも成功し、さらに新規の顧客も増え伊勢丹本店への進出も決定し、売上も平成22年ごろからは上向きに転じました。結果的に、大幅に市場開拓・販路拡大により時計修理士を7名増員することに成功しました。
□顧客満足度の向上
平成23年度はさらなるシステム変更しエンドユーザーにも修理の情報配信を開始。平成24年10月、伊勢丹新宿本店の修理コーナーへの出店の決定、年間2億円の受注を獲得。結果、平成24年度の年間売上15億円を見込めるようになりました。修理依頼本数も平成19年当時4500本/月が、現在、7,000強/月に達しています。さらに新店を開店し8,000本/月となる予定。
□人件費、賃貸借料等の固定費削減
輸入代理店の再編成や経済状況の悪化により、同社で卸販売できる時計ブランドが減少しました。それにより卸部門は大幅に売上が低迷。そこで、ITコーディネータを起用し、会社全体の見直しを行いました。会社の方向性を明確にし、卸販売部門の縮小、時計修理業の拡大を目標に、高額時計の販売からの撤退や修理についても不採算店舗の閉鎖などを行いました。
□市場開拓・販路拡大
現在、時計修理業界において同社ほどIT化しているところは少なく、業界ではかなり高い位置を占めるようになりました。同社を見学する顧客は、設備・システムに関心を示し、安心感と共に顧客満足度も向上しています。

IT経営推進を支援した方々

阿部 満(ITコーディネータ)
株式会社バサー(ITベンダ)