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業務効率化・生産性向上
製造業(油圧シリンダー)

事例ピックアップ
自社開発の一貫管理システムで自動化と省力化を強化 納期順守率100%を達成 〜株式会社 堀内機械〜

  • データベースを統合し、業務をまたがってシームレスな情報共有を実現
  • Webシステムを活用し、CADデータの自動作成などの顧客サービスを充実化
  • 生産管理システムを自社開発し、間接部門の増員なしに受注増に対応

プロフィール

写真 株式会社 堀内機械
中小企業IT経営力大賞 日本商工会議所会頭賞
企業情報
  • 企業名 : 株式会社 堀内機械
  • 所在地 : 大阪府堺市堺区老松町1丁目37番地
  • 資本金 : 6,400万円
  • 従業員数 : 252人
業種

製造業(油圧シリンダー)

導入目的

業務効率化・生産性向上

企業概要

大阪府堺市に本社を置く堀内機械は、昭和16年に製針機械を製造する企業として創業されました。以来、精密工作機械の製造を得意とするメーカーとして成長を遂げ、昭和36年には油圧シリンダの製造を本格的に開始。今日では油圧シリンダの総合メーカーとしての地位を確立しています。同社では20年前からIT活用に取り組んでおり、CAD/CAMシステムをはじめ、販売管理、生産管理、Webシステムに至るまで、油圧シリンダを製造するための一貫した業務システムを自社開発。多品種、小ロット、短納期の製造体制を確立しています。

導入の目的と背景

堀内機械は油圧シリンダを製造販売する専業メーカーです。かつては業界特有の個別受注生産方式で製品を供給していましたが、納期的に顧客満足を得られませんでした。そこで同社は生き残りを賭けて、徹底した部品の標準化を推進し、徹底した「納期短縮」と「ユーザー個別仕様への柔軟対応」を図ることにしたのです。
また、大口顧客に頼らず、窓口を広くして多くの小口顧客を獲得する方針へと転換。財務的に在庫を抱える資金力はなかったため、個別単品受注かつ短納期に対応するプロセスを実現するシステムを構築する必要がありました。同時に、小口顧客が増えるにつれて、顧客情報の管理ならびに営業活動への効果的な活用方法も課題として表面化しました。

IT化の概要

同社はまず、第1ステップ(1997年まで)として製造・技術分野の標準化ならびに強化に着手。具体的には、JISに準拠した製品群の標準化を図りました。部品の共通化とモジュール化を進めることによって、小ロットでありながら短納期化に対応。また、CAMシステムの開発と、最新鋭のDNC(Direct Numerical Control)システムを導入したことで、単品の特殊部品であってもNC工作機械での自動加工を可能にしました。

自動設計システムをWebサイトで顧客に公開

第2ステップ(1997年以降)においては、全社SCMの強化に取り組みました。まず、顧客ニーズの多様化にともなう業務プロセス改善を迅速に実施できる体制を整えました。次に、社内のデータベースを一本化し、業務をまたがってシームレスな情報共有を実現する「一気通貫システム」を構築。さらに、Webサイトを活用することで顧客サービスを充実させました。

具体的には、組立図面を自動作図して顧客に即座に提供する自動設計システムを構築。受注入力画面から図面を発行できるようになり、そのスピードは顧客から高く評価されています。また、顧客が同社のWebサイトから自動設計システムを利用可能にするとともに、商社と情報を共有するコラボレーションシステムを開発し、協業関係を強化しました。

自動設計システムをWebサイトで顧客に公開

IT経営推進の取り組み

同社は、ミニコンが市場に出始めたころから、DNCシステムや光ファイリングシステムなどを導入し、積極的なIT投資を行っています。

業務システムの導入については、当初、ITベンダーにオーダーメイドで開発させていましたが、現場が使い込むほど改善要求が増え、外部開発では賄えなくなりました。そこで同社は、つねに改善される業務に迅速に対応するため、業務システムの内製に切り替えて日々の改善に取り組んでいます。現在では、パッケージで賄える給与計算システムと財務会計システムを除き、すべての業務システムが内製されています。特に最近は、顧客との受発注データのオンライン化や、情報共有によるパートナーシップの強化など顧客満足度を向上するための取り組みに力を入れています。

導入効果

同社では、1997年以降、生産管理システムの内製化に取り組んだことにより、他社では特殊品として扱われる要素についても標準化を進めることが可能となり、多様化する顧客ニーズに迅速に対応できる仕組みが整いました。また、量的な増加に加えて、質的要素の急激な増加に対しても、管理コストを抑えつつ迅速に対応できるようになり、納期尊守率100%(標準品の納期4日)を達成し、顧客満足度を向上させました。

さらに、業務プロセスの改善に迅速に対応できる業務システムを構築したことで、全社員がIT導入の取り組みに積極的に参加し、ITリテラシの向上にも結び付いています。また、2000年以降のWebを活用した顧客サービス向上の取り組みは、リピーターの増加に繋がり、リピート案件が全受注の5割以上を占めるようになっています。

今後の展望

同社は顧客満足度の更なる向上を目指し、多くの顧客とパートナーシップを結び、より綿密な関係を築くため、個別対応力の強化を図ります。同時に、今後の海外戦略に取り組むに当たって、コラボレーション機能をより充実させるなど、顧客ニーズに柔軟に対応できる仕組みを構築していく考えです。

IT経営をこれまで以上に浸透させ、IT経営基盤を強化するために、同社では工場の生産設備のメカトロ化を進めるとともに、生産管理情報をNC工作機械の自動化に活用して一層のコストダウンを図っていきます。また、社内に蓄積した生産技術力を新商品開発に活かし、さらには制御技術の進歩によって高度化する油圧シリンダの生産に活かせるよう、技術力に磨きをかけています。