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生物多様性条約

生物多様性条約

 人間は、生態系の一員として多くの生物と共存するとともに、食品・医薬品など、生物を幅広く利用し、その恩恵を享受してきました。その一方、近年、生態系の破壊等により、生物種の大幅な減少に対する懸念が深刻化してきています。

 このため、生物の多様性を包括的に保全するとともに、生物資源を持続可能な形で利用していくため、国際的な枠組みを制定すべきとの議論が活発化し、 1992年に開催された「リオ地球サミット」にて、「生物多様性条約」が採択されました。

 生物多様性条約は、次の3点を目的としています。
①生物の多様性の保全
②生物資源の持続可能な利用
③遺伝資源の利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分

 生物多様性条約の対象である、生物資源及び遺伝資源(以下、生物遺伝資源という)は、バイオテクノロジーやバイオ産業の発展のために必要不可欠なものです。

 経済産業省では、バイオテクノロジーやバイオ産業は世界の人間生活と産業を大きく変える可能性をもつ社会・経済上重要な産業であり、その基盤となる生物遺伝資源については、生物多様性条約を適切に履行しつつ、円滑に利活用していくことが必要との観点から、関連する政策を推進しています。

詳しくは、外務省HPを参照「生物多様性条約」外部リンク

名古屋議定書

 生物多様性条約は、遺伝資源に対する保有国の主権的権利を認めるとともに、遺伝資源を利用する際には当該資源の提供国の事前同意(Prior and informed consent:PIC)を得ること、遺伝資源の利用から生じる利益は、相互に合意する条件(Mutually agreed terms:MAT)に基づき資源提供国にも公正・衡平に配分することを定めています。この遺伝資源の利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分についての手続き等を具体化するための交渉が長年にわたり続けられた結果、平成22年10月に愛知県名古屋市で開催された生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)において、名古屋議定書(正式名称:生物の多様性に関する条約の遺伝資源の取得の機会及びその利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分に関する名古屋議定書)が採択されました(平成26年10月に発効)。我が国は、平成23年5月に名古屋議定書に署名し、名古屋議定書を締結するための国内措置の検討を進めてまいりました。
 
 平成29年5月10日に第193通常国会において名古屋議定書の締結について承認され、5月18日には、議定書に対応した国内措置として、「遺伝資源の取得の機会及びその利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分に関する指針(財務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省及び環境省の共同告示、以下、「指針」)を公布しました。その後、5月22日に受諾書を寄託して名古屋議定書を締結しました。名古屋議定書は、受諾書の寄託から90日後(8月20日)に我が国について効力が生じることとなります。
※指針は、8月20日に施行されます。

国内における遺伝資源の取得に関する書類の発給

 指針第5章は、我が国に存する遺伝資源について取得の機会の提供及びその利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分が的確かつ円滑に実施されるよう、主務大臣が適当と認める独立行政法人等が、遺伝資源が国内において取得されたことを示す書類を発給することを規定しています。
 
 経済産業省は、経済産業大臣が適当と認める機関に関する手続等について定めました。経済産業大臣が認定した発給機関は、今後、公表の予定です。

遺伝資源へのアクセス

 経済産業省及び財団法人バイオインダストリー協会では、海外の遺伝資源にアクセスする際の留意点、注意点等をまとめた、「遺伝資源へのアクセス手引」(PDF形式:3,203KB)PDFファイル をとりまとめました。

 海外遺伝資源を利用(アクセス)する場合には、1993年に発効した生物多様性条約の原則を踏まえて行動することが必要です。生物多様性条約では、遺伝資源を利用し、なんらかの利益を得た場合には、遺伝資源の提供者に対し、公正に利益配分を行う必要がある旨定めています。
 
 この手引では、この原則とは具体的にどのような意味なのか、海外遺伝資源を円滑に利用して、スムーズにビジネスを進めるためには、どのような事に気を付けることができるか説明していますので、海外遺伝資源にご関心のある方は是非ご一読ください。

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