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株式会社ADA

会社概要

  • 株式会社ADA
  • 本社所在地:〒135-0052東京都江東区潮見2-6-1-316
    電話 / FAX:03-5683-8089
  • 代表者:田中 美知代
  • 事業概要:インテリア・プロデュース/ショッププロデュース/商品開発・企画販売/伝統工芸に関わるプロデュース

会社HP

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御社のお取組の概要をお教え下さい。

日本の工芸品の素晴らしさを海外にも知ってもらいたいと考え、芸術性・メッセージをコンパクトに発信できる豆皿1000枚プロジェクトを11年から始めました。毎年、フランス、パリのメゾン・エ・オブジェに出展しています。

過去インテリアデザインに関する仕事をしていて、メゾン・エ・オブジェなどの大きな展示会は定点観測していましたが、まさか自分が出展するとは思っていませんでした。また、10年近く前から京都で伝統工芸のプロデュースをしており、伝統工芸の作家の方々とは繋がりがありました。しかし、豆皿プロジェクトについては、まさに突然湧いた発想がきっかけで始めたものです。

作り手の方の新たな販路を開拓し、自身のプロデュース力と洞察力を活かし、ものづくりを支えていきたい、また、丁寧に作られたものを海外に紹介したいという思いで、活動しています。

なぜ、豆皿というカテゴリーを選ばれたのでしょうか。

強いメッセージを打ち出したい時ほど、商品を絞り込んだ方が良いと考えたからです。そういう観点から、直径9㎝の豆皿で商品ラインナップを統一しました。

また、豆皿は広く一般に受け入れられる商材ではなく、一部のコアな層に受け入れられるものだと考えています。そう割り切ると、商品選定を自分(田中氏)一人の感性で行うことができますし、それによって商品ラインナップに統一感を出すことができます。

作り手の方にとっても豆皿にすれば十分に持てる技術を込められるし、購入者にとっても、どんなに著名な作家の方が作った商品でも、豆皿のサイズなので、手の届く価格で入手できる、という利点があります。

商品数が多いですが、商品開発はどのように行っていますか。

まず作り手の方と関係を作ることが必要ですが、そのような方は、自らの足を使って直接コンタクトを取るか、間接的に知り合い等を通じて、出会っています。

その上で、作り手の方とはじっくり向き合い、コミュニケーションを取ることが大事だと考えています。そのため、できるだけ自分自身が作り手の方のところに出向くようにしています。一年間で20~30回は地方に赴きます。

良い物を見出すためには、やはり作り手の方とコミュニケーションすることによって背景や技術を知り、実際に作られたものを使ってみる必要があります。ただし、一方で、見る目が甘くならないように、作り手や産地に感情移入し過ぎないようにもしています。

メゾン・エ・オブジェの出展の狙いについて教えてください。

プロジェクトを始めるにあたって、中期的な目標を立てています。1年目の目標は、オファーがあったところ全てに対応することで、実際にオファーがあった百貨店や展示会には全て出展しました。2年目の目標は、発信力を強化すること、すなわち継続してイベントをやり続けることです。3年目は小さな規模でも小売店(代理店、取扱店)を増やすこと。4年目以降は、東京丸の内にアンテナショップを構え、パッケージショップを併設することで「手みやげ」をコンセプトに拡大していきたいと考えています。

そのような目標を達成するため、メゾン・エ・オブジェには11年から毎年1回、JETRO(日本貿易振興機構)の支援を受けて出展しています。

当初の出展目的は、情報を収集することと、出展することにより百貨店等の内外の企業からオファーを受けることにありました。そのような目的であったことから、国内の見本市に数回出展するよりは、海外で最も知名度のある展示会であるメゾン・エ・オブジェに1回出展した方がより効果的であると考えました。プロジェクトを成功させるためには、自分が知っている一番上のステージからアピールし、それから下を固めて行くことが最も早い方法だと考えます。

海外ビジネスは10年かかると考えており、3年は様子見でビジネスに直結するものではないかと思っていましたが、成果はほぼすぐ出ました。スイスのミュージアムショップや、パリのセレクトショップCFOCなどと取引が成立しました。豆皿をきっかけにして、作り手の方の他の作品に発注が来るというように広がっています。

13年1月のメゾン・エ・オブジェへの出展で3回目の出展でしたが、前の2回と比べて幅広いオーダーが入るようになっています。今までは豆皿をきっかけとして、その作家の他の作品にオーダーが入ることも多かったのですが、最近は豆皿自体のオーダーが多いです。やはり、バイヤーには、今まで2年間の当社の活動を見られていたのだと思います。

海外の展示会に出展する時に気を付けていることはありますか。

ブースの見た目のインパクトを高めるため、内装には工夫をしています。そもそも豆皿は、海外の方からすると何の目的で使用するものなのか理解できず、興味をそそられるものだそうです。そのような性質に加え、商品・デザインの多さを活かし、豆皿1000枚をブース全体に並べ、見る人を圧倒するように展示しています。そのような工夫のためか、多くの方に興味を持って立ち寄ってもらっています。

また、その日に来場した人には、その日のうちにお礼のメールとデータを送るようにしています。その結果、2割くらいの方からは返事が来ます。お客様には根気よく丁寧に対応するように心がけています。

さらに、当然、展示会には商談をするために参加しているので、価格表を作るのは大前提です。商品紹介のためのパンフレットなども、プロのカメラマンに全ての商品を撮影してもらうなど、手を抜いていません。

海外で活動をするに当たり、人的、資金的な面はどのように補っていますか。

スタッフは自身(田中氏)を含めて現在3名で回しており、1人は仏語が堪能なため、メゾン・エ・オブジェでの商談や顧客対応、その他の手続きを担当してもらっています。また、家族の中に英語ができるものがいるので、手伝って貰っています。

また、毎回、JETROの支援を受けているので、大変助かっています。JETROを通じて、毎回、同じ通訳の人にお願いするようにしていますし、荷物の受け方や帰りの段取りなどもJETROがサポートしてくれています。JETROの支援が無ければ、海外の展示会への出展は、規模の小さな事業者にとっては現実的には難しいと思います。

資金面では、毎回の出展に係る経費がJETROの支援は受けているものの、2、3百万円程度かかります。作り手の方々のリスクを最小限にするためにも、何とか自力で調達しています。自分自身(田中氏)のプロデューサーとしての付加価値を高めるためにも、まずは自分がリスクを取ってビジネスをすべきだと考えたからです。

メゾン・エ・オブジェに出展されたことで、国内の事業活動に影響はありましたか。

メゾン・エ・オブジェに出展したことで、国内の百貨店などの小売店からの引き合いは多いです。その販路を上手く使って、将来的に、作り手の方に安定的な利益が落ちるような仕組みが構築できれば、と考えています。実際に、ある小売店でイベントを行ったときは豆皿が1,500枚売れました。国内でも潜在的に手仕事の工芸が好きな人はいます。また、現在、問屋の立ち位置が難しくなっている中で、作り手の方々はそういう新しい販路を求めている状況です。

今後は、家具、雑貨を販売するオーナーショップの全国的なグループと協力し、全国各地でキャラバン的にイベントを行うことを考えています。一度、一つの店舗でイベントを開催しましたが、広報・PRの効果もあり、予想以上の集客、売上がありました。このようなイベントを全国で回していくことにより、散発的に行った場合より、物流コストが節約できます。また、何よりも商品の売れ行きを地域ごと、季節ごとに把握することができますので、今後の戦略にとって非常に役に立つものと思います。

また、今まではPRを中心にすることと割り切っていましたが、今後はより利益を出す仕組みを作ることを追求しようと考えています。作るもの,作り方,もの選ぶ目は妥協することなく,水準を保ち,そのほかの間接的な部分を如何にドライな方法に仕組みを持っていけるかが今後の課題です。そうしなければ,工芸がビジネスとして成り立つことの実証ができませんから。

プロジェクトが進展していく中で、新たな変化や課題はありますか。

作り手の方の紹介による参加者が増えています。また,主催している側として嬉しいのは,積極的に継続参加してくださっている方々の作品が、年を追って練れてきたと実感します。積極的な作り手さんは、皆さん売れるものを作ろうとしていらっしゃるわけではないけれど,やはりものの力があるのか売れますね。

今の課題は,そうやってできてくるものをきちんと編集し直して、「モノガタリ」に仕上げることです。すなわち,モノをつないでストーリーを持たせたいと考えています。そして,それがプロモーションテーマになっていくようにすることができたら,イベントも違ってくるでしょうし,まず,インパクトが備わるはずです。

自分(田中氏)のプロジェクトに取り組む姿勢も変わりました。最初は関わりのできた一人でも多くのものつくりを手助けするつもりで取り組んでいましたが、今にしてみれば、それは間違っていたと思います。まずは一人のスターを作り上げることが必要です。そうすれば、自然とその人の周りに仕事が落ちて行き、産地に幅広く影響が出ていくのだと考えるようになりました。

一方、課題として、商品の生産面では、個人作家の場合1つ1つ手作りのため、オーダーが沢山取れても制作が追いついていかないという状況があります。それをどう注文主に納得してもらうかが、特に海外からのオーダーの場合は大変です。
産地で作ってもらっているものの場合は、メゾン・エ・オブジェでの展示会後に生産計画を立てて、見込発注をしています。

また、アーティスティックな一点物の作品を作る作り手の方だけではなく、オーダーが取れるような商品をコンスタントに生産する必要があります。作家を目指す若い方は多いのですが,産地で職人を目指す人が減少していることが気になっています。希望を持てる仕事にしていくにはどうしたらいいのだろうかと考えています。豆皿が産地を元気にしていくのに,ほんの少しでも役に立てれば何よりの喜びと思っています。

お問合せ先

商務情報政策局 日用品室
電話:03-3501-1705(直通)
FAX:03-3501-6974

(伝統的工芸品産業について)
商務情報政策局 伝統的工芸品産業室
電話:03-3501-3544(直通)
FAX:03-3501-6974

最終更新日:2013年7月8日
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