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株式会社井上

会社概要

  • 社名:株式会社 井上 ブランド名「chanto」
  • 本社所在地:滋賀県彦根市芹中町50番地
    電話:0749-22-1587 FAX:0749-22-1333
  • 代表者:井上 昌一
  • 創業:明治34年 会社設立:平成21年
  • 従業員数:4名(パートタイマー含む)
  • 事業概要:仏壇・仏具の製造販売・修理洗濯及びインテリア雑貨製造販売

会社HP

本事例についてのお問合せ先

 株式会社 井上 代表取締役 井上昌一
E-MAIL:info@inouebutudan.comメールリンク 電話:0749-22-1587


インテリアライフスタイル展2012の模様①


インテリアライフスタイル展2012の模様②


「エスプレッソカップ(オレンジ・ブラウン)」


「コンテナ」


「マルチトレイM(10色)」

海外展開を考えられたきっかけについてお教え下さい。

当社は彦根仏壇の製造販売を手掛けています。しかし、彦根仏壇の需要が低迷し、伝統技術を伝承することが難しくなってきています。そこで、以前から、多様な仏壇製造技術を用いて、国内でしか売れない仏壇に代わる主力商品を作ろうということを考えていました。

また、海外展開については、経営コンサルタントの方から、国内だけで通用する商品を作るのでは面白くないので、折角なら海外でも通用する商品を作るべき、というアドバイスを受けたことをきっかけに、考えるようになりました。

なお、そのコンサルタントの方のご紹介で、2009年に日本貿易振興機構(JETRO)主催のニューヨークの展示会(ICFF内の感性ブース)に出展しました。売上には結びつきませんでしたが、見積りを頼まれるなど、ある程度の手応えを感じることができました。

 

新商品開発に関するお取組について教えて下さい。

自分たちの発想で商品を作ると、どうしてもアジアのテイストの商品ができてしまい、一般受けしません。より一般受けするような商品を作るために、滋賀県から補助金を受けつつ、デザイナーの方(島村卓実氏)を選定し、協業することにしました。

協業するデザイナーの方を選ぶ際には、①売れる物を作れる人であって、②販路のことまで相談できる人であること、に重点を置きました。その点、島村氏は、自身でメゾンエオブジェに出展し続けており、販路も相談できると考えました。

島村氏と月1回程度の相談を行い、商品の価格帯やターゲットなどの相談をし、ブランドイメージやブランド名を作りました。具体的には、ブランドイメージは、「木や漆の天然素材を使った職人によるこだわりの製品作りと、デライトなデザインで新しいカフェの時間を提案する」、ということ、ブランド名の「chanto」=彦根の言葉で背筋を伸ばし、集中したり、物事をきちんとする行為、といった内容を持たせました。

そのようなコンセプトに基づいて新商品開発を行うことで、判断にブレがなくなり、商品に統一感が出ると考えます。

試作品ができたら展示会に出展し、来場者の評価を聞き、そこでの評価を踏まえて、さらに修正して完成に近づけていきます。また、上代価格は、一定ロット(100個程度)を作った上で原価を試算し、流通コスト(海外向けは特に重要)を加味して決定しています。ブランド管理のため、上代価格の維持をお願いしています。

一方、展示会等で好評を得た試作品でも、上代価格が高くなって商品化できていないものもあります。

 

海外の販路開拓に関するお取組について教えて下さい。

海外の展示会には、デザイナーの島村氏が出展しているブースに商品を置かせてもらっています。お客様との商談は島村氏にお任せしていますが、展示会では商品のストーリーを説明するのに限界があるためか、今までは単発の小口での取引しかありません。

本来であれば、現地のディストリビューターとの契約を取りたいのですが、そのためには自ら赴いて営業をする必要があり、そのための費用や語学力の面で問題があると思っています。

 

資金面、体制面の状況について教えて下さい。

現在は、海外の展示会に出展する際には、島村氏のブースの一部を間借りしている形なので、費用は展示品の発送費、人件費、小間代の一部等で極力費用を抑えています。当初のブランド立ち上げ・商品開発からのデザイン費、ディレクション費、パンフ・WEB作成や展示会ブースなどの費用を合計すると、2,000万円位になります。資金面では、しが新商品応援ファンド助成金や県の市場化ステージ補助金のご支援をいただきました。しかし、残念ながら、投資金額をペイするような売上は立っていません。

また、当社は問屋制家内工業のような形で、小規模で運営しています。基本的には、仏壇の各工程・各部品を担当する事業者(職人)に発注を行い、その納品を受けてアセンブリーする、という形態をとっています。「chanto」の商品についても、各工程・各部品の事業者(職人)と連携して製造しています。

 

今後、どのようなお取組をされる予定でしょうか。

現在、多額の費用のかかる展示会を通じて販路を求めるやり方を見直して、違う角度から販売できないか模索しています。具体的には、シンガポールからバイヤーや富裕層を日本に招聘し、商品の製造現場や製作体験をしてもらって、商品のストーリーをじっくり説明して、販売に結びつけることを考えています。その活動を行うことで、口コミやHPでの広報も活用しつつ、コネクション・人脈を広げることを考えています。この場合の商品は、「chanto」の商品より、もう少し価格帯の高い富裕層向けの商品群を作ろうと考えています。価格帯が上がることで「chanto」の価格帯ではできなかったハイレベルの職人技を用いることができ、技術伝承に繋がるという効果も期待できます。こちらは、伝統的工芸品産業支援補助金のご支援を受け、事業を行う予定です。

また、京都・滋賀の異業種の伝統産業事業者の有志で「関西伝統技法倶楽部」というグループを作り、平成24年度からJAPANブランド補助金を受け、ロンドン発のプロジェクトを進めています。これは、ロンドンのデザイナーと商品開発を行い、ロンドンから発信していこうと考えています。

 

国内の販路開拓の状況はいかがでしょうか。

「chanto」の商品は、国内では代理店を通じて百貨店に卸していますが、なかなか置いてもらえていません。また、ネット販売もしていますが、期待する売上げにはなっていません。おそらく、個人向けの商品としては価格が高いし、北欧系の雑貨との差別化について商品自体の訴求力がそこまで高くないからだと考えています。

今後は、レストランやカフェ、ホテルなど、法人・プロ向けに、商品ストーリーをじっくりと説明しながら、ある程度のロットで売ることを考えています。

 

本業である仏壇に関するお取組の状況はいかがでしょうか。

現在の生活空間に合うような新しい仏壇を開発し、IFFT(インテリアスタイルリビング展)などの展示会に出展しました。百貨店からの催事のオファーを受けたり、メディアにも取り上げられたりと、予想以上に反響が大きいと感じました。これにより、方向性は間違っていないと確信できました。

また、伝統的な仏壇については、最近は問屋も小売店もほとんど外国製品しか取り扱わなくなっているので、直販するしかない状況です。例えば、職人見学会や仏壇選びの講習会を開催して、購入希望者を募って、丹念に商品のストーリーを説明することで、購入につなげています。

お問合せ先

商務情報政策局 日用品室
電話:03-3501-1705(直通)
FAX:03-3501-6974

(伝統的工芸品産業について)
商務情報政策局 伝統的工芸品産業室
電話:03-3501-3544(直通)
FAX:03-3501-6974

最終更新日:2013年7月29日
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