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徳島県立城西高等学校

学校概要

・ 徳島県立城西高等学校
・ 所在地:〒770-0046 徳島県徳島市鮎喰町2丁目1番地
・ 創立:1904年(明治37年)

HP・ブログ

本事例についてのお問合せ先

Tel: 088-631-5138  Fax: 088-633-0453
 
 
(城西高等学校の皆さん)

「阿波藍プロジェクト」のあらましを教えて下さい。

徳島県では平安時代から藍の栽培が行われていたと伝えられています。最盛期であった明治時代中期には2,300軒の藍師がいたのですが、海外からの輸入、化学染料の普及に伴い、今では5軒しか残っていません。
藍は徳島県の伝統・文化の一端であり、伝統的工芸品にも使われる重要な染料です。そこで、農業高校に学ぶ私たちだから出来ること、継承していけるものがあるのではないかと一念発起し、藍染めの原料である藍の栽培から、商品化まで一貫して行うプロジェクトを平成22年から開始しました。
3月上旬の藍の種まきから始まり、7月中旬に収穫、収穫した葉を乾燥させた上で、9月中旬からは「すくも」作りとなります。「すくも」は藍の葉を山積みにし、水分を加えて切り返しを繰り返しながら発酵させるのですが、完成までにおよそ100日かかります。続いて、「すくも」を甕やタンクに入れ、灰汁で溶かす「藍建て」の作業があります。実際に、染めて、商品になるまでは1年近くかかりますが、この一連の工程を一貫して校内で実施しています。
     
                 

六次産業化に向けた取組内容を教えて下さい。

藍を起点とした六次産業化を目指しています。まず、一次産業(生産)として、藍の栽培、すくも、藍建て作りを実施しています。そこから、二次産業(加工)として、染色、商品開発、最後に三次産業(流通)として商品販売を行います。
商品化にあたっては、藍染めに関するアンケートを地域の方々に行いました。すると、ほとんどの方が藍染めの特徴である抗菌や防虫といった効果を知らないことが分かりました。また、藍染め商品について、「高価なもの」とか「暗い」といったイメージが強く、若者に敬遠されている理由も見えてきました。
これらのアンケート結果を参考に、ハンドタオルやコースター、ストラップなどの藍染め商品を製作しました。ラッピングする際には、藍染めの特徴を説明するなどの工夫も行っています。
そして、製作した商品を校内の農産物直売所や学校祭(収穫祭)で販売したところ、完売という評価をいただきました。購入された方々からは、「高校生らしい可愛い商品に仕上がっている」「丁寧な説明書きが嬉しい」との声がありました。表示を工夫することで地域の方々に阿波藍をより身近に感じていただけたのだと思います。
今後も、世界に誇るJAPAN BLUEの伝統と文化、オリジナル商品の魅力を発信していきます。
 
 
(開発したオリジナル商品)

藍染の事業者等、地域の方々とはどのような連携をされていますか。

本校の卒業生であり、藍師である新居修さん、佐藤 好昭さんから、藍の栽培からすくもの生産にいたる一連の技法についてご指導をいただきました。また、同じく卒業生で天然灰汁発酵建て本藍染めをしておられる矢野藍秀さんとご子息の藍游さんから、染め液を伝統技法で作るためのご指導をいただいています。
藍に携わっている方々は、昔ながらの手法を現代に受け継ぎ、次世代へと継承していくための情熱とプライドを持って私たちに接してくれています。このような匠の方々から指導をいただけていることを幸せに感じています。
昨年(平成24年)の国民文化祭は徳島県の開催だったのですが、そこでのイベントをきっかけにアメリカの染織家であるローランド・リケッツさんとの交流も生まれました。リケッツさんは徳島で「すくも」作りを学ばれた経験があり、また、阿波藍を使った新たな表現にも挑戦しておられます。
このような方々との出会い、ご指導により、日々、様々な刺激を受けています。
 
 
(矢野藍秀氏・藍游氏との交流・指導)

「城西高校版阿波藍伝承術」という取組をされているようですが、具体的な活動内容を教えてください。

JAPAN BLUEに象徴される阿波藍の文化を高校生の手で受け継ぎ、次の世代へとつなげていくための取組として、「城西高校版阿波藍伝承術」を実施しています。
全国に藍の種を配布している他、藍栽培から藍染めまでをまとめたDVD「城西高校版 阿波藍の魅力」を制作しています。デジタルコンテンツ学習教材として、Webによって全国への発信を検討しています。
また、藍の栽培から染めにいたる一貫した取組について、愛媛大学教育学部をはじめ、他の教育機関とも連携や交流を行っています。
この他にも、本校の取組を取り上げてくださった新聞やテレビの影響もあり、「藍染め体験をさせてください」との問い合わせが入っており、地元の保育所や幼稚園との交流活動にもつなげています。
今年9月、宮城県の「岩沼みんなの家」(建築家の伊東豊雄氏が進める東日本大震災の復興支援プロジェクト)へ、生徒が製作した藍染めタペストリー(縦横2.2メートルの力作)を贈らせていただきました。本校の藍染めが、そして生徒の思いが復興支援の一助となれば大変嬉しく思います。今後も、私たちにできる独自の形で、被災地との交流を継続していきたいと考えています。
 
    
   (宮城県「岩沼みんなの家」に贈る藍染タペストリー)

地域の伝統である阿波藍を受け継いでいく思い、今後の活動目標を教えてください。

阿波藍は徳島県の伝統であり、これを受け継ぎ、伝承していくことが私たちの使命だと思っています。
今年(平成25年)には、徳島県の魅力を高校生の手によって発信する「スーパーオンリーワンスクール」の認定も受けました。地元の藍師の方々、藍の種子配布でつながった方々、アメリカのリケッツさんなど、様々な交流をしていきたいと思っています。
また、六次産業化に向けて、より魅力的なオリジナル商品の開発を続けていきます。
今後も、世界に誇るJAPAN BLUEの伝統と文化を、より身近な存在として次代につなげていくために頑張っていきます。


(藍を通じて地域の方々と交流する城西高等学校の皆さん)

お問合せ先

商務情報政策局 日用品室
電話:03-3501-1705(直通)
FAX:03-3501-6974

(伝統的工芸品産業について)
商務情報政策局 伝統的工芸品産業室
電話:03-3501-3544(直通)
FAX:03-3501-6974

最終更新日:2013年11月5日
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