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笠間市

組織概要

・笠間市産業経済部商工観光課
・茨城県笠間市中央三丁目2番1号

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本事例についてのお問合せ先

 TEL:(0296)-77-1101 FAX:(0296)-77-1146
笠間市産業経済部商工観光課


(伝統的工芸品:笠間焼) 

笠間市の観光振興に向けた取組を教えてください。

 笠間市観光振興基本計画(10年計画)を2008年に策定し、観光振興に取り組んでいるところです。
 笠間市の観光は、イベントへの依存度が高く、本質的な観光地の魅力が足りないといえます。イベントの有無にかかわらず一定の観光客が訪れる通年型観光地を目指しています。
 笠間市は、(一社)笠間観光協会と連携し観光情報の発信を行うとともに、観光協会の旅行業を活用し、着地型旅行商品の販売、学校の遠足、企業の研修旅行等の誘致を行い新たな観光客の誘致活動を行っています。また、観光地の基本的な魅力として「食」がありますが、笠間市では古くから市民に親しまれてきた「笠間いなり寿司」でB-1グランプリに出展し食の魅力発信を行っています。
 

笠間市は伝統的工芸品である「笠間焼」の産地ですが、観光資源としてどのように活用されているのでしょうか。

 笠間市は、日本三大稲荷のひとつ笠間稲荷神社、GWに行われる「笠間の陶炎祭(ひまつり)」、春の「つつじまつり」、100余年の歴史を持つ「笠間の菊まつり」を軸にした、メインイベントに付随し数々の関連イベントを実施することで観光振興を行ってきました。
 特に、笠間焼に関しては、伝統と革新が調和し多種多様な作品が、訪れる観光客を楽しませており、数あるイベントの欠かせない要素といえます。
 笠間焼は、通年型観光地を目指す上でも重要な観光資源と位置づけています。笠間焼の魅力を来訪動機にする観光客のウエイトは大きく、販売店、窯元の売上の柱といえます。
 また、笠間焼には「器」「容器」といった面から、農産物、飲食業との連携をすることで笠間の食の付加価値が高まり相乗効果となります。
 例えば、茨城県は栗の生産量が日本一であり、笠間市でも代表的な農産物のひとつとして栗を売り出しており、栗焼酎等の様々な商品が開発されています。この栗を用いた商品にも笠間焼の要素を加えたものがあります。耐熱性能を持たせた笠間焼(笠間火器)で焼き上げたお菓子です。容器としての実用性もさることながら、笠間らしさを演出する大事な要素として笠間焼が用いられています。このようなことは農業の6次産業化へ繋がると考えております。
 

工芸体験を観光に盛り込むにあたって課題となった点、他の産業との連携状況について教えてください。

 笠間焼を産地直販で販売拡大を目指すのは必然ですが、窯元においては観光客に陶芸体験を提供することで、経済効果も高まります。しかし、焼物の産地は日本全国にあります。陶芸を体験したいだけであれば地元のカルチャースクール等で体験することが出来ます。このような中で、いかにして他の産地との差別化を図っていくのかが重要です。
 これらの課題を解消していくためにも、旅行商品として笠間の独自性やテーマ性が必要であり、 観光協会で旅行商品を企画する際は、工芸体験だけではなく、他の観光資源と組み合わせたプランとし、消費者に提案するようにしています。
 例えば、食との組み合わせとしては、マイ箸づくりをした後に、名物である常陸そばのそば打ちを体験し、自作のマイ箸で打ち立てそばを食べるプランが有ります。また笠間を代表する地場産業として石材業があり、稲田みかげ石の石彫体験とパワースポット巡りを組み合わせたプランもあります。
 工芸体験だけでは旅行商品に成りませんが、異なる観光資源で共通するテーマやストーリーを作ることで違和感なく連携できると思います。


(市内の工房の様子)
 

観光協会の役割について教えてください。

 (一社)笠間観光協会は、笠間観光の情報発信、誘客拠点として機能していますが、イベント依存度の高い笠間では、イベントの運営機能が求められます。魅力的なイベントを開催、運営することは、観光協会の重要な役割です。
 しかし、イベント依存型から通年型観光地へと体質強化を図るためには、観光協会に、新たな魅力作りが出来る役割が求められてきました。
 市では、2008年の観光振興計画策定を契機に、大手旅行会社との委託契約による観光推進マネージャーの派遣を受け入れ、民間のノウハウを活かした提案として、2010年に、観光協会が旅行業第2種登録を行い、着地型旅行商品の企画、販売、実施を行い、笠間の観光事業者を代表した営業展開を担っています。
 

観光協会で独自の旅行商品を販売する狙い、期待している効果について教えてください。

 旅行事業者として消費者に直接提案、販売が主目的とはなりますが、現在、体験型周遊プラン「笠間発見伝」といったオリジナル旅行商品の企画、販売、実施を行うとともに、民間旅行会社への企画提案、学校行事で行う遠足や体験学習といった教育旅行などの誘致活動を行っています。
 これまで民間旅行会社に、笠間を訪れるツアーを組んでもらいたいと提案する際には、名産品のカタログや各施設のパンフレットを単発で提示していました。しかし、旅行会社の視点から見ると、このような営業、プレゼンでは、なかなか食指を動かしにくいものです。旅行商品にするためには、体験メニューに要する時間、近辺の他の観光地への移動時間、それぞれの価格帯等、様々な情報が必要となります。
 笠間観光協会では、この点、既に旅行商品を企画しているため、必要な情報を持っており、コストも分かりやすく成っています。営業を受ける旅行会社の担当者も、笠間観光協会の商品をアレンジし、各商品の要素をピックアップするだけで自社商品に出来ますから、商品化の効率が良くなります。
 民間旅行会社への営業は、市職員と観光協会が一緒になって行っています。まだまだ、実績としては物足りないですが、JRびゅうの商品に採用されたり、バス会社の日帰りツアーを誘致できるようになってきました。このような事業を拡大してゆくことで、イベントとは異なった笠間の魅力が高まることで、通年型観光地への道が開けてくると期待しております。
 

近隣自治体とも連携した観光客誘致を行っているようですが、連携のきっかけ、現在の状況について教えてください。

 観光振興は地場産業振興と一体ですが、笠間市だけにこだわれば、観光客のニーズからずれてしまいます。
 観光客ニーズや導線で考えた場合、旅行先として、笠間をピンポイントで選ぶことは少ないものです。初めから笠間に行こうと決め打ちしているより、首都圏から1時間程度、陶芸体験が出来る、郷土料理を食べたい、古い町並みも見たい等、様々な条件を設定した上で、そこでようやく笠間が旅行先候補に挙がってくるのだと思います。そのような観光客により多くの選択肢を示すためにも近隣自治体との協力は重要です。
 笠間市は茨城県の県央地域に位置しており、日本三名園の一つ偕楽園を有する水戸市、海水浴場と水族館を有する大洗町等、笠間には無い魅力的な観光資源を持った自治体があります。このような他の市町の観光資源と連携することは観光客にニーズに合ったプランの提案に成ります。
 このような考えの下「いばらき三遊記」として、笠間市、水戸市、大洗町の周遊プランも旅行商品として販売しています。
 また、茨城交通バスが運行する秋葉原~笠間を結ぶ高速バスが4月に栃木県益子町までに延伸したことがきっかけになり、県境を超えて、益子町とも「かさましこ協議会」を立ち上げ、協力体制を築いています。同じ焼き物の産地として協力することによる相乗効果も期待しています。
 

今後の展開について教えてください。

 笠間の観光の原点として、日本三大稲荷の笠間稲荷神社があります。参拝のために多くの人が訪れ、受け身の姿勢でも観光地として成り立つことが出来ました。
 しかし、現在は、消費者の嗜好、レジャーも多様化しています。観光客が来るのを待つだけではなく、地域特色を活かした企画提案型の攻めの姿勢で笠間の魅力をPRしていかなければいけないと思っています。
 伝統的工芸品に指定されている笠間焼についても、耐熱火器を開発する等、時代のニーズを柔軟に取り込んでいるところです。寺社仏閣が建ち並ぶ町並み、笠間いなり寿司といった観光に重要な食の魅力との連携も進めています。


(笠間いなり寿司)

お問合せ先

商務情報政策局 日用品室
電話:03-3501-1705(直通)
FAX:03-3501-6974

(伝統的工芸品産業について)
商務情報政策局 伝統的工芸品産業室
電話:03-3501-3544(直通)
FAX:03-3501-6974

最終更新日:2013年12月16日
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