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株式会社公長齋小菅

会社概要

 

  • 社名:株式会社公長齋小菅
  • 本社所在地:〒604-8262 京都市中京区油小路通姉小路下る宗林町88番地
  • TEL. 075-253-1186(代表) FAX. 075-241-2382
  • 創業:1898年
  • 代表者:小菅 八郎
  • 資本金:1,000万円
  • 従業員数:15名
  • 事業概要:創作竹工芸の製造卸および小売

会社HP

本事例についてのお問合せ先

常務取締役 小菅達之
 問い合わせフォームURL:http://www.kohchosai.co.jp/contact/
 代表メールアドレス:info@kohchosai.co.jp




「菱目まゆ花籠」



「波網代小判バッグ黒」

 

御社がブランディングに取り組まれたきっかけは何だったのでしょうか。

 当社は自社工房の他、国内数カ所に提携工房があり、製品ごとに製造する工場が分かれています。幅広い商品ラインアップは、そのような体制で支えられています。
 2009年に、京都商工会議所が実施している「KYOTO PREMIUM」プロジェクトに参画して、パリのメゾン・エ・オブジェへ出展しました。
 そこで、欧米の一流ブランドの展示ブースを見たとき、その表現力と世界観に圧倒され、強い刺激を受けました。
 

どのような方法でブランディングに取り組んだのでしょうか。

 2009年のメゾン・エ・オブジェ出展後、「ブランドとは何か」という定義を自分なりに考え直しました。最初は、自分(常務取締役小菅達之氏)一人で、ひたすらブランディングの本を読み漁り、考え続けていました。
 社内に問い直してみたところ、当社のイメージや方向性にばらつきがあることも判明しました。それを踏まえて、創作理念や企業理念といった軸になるものの明文化をし、会社案内やwebサイトのリニューアルに取り組み核となるイメージを作りあげていきました。

 同時に当社の象徴となる商品を決めることにしました。また、当社のイメージを明確化するためにも、3,000点以上の商品の中から、商品の絞り込みをすることが必要だと考えました。

 そこで、社のアイコンとした商品は、約40年前に現社長が初めてデザインした花籠でした。創作理念を最も良く表した商品であり、単なる問屋業からメーカーへの脱却を図るきっかけとなった現在の当社のルーツともなる商品だったからです。当社の象徴となる商品を決めたことで、これに合わない商品はそぎ落としていき、商品の方向性を揃えることができたと思っています。

 


社のアイコンとなった花籠 「唐物宗全籠」
 

商品開発に関するお取組について教えて下さい。

 インナーブランディングの課程で、創作理念も明確に設定しました。①誠実かつ繊細に、②裾野まで美しく、③古典と現代の融合、の3つです。この理念に基づいて商品開発をすることで、開発の方向性が乱れなくなったように思います。
 それと同時に、花籠等の美術的な商品とは別に、新しい販路に安定して売れる商品が必要だと考え、家庭用品や食器を新たに開発しようと考えました。その構想をより魅力的なものにするため、2009年に、デザイナーの小泉誠氏との出会いにより「MINOTAKE」シリーズの開発を始めました。小泉氏とは、人脈を通じ、アプローチをしました。小泉氏も竹という素材を扱ったことがなく、興味を持って引き受けてくれることとなりました。その後、2010年6月頃に商品化しました。
 

営業面でのお取組について教えてください。

 ブランディングを考える前から、国内の展示会には出展していました。2006年頃から毎年、インテリアライフスタイル展に出展していました。最初の3年間は旧態依然としたやり方で、初年度こそ1千万円ほどの受注がありましたが、3年目に新規の商談がゼロになってしまいました。
 デザイナーの小泉氏のデザインによる展示ブースでプレゼンテーションした2009年には200件ほどの商談がありましたが、当時はwebサイトが整備されておらず、展示ブースとwebサイトとの印象に大きな差がありました。それらに関しても、その後、グラフィックデザイナーに依頼して、イメージを整えていきました。
 その時期から、従来の営業の仕方を変えるようになったと思います。カタログやwebサイト等のツールをしっかり作りこまなければ、自分たちの商品はもちろん、理念や世界観といったブランドの背景が伝えられず、商品の価値を伝えることが出来ないと考えるようになりました。
 また、本来、メーカーは小売店の仕入の時期に合わせて営業していく必要があるのに、昔はそういうこともわかっていないまま漠然と営業していました。現在はそういった小売店のMD戦略も念頭に置きながら営業を行っています。
そういった地道な取り組みがあって、継続的に新規のお取引のお問い合わせをいただけているのかと思います。
 

最近、直営店をオープンさせたとお聞きしましたが、それはどのような目的からでしょうか。

 既存販路が衰退している状況で、新しい販路を独自に開拓するための策の一つとして直売は10年程前から始めていました。
ブランディングが進み、色々とバックボーンが出来てきていましたので、当社の世界観を色濃く表現することで当社のブランド力を強化できると考えたからです。
 そのため、店舗の内装はもちろん、商品ディスプレイを含め空間作りに拘っています。包装紙もこれを機にリニューアルし、店内BGMも特注で制作しました。


京都 直営店

 

海外の展示会への出展に関するお取組について教えてください。

 2012年以降、メゾン・エ・オブジェには継続的に出展しています。出展するに当たっては、リコルディアンドスフェラ社(京都、東京、ミラノに拠点を持ち、輸出入、デザインコンサルティング、ブランディングなどを行っている企業)の小間に間借りし、同社にサポートを受けています。
 2012年の出展では有名家具ブランドからのオーダーもあり、これまではほとんど輸出を行ってこなかったが、今では5カ国で500~600万円の売上げがあります。
 メゾン・エ・オブジェは建築関係者が多いため、商品ではなく竹を編んだシート状のものも「素材」として提案をしました。メゾン・エ・オブジェの開催期間の前にも、パリ市内で素材専門の展示会にも出品しました。
 

海外での商品展開について、どう考えていますか。

 他のアジア諸国の事業者も、当社と同じ竹細工の商品を出していますが、そのような商品に対しては、価格面では太刀打ちできません。当社としては、素材の質の差や商品のディテールの差、技術のこだわりをPRして、理解してもらうことで、安価な商品との差別化を図っています。
 また、花籠等の日本で独自の発展をしてきた商品をより強みとしてプッシュしていこうと考えています。日本のモノ作りの中には歴史や文化という背景があって受け継がれてきたものが多くあると思います。それを容易に真似の出来ない大切な強みとしてもっと生かすべきかと思います。
 

海外での評価をどのように活用していますか。

 海外で商品をPRする中で、評価される商品には何か理由があります。
 商品の性格上、それは機能的な部分ではなく、感性的な部分なのかと思いますが、その要素を改めて強みとして考え直し、国内の展示会や販売の機会にどう生かしたら良いか意識しています。
 
 

お問合せ先

商務情報政策局 日用品室
電話:03-3501-1705(直通)
FAX:03-3501-6974

(伝統的工芸品産業について)
商務情報政策局 伝統的工芸品産業室
電話:03-3501-3544(直通)
FAX:03-3501-6974

最終更新日:2013年8月21日
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