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クツワ株式会社

会社概要

 商号:クツワ株式会社
 住所:大阪府東大阪市長田中3丁目6-40
 代表者:代表取締役社長 西村 一郎
 創業:1910年(明治43年)
 事業内容:文房具・生活雑貨の企画、開発、製造、販売

HP

本事例についてのお問合せ先

  Tel:06-6745-5611
 

まず、御社の成り立ちとどのような商品を展開されているか教えていただけますか?

 当社は1910年(明治43年)に文房具の卸問屋として創業しました。その後、自社製品の開発も始め、現在は学童用文具を中心に展開しており、マグネット筆入、コンパス、定規、鉛筆けずり等を販売しています。また、文具だけでなく、粘土といった工作材料やお弁当箱といった子ども達が学校生活で必要とする雑貨類も取り扱っています。近年は大人向けの文具、手帳等も開発しています。

 

一度は見たことがある、お世話になったことがある商品ばかりですね。これらの商品はどのようなコンセプトのもとに開発されているのでしょうか?

 学童用文具については、当社の商品を通じて、子ども達の学習、生活を総合的にサポートしていきたいとの考えのもとに開発しています。機能性はもちろん安全性、デザイン性にも注力しています。例えば、キッズデザイン賞をいただいた安全鉛筆けずりは、子どもの小さな手でも押さえやすい形状、サイズにするとともに、指はさみの危険性を低減させています。また、粘土等の工作材料も開発しています。これまでの紙粘土ばかりではなく、子ども達の創作の幅を広げるために、当社で石や木のような質感を持つ粘土を開発しました。
 

 子ども以外の一般消費者、大人向けの文具では「ハイライン」ブランドで、デザインと機能性に優れた商品を展開しています。カッター作業や雑誌ページの切り取りに便利な定規等は雑誌でも多く取り上げていただいております。

 この他に、お母様がたをターゲットにした手帳もあります。日々忙しく働いているお母様は、ご自分の他にも、旦那様、お子様のスケジュールも管理しなければいけません。このスケジュール管理を視覚的に分かりやすく、また様々な用途にも兼用できる手帳を開発しています。
 当社では、国内に生産拠点があるため、企画から試作開発まで細かなところ、当社にしか実現できないところを追求していける強みがあります。
 

国内に自社の生産拠点がある強みを詳しく教えていただけますか?

 当社は開発型企業であると自負しておりますので、国内に生産拠点があることにより、自社のアイディアをスピーディーかつ柔軟に試せることが大きいと思います。
 当社でしか開発できない商品を開発していきたいという思いを常に持っているのですが、そのような商品はえてして既存商品とは大きくデザインや設計が異なってきます。試作用の金型も必要となりますし、細かな修正をほどこしながら商品化を進めていくことになります。これを海外も含めた他社工場に製造委託しようとすると、時間と
コストもかかりますし、商品化にあたっての問題がどこにあるのか把握するのも難しくなります。
 また、Made in Japanの信用は未だに高いですので、商品価値の向上にもつながると考えています。
 

最近では「ものづくり中小企業・小規模事業者試作開発等支援補助金(平成24年度補正予算)」も活用されて新商品の開発や生産基盤の強化をされたそうですね。

 当社はアイディアを形にすることを重視していますが、中小企業でもあり、商品開発にさける資金は限られております。面白い、やってみたいというアイディアがあったとしても、資金面から開発をあきらめていた案件もありました。
 そのような中、本補助金の存在を知り、これを活用すれば、思い切った企画を実現出来るのではないかと思い、応募させていただきました。
 従来の鉛筆けずりの機能を大幅に向上させる2枚刃の鉛筆けずりの開発や文房具のデザインの幅を広げるために生産設備の改良を進めさせていただいております。
 補助金に採択されたことによって、新しい技術を世に問える商品を世に出せることになりました。アイディアを形に出来たことにより、開発陣のモチベーションも上がっています。
 

開発型企業として積極的な事業展開をされておられるのですね。一方、一時期に比べて子どもの数が減っている中、学童用文具も厳しい状況が続いているのではないでしょうか?

 確かに、当社のメインターゲットである子どもの数が減っていることは事実です。既存の商品をそのまま販売していくだけでは厳しいと思います。しかしながら、常に新しい需要が生まれていることも事実です。生活様式の変化等によって、これまでにはなかった新しい商品が求められてきており、当社としてはその声にしたがって商品開発を進めています。例えば、学校の授業や宿題等で工作をすることがありますが、その材料を集める・個別に購入することが大変という声を受けて、工作キットを開発いたしました。
  また、当社では国内市場のみならず海外市場の獲得にも力を入れています。昭和30年には輸出部を社内に設け、毎年1月にドイツで開催されるフランクフルトメッセにも昭和50年代から出展を続けています。最近は欧州や北米といった先進国だけではなく、アジア等の新興国にも販路が広がっています。

 

早くから海外にも目を向けておられたのですね。御社の商品は海外でどのような評価を得ているのでしょうか。

 当社の商品も含め、日本の文具は機能性とデザイン性で高い評価を得られています。また、日本の文具はバラエティ豊かなのが特徴です。海外では文具と言いますと、事務用品のイメージが強く、必要最低限の機能しか持っていない商品が多いです。そのような中で日本の文具は新鮮に映るのではないでしょうか。
 当社は文具業界の中でも先んじて海外販路の開拓を進め、長年の取引実績もございますので、品質・納期ともに信頼をいただいております。当社の場合は、Made in JapanをPR出来る点も大きいです。特に新興国においては、Made in Japanがブランドでありステータスとして支持されている面があり、パッケージも含め、日本で販売しているものをそのまま持ってきてくれとの声があるぐらいです。
 当社としては、引き続き日本製学童文具の海外シェアを拡大し、日本国内同様に海外の子ども達にも愛用していただきたいと考えています。
 

円高が進み、海外との取引については厳しい時期もございました。海外販路の維持に向けて気をつけていた点はございますか?

 展示会への出展も含め、取組を継続していくことが重要だと考えています。取引先の立場になって考えますと、これまで取引実績のない外国企業というだけで不安なのに、加えて根を張った活動もしてくれないとなると、信頼ある関係を築けないと思います。
 当社には大企業のような海外支社はなく、海外販路も含め国内拠点から対応していますが、コミュニケーションは密に取るように心がけています。現在はメール等で対応できることも増えましたが、海外展開を始めた当初は社員が商品を持って2ヶ月、3ヶ月と諸外国を回っておりました。信頼関係を築いていくためには、根気よく丁寧な対応を続けていくことが必要です。
 また、為替変動により現地小売価格が上昇したとしても、それをカバー出来るだけの魅力が当社の商品にはあると自信を持っています。品質、デザインの良さを取引先にご理解いただけるような関係を築けたのではないかと思っています。
 

2010年には創業100年を迎えられました。最後に、今後の事業展開を教えていただけますか?

 2010年に創業100年を迎えましたが、これに満足せず、次の100年へと挑戦を続けていきます。
創業100年を機に、「100年文具への道」という企画を始めました。100年後にも残る文具となることを目指して、これまで当社が開発した文具についてお客様から提案をいただく企画です。実際に商品を使用されているお客様の声は、我々ものづくりをしている企業にとって重要な情報であり、そのアイディアからより良質な商品を開発していきたいと考えています。今年で3年目になるのですが、小学校の1学級全員で応募していただいたこともあり、徐々に認知度が上がってきているのではないかなと思います。
 今後も、このような取組を通じて、100年後にも残る文具をお客様とともに開発していきます。

お問合せ先

商務情報政策局 日用品室
電話:03-3501-1705(直通)
FAX:03-3501-6974

(伝統的工芸品産業について)
商務情報政策局 伝統的工芸品産業室
電話:03-3501-3544(直通)
FAX:03-3501-6974

最終更新日:2014年6月16日
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