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株式会社メソッド

山田遊氏プロフィール

山田遊(バイヤー、クリエイティブ・ディレクター)
 
 東京都出身。
 南青山のIDEE SHOPのバイヤーを経て、2007年、method(メソッド)を立ち上げ、フリーランスのバイヤーとして活動を始める。現在、株式会社メソッド代表取締役。
 また、日本のものづくりを元気にするユニット「シンケン」のメンバーとしても活動。
 2013年6月に「別冊Discover Japan 暮らしの専門店」が、エイ出版社より発売。

<主な実績>
 国立新美術館ミュージアムショップ「スーベニアフロムトーキョー」サポートディレクション、
 羽田空港第二ターミナル、東急プラザ表参道原宿「Tokyo’s Tokyo」グッズセレクト、
 リサイクルショップ「PASS THE BATON」MDコーディネート、
 「APEC JAPAN 2010」各エコノミー首脳への贈呈品の選定協力、
 「国際通貨基金(IMF)・世界銀行年次総会」記念品等の選定協力及び企画・開発コーディネーション、
 花火のセレクトショップ「fireworks」プロデュースなど。
 

会社概要

  • 株式会社メソッド
  • 所在地:〒150-0011 東京都渋谷区東1-3-1カミニート14号
  • TEL: 03-6427-9296 FAX: 03-6427-9297
  • 代表者:山田遊
  • 事業概要:ショップ・ディレクション、クリエイティブ・ディレクションなど

会社HP

本事例についての問い合わせ先

  • method 辻井有里恵






(上写真2枚)「漆の国 いわての伝統工芸」
 エキュート東京サウスコートのイベントスペース「ikisui」で行った、岩手県主催の販売イベント「漆の国 いわての伝統工芸」。
 ディレクションを担当。
 http://openers.jp/interior_exterior/news/iwate_110119.html

 

 山田様の来歴と御社の概要を教えてください。

 当社は6年前に起業しました。それまでIDEEのバイヤーをした後、コンテンポラリー・ジュエリーのギャラリー(gallery deux poissons)の立ち上げに携わりました。当社では主に、クライアントが運営するショップへのMDを中心としたディレクションを行っています。例えば、新しく店舗を立ち上げる時のコンセプト作り、商品ラインナップ、運営方法に対する助言などを行っています。あくまで店舗を立ち上げる際のサポートであり、立ち上げた後には当社のノウハウを現場の人に伝えて、クライアント自身が自主的に取り組めるような状況を作るためです。
 扱う商品分野は特に限定していません。アパレルから食品まで様々です。ただ、もともとインテリアショップのバイヤーでしたので、家具・雑貨関係が得意と言えます。地域産品の分野では、自治体と協力して、イベントのディレクションも行っています。




(上写真2枚)代官山蔦屋書店にて「岩手からの新年の贈り物」フェアを開催。
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=565582470183622&set=a.189393647802508.46065.178471595561380&type=1&theater

 

特にものづくりをしているメーカーの方からは、ものを作っても売るのが難しいとよく聞きますが、日本のものづくりの課題をどのようにお考えですか。

 商品を作った後のことを考えていないメーカーの方がまだまだ多いという気がします。商品をいくら作ったところで、店舗に置いてもらえなければ意味がありません。新商品を開発する時は、デザイナーや小売店のバイヤーだけではなく、市場を客観的に見ている第三者的な立場の人間の意見も聞いた方が良いと思います。
 そして、実際に、バイヤーへ営業をする際には、交渉の余地を残すことも大事です。メーカー側でロット、ミニマム、上代などを全て決めて、バイヤーにYesかNoかを迫る営業の方法は、ほぼ成功しません。どんなに良い商品であっても、バイヤー側としては、店舗の棚の空き具合などを勘案しなければ仕入れることはできません。交渉の余地を残して貰えれば、仕入れるかどうか前向きに検討できるのに、という例はいくつもあります。
 また、メーカーの方が、協業するデザイナーやプロデューサーを選ぶ際には、ものづくりに偏りすぎていない人にした方が、より広がりがある場合もあると思います。例えば、工業デザイナーではなく、店舗内装を手がけているデザイナーや設計士に頼めば、実際に店の棚に並んだ時の見栄えも気にしますから、小売店に仕入れてもらえる可能性は高くなりますし、小売店側との人脈も期待できると思います。
 「売り方が分からない」とおっしゃるメーカーの方は多くいらっしゃいます。しかし、ものを売るのに特別なスキルはいりません。スキルよりも、「売ろう」とするモチベーションにおける問題が最も大きいと思います。思い悩む暇があれば、店舗やバイヤーに対して、どんどんアクションを起こすことをお勧めします。
 ただ、何より安易に新商品、新ブランド作りに走る前に、まずは、今ある本業のムダを省き、在庫管理や生産管理の見直しなど、本業自体を今一度見直し、業績を改善することから始めた方が良い場合も多いです。新商品や新ブランドを一定期間維持するには、それ相応の経営面での体力が必要になりますから。



  
(上写真2枚)「燕三条 工場の祭典」
 金物を中心とした工業都市として名高い、新潟県三条市と燕市。この二つの市全域に位置する約50カ所の工場を開放して、職人の手仕事の見学と、さまざまなワークショップなどを通じてものづくりの体験ができるイベント。
 methodは、このイベント全体監修を担当。
 http://kouba-fes.jp
 http://wearemethod.com/1661

 

最近では国内需要の縮小から、海外に新たな需要を求めようという考えや動きが活発化していますが、それについてはどうお考えですか。

 日本のモノづくりは無意識に「中流」を意識したものが多いように思えます。新興国の富裕層をターゲットに、と言う方が多くいらっしゃるのは知っていますし、またその市場自体、魅力的です。
 しかし、国内の「中流」市場を意識してものづくりをしてきたことに慣れている国内のメーカーの方が、全く生活文化の異なる海外の富裕層の心に響く商品を作ることは、相当に困難なことだと思えます。当然、彼らの感性に合った商品を持って行かなければ成功しません。例えば、伝統的工芸品の分野であれば、日用使いの商品より、一点物の美術工芸品の方が可能性はある、と思います。
 

一方、国内の流通や小売については、どのような問題点があるとお考えですか。

 現在、作れば売れた時代は過ぎ去って久しいです。そのような中で、現在の流通構造の中では、従来型の問屋が存在する必要性は次第に低くなっています。単に商品を集める・捌くだけの機能しか有せず、中間マージンを取るだけの存在になっていては、問屋は生き残れません。商品企画能力、市場情報の収集能力、人脈、販路開拓能力など、積極的な取組をすることが求められます。
 また、最近の小売店は接客を軽視しているように思えます。ただ商品を棚に並べているだけでは、ネット販売と変わりません。リアル店舗の強みは何か、店舗で何をお客様に伝えたいのか、を考えて、現場で活かせるように改善すべきだと考えます。実際に、同じ商品を扱い、同じような立地にあったとしても、販売員の質や、店舗内装などで、売上は大きく変わります。リアル店舗であるからこそ、積極的に接客をするべきだと考えます。









(上写真4枚) 「mino」
 コンサルチーム「シンケン」のメンバーとして、立ち上げた、日本一のニット生産地である新潟発のポンチョブランド。
 http://mino-knit.com

 

そうすると、メーカーにとっては、どのような小売店舗で売るか、見極めることが大事になるということでしょうか。

 安易に、小売店舗に対する漠然としたイメージだけで、商品を置く場所を決めてしまうのは良くありません。
 ショッピングモール等の大型商業施設でも、大抵、どこでも同じようなブランド、商品が並ぶようになっており、個性が無くなっています。どこでも買えるようなものしか置いていませんので、どこまで需要が続くか正直見えません。
 また、例えば、銀座や日本橋の百貨店は、活気があり、お金持ちのお客様が行くお店、といったような古くからのイメージを引きずってしまっている人が多いです。「若者が多いから渋谷」であるとか、「富裕層がいそうだから青山」といった、エリアに対する安易な考えにも注意が必要だと思います。
 どのような客層に見て知ってもらいたいか、どのようなものを売りたいのか、ということを突き詰めて考え、整理して、商品を販売する立地や店舗を決めるべきだと考えます。また、小売側に任せっきりにするのではなく、第三者の意見を聞きながら、お客様に対して訴求力のある販売・展示方法を工夫していくことが大事だと思います。

 

お問合せ先

商務情報政策局 日用品室
電話:03-3501-1705(直通)
FAX:03-3501-6974

(伝統的工芸品産業について)
商務情報政策局 伝統的工芸品産業室
電話:03-3501-3544(直通)
FAX:03-3501-6974

最終更新日:2014年2月17日
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