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株式会社深山

会社概要

  • 社名:株式会社深山
  • 本社所在地:〒509-6103岐阜県瑞浪市稲津町小里940-1
  • TEL:0572-67-1522 FAX:0572-68-2826
  • 代表者:代表取締役 松崎英之
  • 設立:1977年10月
  • 事業概要:陶磁器(瑞浪焼)の製造
     

会社HP

本事例についてのお問合せ先

  • 0552-67-1522(代表)
     


 

今回は陶磁器の製造を行っている株式会社深山様にお話しをお伺いします。まず御社の取組について教えてください。

弊社は瑞浪市に位置しており、美濃焼の一つである瑞浪焼を製造しています。瑞浪は海外向けに白磁の生産を続けてきており、白を追求してきた産地です。弊社でも白磁を中心に、ギフト向け、ホテル・レストラン向けなどの各種陶磁器を製造しています。
 現在多種類の陶磁器を製造していますが、産地問屋さんへ卸すのに加えて、10年ほど前から弊社の関連会社である株式会社ミヤマプランニングを通じて、産地外への販売も行っています。近年は問屋のほうで在庫リスクをもたず、必要分だけメーカーに引き取りに来るという厳しい状況にあります。他方、産地問屋さんを卸さず直接「miyama」の名前で販売できることは、消費者の声が直接聞けるという点でメリットがあります。
 
 
株式会社深山 外観
 

株式会社ミヤマプランニング立ち上げのきっかけと、営業により販路を拡大していく中で苦労したことを教えてください。

 この業界では、メーカーが直接産地外に販売することは以前はあまり良く思われませんでした。多くの商社さん、問屋さんが存在していますので、メーカーは分業制の一部を担うに過ぎなかった訳です。
 しかし、少しずつ受注が減っていく兆しを感じました。このままではメーカー自身が直接産地外に売らなければならない時代が来た時に、売り方を知らないメーカーでは拙い、ということが株式会社ミヤマプランニング立ち上げのきっかけでした。自ら企画・製造した商品を産地外のお客様に直接説明出来ることは、弊社製品の理解を深めていただく効果もありました。
 オリジナル商品の販売を通じて分かったことは、商社さんや産地問屋さんの大変さです。販売というのは非常にコストがかかり、難しいということを実感しました。
ここで言う販売のコストとは、営業の担当の社員を雇い、カタログを作成することから、きちんと箱詰めしたものをお客様にお届けするための梱包作業の資材と作業自体のコストなどを含めた意味であります。流通の中間に存在する立場のマージンは驚くほど低いということが分かりました。
 現在ではオリジナル商品の販売だけでなく、弊社の技術力を理解していただいた上でOEMの依頼も増えていますので、株式会社ミヤマプランニングの使命を存分に発揮できています。
 

エンドユーザーに購入してもらうために、どのような「見せる努力」をされてきたのでしょうか。

 今までは、弊社の食器を扱っていただくお客様を増やすために展示会に出展し続けてきましたが、昨年あたりからは弊社の食器を扱っていただいている売場の方からの依頼で、ワークショップを開催する機会を何度か頂きました。事前に予約を取ってもらう際は、すぐに満員になります。ものづくりの一端が垣間見えることは、わくわくする気持ちが起こるのではないでしょうか。ホームページもリニューアルしましたが、これもお客様との接点の第一歩なので、見ていただく方の興味をひくような更なる改善は必要でしょうね。
 

海外の販路を開拓するにあたり、これまでどのような取組をなされてきたのでしょうか。

 株式会社ミヤマプランニングの立ち上げ前から海外志向はありました。ただ当時は「国内だけでは立ちゆかない。海外にとにかく出たい」という意識で、ターゲットや製品も絞っていませんでした。また、これまでは瑞浪焼のメーカー・商社10数社でまとまってメゾン・エ・オブジェ、アンビエンテといった海外展示会へ出展をしていましたが、皆で出展すると商品特性を見せにくいというのがありました。そこで今年は、瑞浪焼でまとまって出展してきた中で得た海外展示会でのノウハウをもとに、岐阜県からの助成も受けながら、2月のアンビエンテに単独出展しました。




アンビエンテ出展の様子
 

磁器の分野ではヨーロッパや中国が強いという中、どのように商品の差別化を図っているのでしょうか。ずばり「miyama」ブランドの特徴を教えてください。

 弊社の製品は、他社より高温で焼成していることもあり、透光性が高く、白さが際立つものになっています。また、社内に3名のデザイナーが勤務し、日々使いやすい食器への研究も欠かせません。
また、日本茶ブームと言われる中、容量の大きく、かつ和のテイストを持ったようなポットなどを製造するメーカーはなく、製造レベルが高くなってきている東南アジアにおいて製造しているのも欧州風のデザインです。また、圧力鋳込み(※)や流し込み成形などいわゆる「鋳込み」で創業以来ものづくりを行ってきた弊社の鋳込みによる製品の製造技術は世界のメーカーに負けないと自負しております。
(※)圧力鋳込み:高圧で型に粘土を注入して成形する、デザインの自由度が高い技術。機械では丸形の形状になるところ、圧力鋳込みでは角張った形状の製品が製造できる。
 

海外展開は難しいという声をよく聞きますが、特に今年のアンビエンテ出展に至るまでに得てきたノウハウ、またターゲットや製品をどのように絞り込んでいるのか、などについて教えてください。

同じ岐阜県の陶町に大きな洋食器メーカーがあり、そこへは海外からバイヤーが多く来ていました。そうした会社が数社あったことから、海外展開への見込みはありました。10数年間は行政の援助をいただきながら産地で共同出展していましたが、そこでは名古屋市の貿易商社さんに力を貸していただき、顧客とのコミュニケーションは全てお任せしていましたので苦手な英語は苦手なままでした。しかし、他社メーカーとの共同出展では弊社製品が良く見える展示をしようとしても限界があるため、いつかは単独で出展をしたいと常に考えていました。現在は2014年より小さいブースながら単独で出展を果たしました。懸案だった英語での会話も何とか意思疎通が図れています。ただし、貿易商社さんがいなくなり、単独での出展は納期や最低ロット、価格交渉に至るまでビジネスでは当たり前の交渉もある程度お話合いのなかで瞬時に判断していかなければなりません。
今年のアンビエンテについては、声をかけてもらった代理店を通じ、試験的にギフトセットを出荷している状況です。ギフトセットは主にお茶まわりのギフトセットです。過去の共同出展の時から得ていた実感ですが、日本製のお茶まわり製品の需要は非常に多いが、日本国外のお客様に合うサイズがありませんでした。弊社は日本国内向けよりも容量の大きい製品を製造し、アンビエンテでは展示しています。また、高価格でも日本の繊細なものづくりを求める海外の会社からOEM製品の依頼もいただいていますので、国外向け製品の製造は少しずつ割合を増しています。
陶磁器は製品重量があるためコストがかかりすぎますし、また破損の危険性も大きいので、少量を航空便で納品することは現実的ではありません。よってあまり数が出ない小売店への直販ではなく、代理店を通じた海外展開を図っています。
 

デザインについては、外部のデザイナーに依頼しているのでしょうか。

現在社内に3名のデザイナーが在籍しています。商品によっては社外にお願いすることもありますが、基本的には社内のデザイナーによりデザインを行っています。
社内のデザイナーは陶磁器の素材の特徴について理解しています。どの程度の厚みやシェイプなら成形可能か、また高温で焼成されることで歪みが発生する可能性
についても日常の業務で理解をしています。そのため安定感は素晴らしいですが、いつもと少し違った視点から製品を開発したい時に、既成概念に捕らわれない外部の方にお願いすることもあります。
 

今後の課題や展望を教えてください。

 ものづくりの楽しさは何ものにも代えがたい喜びです。お客様に喜んでご使用いただくことはさらに良い商品を生み出そうとする原動力になります。
我々が現在直面しているのはエネルギーコストを始めとする製造コストの上昇ですが、それ以上に陶磁器製品で価値を創造して、お客様が喜んで購入していただける製品を製造していくことが進むべき方向と考えています。
 

お問合せ先

商務情報政策局 日用品室
電話:03-3501-1705(直通)
FAX:03-3501-6974

(伝統的工芸品産業について)
商務情報政策局 伝統的工芸品産業室
電話:03-3501-3544(直通)
FAX:03-3501-6974

最終更新日:2014年12月1日
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