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野田琺瑯株式会社

会社概要

  • 社名:野田琺瑯株式会社
  • 本社所在地:〒136-0073 東京都江東区北砂3-22-22
  • TEL. 03-3640-5511 FAX. 03-3640-5507
  • 代表者:代表取締役 野田 浩一
  • 創業:1934年(昭和9年)
  • 資本金:1000万円
  • 従業員:60名
  • 事業概要:家庭用器物・理化学用耐酸琺瑯容器等の企画・製造・販売

会社HP

本事例についての問い合わせ先

 ・営業企画部長 野田 靖智 tel:03-3640-5511(代表)



琺瑯製品の製造工程 焼成の様子

本日は野田琺瑯(ほうろう)株式会社の代表取締役 野田浩一様にお話しをお伺いします。御社の製品はよく小売店でお見かけしますが、小売店とはどのようなお取引をしているのでしょうか。

 当社では、問屋さんを通したお取引をさせていただいています。小売店様からお取引のご要望があれば、従来からお付き合いのある問屋さんをご紹介させていただきます。当社は小ロット多品種生産ですが、とはいっても小売店様がご要望される数量は更に小さいことが多く、当社の事務能力では対応できません。したがって、個々の小売店様のご要望に応えるための機能を問屋さんにお任せしています。
 また、仮に直接小売店様とお取引してしまうと、問屋さんを介してお取引している他の小売店様との関係で不公平になり、信頼を損ないます。ですので、今後も問屋さんを介したお取引をご案内してまいります。
 

白を基調とした商品ラインナップが非常に目を惹き付けますね。

 今は当社の主力商品となった「White Series」です。03年から商品化しました。それまでは、作る側の私たちも、ほうろう製品と言えば色が付いているもの、という先入観がありましたが、実は私(野田浩一氏)の妻(野田善子氏)の発案で、白で揃えた商品作りを始めました。ほうろうのツヤがある乳白色は温かみがあり、凜として美しく、使う気持ち良さがあるということ。そして何より、食材の色が映えるという使い手としての希望でした。その後、製品ラインナップを増やしつつ当社のロングセラーとなり、2013年には「グッドデザイン ロングライフデザイン賞」を受賞することができました。


「White Series」
 

製品作りに関して、大事にしていることはありますか。

 まずは自分が使いたい、欲しい、と思う製品を作りたいと考えています。特に、機能美ということを大切にしており、使うことを想定した美しさを意識しています。直感的に美しい、きれい、と感じていただき、お客様に手にとっていただけるような製品を目指しています。
 また、使う方の立場に立った製品作りを心がけています。当社の製品は、お客様がどのような組み合わせで買われたとしても対応できるように、取り扱い説明書を作っています。使い方やお手入れについてはもちろんですが、具体的な保存例なども掲載して、使う方に対して一歩踏み込んだ詳細な内容にしています。
お客様からのご意見を参考にさせていただくこともあります。例えば、従来、保存容器のふたは樹脂製のみでしたが、容器がほうろう製なのでふたもほうろう製が良い、お弁当として使うので密閉できるふたが欲しい、といったご要望を踏まえまして、実際にふたのバリエーションを増やしました。


「White Series」 使用イメージ
 

手作業での製造工程が多いですが、技術継承や人材育成についてはどのように取り組まれていますか。また、工場排水などの環境対策はどのように取り組まれていますか。

 当社では世代間の空白を作らないように毎年数名の新卒を採用し、職人として育てています。ほうろう製品を完全な製品に仕上げるまでの技術の取得には約10年かかります。将来の事業継続のため、職人の育成を最優先で取り組んでいます。
 また、環境対策について、平成24年に水質汚濁防止法の改正を受け、当社は「平成24年度ものづくり中小企業・小規模事業者試作開発等支援補助金」を活用して、排水処理設備を導入しました。当社は引き続き環境保護という面でも積極的に取り組んでいきます。


琺瑯製品の製造工程 釉薬掛けの様子
 

「White Series」を始めとした御社製品の販路開拓のお取組について教えてください。

 「White Series」の商品化当初、あるライフスタイル雑誌に当社の工場についての取材記事が掲載されました。ほうろう製品の製造工程や歴史、当社製品がとてもよく編集されており、また掲載された写真も雰囲気が出ていました。その雑誌に掲載された反響は大きく、その後も雑誌などで工場を取材していただいたり、料理研究家の方などの愛用品として当社製品を紹介していただく機会に恵まれたことが、多くの方々に知っていただくきっかけとなりました。それからコンスタントに売上げが伸びていきました。その経験から気付かされたのは、ほうろう製品は、お客様に一度手にとって使っていただければ、その良さを分かっていただける商品力を備えている、ということでした。したがいまして、私たちは、いかにほうろう製品の良さを伝えていくか、ということを考えて取り組んでいます。
 そして、製品の考案者である妻(野田善子氏)が自ら、実践している冷蔵庫の保存法や具体的な使い方などを紹介しています。妻は普段から当社のほうろう製品を使って調理や保存をしていますが、その様子をそのまま書籍化しようという話があり、出版されたところ、大きな反響がありました。現在は2冊目が出版されています。現在も取扱いのある百貨店からのご依頼で、お客様の前で、ほうろう製品についてやその使い方をお話しするトークショーをさせていただくなど、とても有り難いことだと感じています。
 従来は百貨店や金物屋さんが主な販路でしたが、最近ではインテリアショップ、アパレルショップなどでキッチン雑貨としてお取り扱いいただくこともあり、新たな販路が広がっています。


「White Series」 冷蔵庫保存イメージ
 

ほうろう、というと、昔からどの家庭にもいくつかはあったような、懐かしい感じがします。今、あらためて啓発するということはどういう意味があるのでしょうか。

 ほうろう製品の起源は古代エジプトに遡るほど長い歴史があります。また、匂いが付きにくい、傷がつきにくい、熱伝導率が高いといった特徴から、長年使われてきましたが、その売上げは昭和45年をピークに減少し、日本のほうろうメーカーは80社から十数社となりました。そのうち、家庭用品を扱うメーカーは当社を含む3社のみです。
 最盛期には、ほうろう製品は、贈り物として用いられることが多かったのですが、そのような時代を背景として、使われるものから、贈られるもの、という認識が強くなったのだと思います。そうなると、実際には使われない、特徴を捉えた使い方が分からないということになり、ほうろう製品自体が忘れられてしまった、と言うに近い状況でした。
 しかしながら、ほうろう製品は、実際に手にとって使ってもらうとその良さが分かるという魅力があります。特徴や使い方を丁寧に伝える取り組みを続けることによって、ほうろうの良さが再認識され、新たな需要が生まれる余地があると考えています。


製品使用例 ぬか漬け
 

御社の今後のご活動方針について教えてください。

 今後も使い手の立場に立った野田琺瑯ならではの製品作りを続けていきます。お客様から、「ほうろうと言えば野田琺瑯」と言っていただけるような素敵な製品を生み出したいと考えています。
 また、製品を作るだけではなく、ほうろうを知っていただくための取り組みを続けていきます。これまでも、テレビや雑誌、書籍、個々のお客様の口コミを通じて、ほうろうの認知度が徐々に高まっているのを実感しています。今後も地道な啓発活動を続けていきます。

お問合せ先

商務情報政策局 日用品室
電話:03-3501-1705(直通)
FAX:03-3501-6974

(伝統的工芸品産業について)
商務情報政策局 伝統的工芸品産業室
電話:03-3501-3544(直通)
FAX:03-3501-6974

最終更新日:2015年4月20日
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