経済産業省
文字サイズ変更
アクセシビリティ閲覧支援ツール

株式会社総合サービス

会社概要

  • 株式会社総合サービス
    本社所在地:〒103-0027 東京都中央区日本橋3-14-5 祥ビル3階
  • TEL: 03-3271-2818  FAX:03-3274-2710
  • 創業年月日:1982年7月
  • 代表者:新妻 普宣(にいづま ひろのぶ)
  • 事業概要:  衛生設備・機器の製造、販売及び日用品雑貨の販売・仲介斡旋(災害用・アウトドア用・介護用を主な目的として使用する「携帯トイレ」、「簡易トイレ」、「業務用トイレットペーパーホルダー」、「トイレットペーパー」、「ペーパータオル」、「ティッシュペーパー」の他、「災害対策用マンホールトイレ」等)

会社HP

本事例についての問い合わせ先

担当者名:小倉 知子(おぐら ともこ)
電話番号:03-3271-2818
メールアドレス: contact@sservice.co.jp
 

 便袋(立体・扇展開)         便袋(洋式便器設置)

 携帯トイレや簡易トイレといった分野に着目されていることが大変興味深いです。設立経緯と事業概要を教えて下さい。

 先代である私(新妻普宣代表取締役社長)の父が82年に当社を設立致しました。父は旧国鉄出身で、当時は駅構内のトイレや街中の公共トイレにはトイレットペーパーが殆ど置かれておらず、その結果、トイレの衛生環境が悪化している状況を危惧しておりました。今では公共トイレにはトイレットペーパーが常備されているのは当たり前の時代となりましたが、当時はそのような仕組みがなかったことから、この状況を改善すべくトイレットペーパー事業を目的に創業したことが始まりです。
 その後、95年に阪神・淡路大震災が発生したことで、大きく状況は変わりました。震災直後はライフラインも機能せず、当時の最大の問題はトイレでした。特に女性、高齢者、小児、障害者、妊婦の方が不自由を感じたことはいうまでもありません。意外と知られていないことですが、震災直後から仮設トイレが整うまで1~2週間かかりました。では、仮設トイレが設置されるまでどのように対処すべきか。当社は衛生環境を清潔に維持することが重要と考え、これを目的に開発したものが「簡易トイレ」と「携帯トイレ」でした。そこから、災害用、アウトドア用、介護用の用途別にユーザーのニーズに応じてトイレ商品の開発を行い、現在に至っております。

 
携帯トイレ(自立させたもの)        簡易ポータブルトイレ

災害時にマンホールに直結して直接下水に流す「パネルタイプ型マンホールトイレ」や、排泄物を凝固して被膜、更には脱臭効果まで機能を持つ「トイレ排泄物処理剤(抗菌性凝固剤)」等、アイデア商品が多く開発されております。こうした新商品開発の取組について教えて下さい。

 「パネルタイプ型マンホールトイレ」は、葛飾区や千代田区等の行政担当者やトイレ業界の有識者等からのアドバイスを受け開発致しました。その後、各地の地方自治体でも導入が拡大し、国土交通省の下水道BCP(Business Continuity Plan)の災害トイレ施策の一つとして、「マンホールトイレ」手法も取り上げられ、本格的に普及し始めています。マンホールとトイレを直結させるため設置も容易であり、特に女性、小児、障害者の方の利便性が高まります。また、マンホールを囲む仮設ハウス部分は、仮設更衣室や簡易倉庫としても利用出来ます。

 「トイレ排泄物処理剤(抗菌性凝固剤)」は、阪神・淡路大震災直後に現地に赴き、その被災状況を見て衛生環境維持が必要と判断し、直ちに開発を決断致しました。多くのメーカーの御協力を得て、約一ヶ月で開発することが出来ました。但し、行政と相談した際にごみ収集時に便袋が破れて漏れが生じてしまうと収集してもらえないとの懸念がありました。この指摘を受けて、便袋内にある吸水シートに処理剤を予め入れておくことで排泄物を直ちに凝固させるとともに、更に、便袋が破れても内容物が漏れ難い構造に強化した上、大便のみは分離処理が可能とする構造とした結果、燃やすごみとしての回収が可能となりました。なお、本品は経済産業省等、公的機関にも納品させていただいております。



 当社としては特に人と人の繋がりを大切にしております。情報交換を行う中でニーズも発掘出来ることから、何を新たに開発すればよいか、その繋がりの中で常に考えております。阪神・淡路大震災を契機に簡易トイレの必要性を痛感し、顧客の声を聞くため自治体・自治会・町内会などの防災訓練に積極的に参加してまいりました。こうした草の根活動の他、当社は16もの団体に加盟しており、その団体が主催する会合には積極的に参加して、会員企業の方々から得る情報を通じてニーズ発掘に励んでいます。ヒントとなる情報はいくつも埋もれており、そのニーズに応じた商品開発をすることがユーザーの問題解決にも繋がることとなり、当社の役割でもあると認識しております。


パネルタイプ型マンホールトイレ(健常者ハウス+簡易水洗台座)

 販路開拓・販売戦略について教えて下さい。

 販売戦略としては、営業活動のみならずマーケティングも併せて行うことや見本市への出展、卸売業へのセールスがあります。卸売業者は日経MJやチェーンストアエイジ等の雑誌から情報収集し、個別にアプローチを行っています。但し、防災部門はB to Bが強い一方、アウトドア・介護部門はB to Cが強いため、B to Cを得意とする卸売業者へアプローチを行っています。 
 

防災、環境、福祉といった多面的な視点からの御社のこれまでの御経験とノウハウの蓄積は大変貴重だと思います。こうした知見を広めるべく社会貢献の一環として、災害時のトイレ対策をテーマに自治体や学校主催の講演会やシンポジウムに多く参加する等、アウトリーチ活動にも大変積極的に取り組んでいます。

  阪神・淡路大震災以降、災害トイレ対策の普及活動の重要性が高まったことを受けて、河川や観光地でのトイレ対策、災害時のトイレ対策について講演を行っています。万が一、地震でトイレが使用出来なくなった場合、「企業」、「自治体・自治会」、「家庭・マンション」での対応が異なります。
 「自治体・自治会」での対応は、原則、避難所には避難勧告を受けた住民に限られ、現状、帰宅困難者の受入れは不可となっています。また、学校が避難場所になった場合であっても、公立学校では和式トイレが多く残っており、妊婦や障害者が利用出来る状態に整備されておりません。更に、現代では洋式トイレしか使用したことがない小学生が多く存在することから、和式トイレの使用方法が分からず、帰宅するまで我慢することがあるそうです。この状況を一時的に凌ぐためにも簡易トイレ、携帯トイレが必要となってくるわけです。自治体においてもバリアフリー化を進める等、災害時を想定したインフラ整備が必要だと思います。
 次に「企業」の対応として最初に考えなければならないことは、地震発生後の一斉帰宅による混乱を避けるために、東京都帰宅困難者対策条例にて従業員の3日分の食料備蓄や一斉帰宅の抑制を義務化されていることです。ライフラインが停止した場合、従業員全員分の携帯トイレを常備しておく必要がありますが、そのスペースを確保出来ないことが問題となっています。従って、周辺も含めてその対応を検討していく必要があるでしょう。
 「マンション」での対応は、都内では6階以上のマンションが32%以上と言われています。特に高層マンションの場合、エレベーターが停止した場合には、1階まで階段で降りて仮設トイレに行くことは限界があると思います。超高層階であれば、もはや不可能に近いでしょう。
 企業として利益追求も大切なことではありますが、一企業の責任としてこうした現状を見据えた上で簡易トイレ、携帯トイレの備蓄の必要性を広く周知するべく社会貢献のお役に立てばとの思いで、アウトリーチにも重点を置いて活動しています。

 
講演の様子

阪神・淡路大震災、中越大地震、東日本大震災を乗り越えて、そして想定されうる首都直下地震に備えて、トイレの重要性という視点からの御社の役割と政府に求めるべきものは何でしょうか。

 中越地震の際、弊社が所属し監事を務める「自己処理型トイレ研究会」として、「自己処理型トイレ」(※トイレと屎尿処理装置が一体化或いは隣接する構造のトイレ)を支援させて頂きました。また、新潟県のトイレ対応者が当時経験を活かされ「新潟県の地域防災計画」へ「災害対策用トイレの対応を種類別に時系列で表現頂き、地震発生から2日間程度に必要な災害対策用トイレとして携帯トイレ」の文言が記載されました。「災害対策用トイレ」のバリエーションが、従来の「仮設トイレのみ」から「携帯トイレ」、「簡易トイレ」等へも拡大していったのもこの頃からと思われます。
 また、本年1月に公表された内閣府の「防災基本計画」にも「3日分の携帯トイレ、トイレットペーパー等の備蓄」が引き続き記載されています。この3つの地震では、残念ながらトイレ不足の問題が繰り返されてきました。政府の方は大凡3年で異動してしまいますが、トイレ不足の問題意識を政府内でもしっかりと引き継がれていくことを期待します。更に、内閣府の中央防災会議でも防災に関する人材育成が謳われておりますが、政府・自治体でも防災のプロフェッショナルの育成が必要であると考えます。
 日常生活においては、入浴1回、食事3回、トイレ5回と現実的にトイレは一番多い生活行動です。食事は1日我慢出来ても、トイレは避けることが出来ない生理現象です。東日本大震災時は携帯トイレが被災地に到着するまで6日間かかりました。これを考えると、最低限7日、つまり1人あたり35回分の携帯トイレの備蓄が必要となります。将来、想定されうる首都直下地震では東京都の被害想定によれば復旧まで30日以上かかると言われており、到底3日分の備蓄では足りません。
 こうした状況を踏まえ、当社としては単なるビジネスライクな考えでは無く公衆衛生の観点からも、携帯トイレの必要性について政府機関、企業、住民の方にあらゆる場を通じてアプローチしていくことが我々の役割でもあると考えています。

お問合せ先

商務情報政策局 日用品室
電話:03-3501-1705(直通)
FAX:03-3501-6794

(伝統的工芸品産業について)
商務情報政策局 伝統的工芸品産業室
電話:03-3501-3544(直通)
FAX:03-3501-6794

最終更新日:2014年11月17日
経済産業省 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 代表電話 03-3501-1511
Copyright Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.