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有限会社スペースマジックモン

山下順三氏プロフィール

1958 京都生まれ
1976 京都精華大学で造形を学ぶ

伝統的な生活文化の中に京都が愛してきた素材や技術を活かした新たな生活スタイルの可能性を考え、提案出来るモノづくりを目指す。空間デザイン・伝統素材の商品企画・アートディレクション・プロデュースを手掛ける。

京都芸術デザイン専門学校 特別講師
有限会社スペースマジックモン 代表取締役

主な実績

2011 第71回東京インターナショナルギフトショー2011春 ディスプレイ準大賞受賞
2009 TH大賞リフォーム地域優秀賞パートナー賞受賞

会社概要

  • 有限会社スペースマジックモン
  • 本社所在地:〒604-0903 京都市中京区河原町夷川上ル指物町336
    電話:075-213-2810 FAX:075-213-2840
  • 創業年月日:平成2年3月29日
  • 代表者:山下順三
  • 事業概要:空間デザイン/店舗・住宅・展示会イベント、マーケティング・コンサルティング/伝統素材の商品企画・プロダクトデザイン・アートディレクション・プロデュース・グラフィックツール企画製作

会社HP

山下さんのこれまでのご活動について教えてください。

もともとグラフィックデザインの仕事から始めたので、プロデュースをする際に、必要なコミュニケーションツールは自身で考えます。また、設計施工の分野にも携わっていたので、空間デザインも手掛けています。

伝統工芸に出会うきっかけは、03年~05年、ミラノサローネに出展した京都のクリエイター集団WA-Qu(和空)の取組みでした。テーマは伝統工芸とモダンデザインの融合でした。テーマと向き合うために、改めて自国の伝統素材を検証する事となりましたが、最終的に身近な素材として選んだのは竹でした。素材の特性を活かし、座ると良い具合にしなるベンチ、漆天板と竹のスツールやテーブル等をデザインした「The bamboo」を発表することで、伝統素材を使用したプロダクトを表現しました。その後、京都商工会議所と仕事をする中で、京都の伝統工芸の方々の人脈ができました。

そこから現在の活動に繋がりますが、出自が伝統工芸ではないので、業界のしがらみと関係なくクリエイティブな仕事ができているように思います。

以下、主な活動実績を年代順に紹介します。

  • 2003~05 Milano Italia Fuori Salone WA-Qu EXHIBITION「伝統工芸とモダンデザインの融合」
    京都のデザイナーや建築家が集まったクリエイター集団WA-Qu(和空)。テーマは伝統工芸とモダンデザインの融合。テーマと向き合うために、あらためて自国の伝統素材を検証する事となったが、最終的に身近な素材として選んだのは竹だった。竹素材の特性を活かす工夫を学び、座るといい具合にしなるベンチや漆天板と竹のスツール、テーブル等をデザインしたThe bambooを発表。伝統素材を使用したプロダクトを表現した。
  • 2007 伊勢丹新宿店「グローバルグリーン竹林×山下順三展示発表会」
    日本の竹をテーマにこれまでの作品+The bambooの新作 パーテーション・TVボード等を展示販売。
  • 2008 東京青山スパイラルホール Kyoto Style Cafe「21ファブリックエキシビションファッション」ディレクション。
    織物や友禅の魅力を伝える空間を提案。主催 ファッション京都推進協議会
  • 2009.2010.2011 東京インターナショナルギフトショー kyoto style cafe 「FOR YOU心を伝えるギフト」
    京都の伝統工芸品をアートディレクション。同じく主催はファッション京都推進協議会。
  • 2011 グランドハイアット東京・ホテルブライトンシティ京都山科「japanese style en」
    「悠久のおもてなし」をテーマに「en-艶・宴・円・縁」をキーワードにしてテーブルウェアを発表。京都伝産仏具共同組合と清水団地共同組合の山科観光プロジェクトを総合プロデュース。
  • 2010 Paris Maison&Objet
    京型友禅の型紙を新たなマーケットに求めた三重県、伊勢型紙のオコシ型紙をプロデュース。先祖が守り続けてきた型紙をデジタル化して市場に広げるビジネスを模索する中でのパリ出展。
  • 2012.13 Paris Maison&Objet Kyoto Connection
    アートディレクション 主催ファッション京都推進協議会
  • 2011 Milano Italia Fuori Salone「La Filosofia dell' Acqua」
    イタリア、日本との両国から4人のデザイナーが伝統ある京都の素材やテクノロジーからインスピレーションを出し合い、京都から5社の技術が具現化するプロジェクト。主催スペースマジックモン。マーケットが海外であれば、そこで暮らすデザイナーが日本の技術、素材、形からインスピレーションを受けて考える日用品はその国の生活製品であり、その製品には伝統の技術が活かされるというのがプロジェクトの狙い。出展者にオファーがあり、数百万のビジネスが成約する。
  • 2013年、京都の伝統を受け継ぐ品々を玄関・居間・台所・書斎・装いなど、使えるシーン別にセレクトされた京ものギフトカタログを監修。2014年、夏の発刊に向けて進行中。

ご自身がアートディレクションをされている京都コネクションでのお取組について教えて下さい。

初めて海外でビジネス展開する事業者の専門塾のような感じです。卒業後、事業者はここでの経験を活かして独自のコネクションを広げ展開できるよう企業努力が必要です。京都コネクションは2011年(旧京都プレミアム)から始まった京都の優れた伝統技術や意匠を海外の美意識に重ね提案するプロジェクトで、京都商工会議所がサポートするファッション京都推進協議会主催の事業です。毎年京都商工会議所が広く募集しますので、中小企業の製造業、卸業、老舗から新規事業社まで様々なのでスキルも一定ではないと言う事になります。色々な立場の方がいるので、それぞれの事業者についてのアウトプットが異なります。それぞれの事業者に合ったディレクションが必要です。

事業者の選出はプロデューサーと慎重に審査をしますが、まず事業者の強みや独自性、海外進出の動機、最終目的などのヒアリング、そしてプロジェクトのテーマに沿って審査します。審査を通過した事業者には、2年、3年と続けてもらう事で多くの経験とスキルを後続の事業者に繋ぐ事も重要なプロジェクトの姿(役割)です。経験を積んだ事業者がいる事で横の連携が生まれ、新しいものが創出されます。

私はアートディレクターという立場ですので、参加者のものづくりの原点や、得意とする素材や技術のなかで、アイデアを引き出して新商品の開発をサポートします。

メゾン・エ・オブジェへの出展にあたって、気を付けたことについて教えて下さい。

そもそもメゾン・エ・オブジェの展示会は各ホールのテーマに沿って解りやすく空間をデコレーションされています。技術やデザインを見せること、空間全体で表現することに気を付けます。空間の中に棚を並べて商品を展示するのではなく、コンセプトに基づいてデコレーションして見せるという方法が有効な展示会だと思っています。

メゾン・エ・オブジェはミラノ・サローネと並ぶ世界二大見本市です。インテリア・家具・ファブリック・テーブルウェア・ガーデニング等、約3000社が出展。メゾン・エ・オブジェはホールによってバイヤーが異なるため、ホールの位置確保は世界中が競います。我々はホール7のインテリアゾーンを目指すため、参加事業者とのアジェンダを作成、コンセプトやテーマを決め、日本の商品をSAFIメゾン主催側にアプローチする魅力的な空間構成を考え、構想をまとめ、アートディレクターがプレゼンシートを作成します。そして信頼のおける人脈を辿って、プロデューサーがSAFIメゾン主催側にプレゼンテーションしますが、その際、主催者に近い人物の協力があれば交渉もスムーズです。無駄に大勢で詰め寄るのは有効ではないと思います。

海外プロジェクトを進める上で、発進力が高いステージを獲得することや繰り返し発信することは必要なことです。

また、過去の展示会ではセールスフォースにお客様集めを依頼したが、お金をかけた割には効果が今ひとつ分かりづらいという声もあり、今後は、我々のネットワークの中で、現地のバイヤーなどに直接人脈を持つ方に相談しながら、販売ネットワークを広げる方法も良いのではないかと思います。もちろん、セールスフォースを効率よく使うことも考えなければなりません。

商品開発にあたって、気を付けたことについて教えてください。

デザインの押し付けは失敗を招く事もあります。デザインを優先すると、どうしてもコストが後回しになって商品を形にするだけで精一杯という状況になります。苦労して展示会に出展しても売る準備が整っていないので、オーダー時にロットの対応や価格交渉がうまく進まないことになります。商品開発して展示会に出展するだけで精一杯ということでは駄目で、展示会に出展する時点で商売できる状態になっていることが必要です。

参加者は、日々の仕事もある中で、このプロジェクトに参加しています。製造者のリソースに目配りしながら進めないと、キャパシティオーバーになってしまってプロジェクト自体が中途半端なものになります。

商品開発を進める時、事業者のもつ「素材」「技術」の強みを見分け、「デザイン」を考える時に「マーケット分析」も必要です。市場の状況(競合商品の価格など)を考慮した中で、良いモノを作ることを目指すデザイナーと参加事業者の共同作業が大切です。

このプロジェクトを参加者にとって商売として根付かせるために、どのような点に気を付けていますか。

展示会では小売業のバイヤーも多いので、現地の声が聞けます。通訳に任さず、横について積極的にアピール(身振り手振り)することが成功に繋がると思います。

また、商品以外にバイヤーが興味をしめすような商品パンフレットや商品サンプルも必要です。日本からの輸送手段、価格設定ロットの対応等売る準備が整っていれば、交渉がスムーズです。

本プロジェクトはJAPANブランド育成支援事業の補助を受けて行っているものです。したがって、最初は参加者の負担は軽くて済みますし、様々なサポートも受けられる状態です。1回きりではなく、最低でも3回は出展することが望ましいです。それは現地バイヤーの信頼を得るということもありますが、プロジェクトに参加している先輩からノウハウを共有することができます。

プロジェクトが終わると、サポートは限定的になり、事業者は自走する事になります。商談を進める上では英語でメールのやりとりからサンプルの送付、そして契約をかわす時は通訳付きで海外の取引先に足を運ぶ事もあるので、自走する為に、自社での体制を整えておく事が大切です。

メーカー等の事業者に求めることはありますか。

プロジェクト参加事業者の成果物の年鑑アーカイブを構築し、そこから発信できる体制を取りまとめる地域ごとのプロデューサーが常に情報共有すれば、さらにものづくりが加速すると考えています。

そのためにも、自社の分析をしっかりした上で強みを活かし、現代社会における自社製品の役割を明確化し、強いブランドづくりを目指していただきたいと思います。日本で育った技術や素材を使って、海外のマーケットに合うサイズやデザインを取り入れた分かりやすいものづくりが、世界に通用する商品になると思います。

お問合せ先

商務情報政策局 日用品室
電話:03-3501-1705(直通)
FAX:03-3501-6974

(伝統的工芸品産業について)
商務情報政策局 伝統的工芸品産業室
電話:03-3501-3544(直通)
FAX:03-3501-6974

最終更新日:2013年7月1日
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