経済産業省経済産業政策局新規産業室は、平成19年度創業・起業支援事業において、ベンチャー企業を対象に、失敗、トラブル、ヒヤリとした経験についてのインタビュー調査を実施し、調査結果を事例として取りまとめました。当該調査をもとにベンチャー企業の経営危機データベースを作成いたしました。調査結果の概要は以下のとおりです。
調査対象となったベンチャー企業300社のうち、インタビューを実施し、事例(個票)を作成したのは100件であり、事例(個票)の公表について、了承をえられたのは83件であった。83件の内訳は下記の通りとなっている。
| 所在地 | 合計 |
|---|---|
| 東京都 | 9 |
| 大阪府 | 7 |
| 北海道 | 6 |
| 福岡県 | 5 |
| 広島県 | 4 |
| 茨城県 | 3 |
| 岩手県 | 3 |
| 兵庫県 | 3 |
| 山口県 | 3 |
| 新潟県 | 2 |
| 神奈川県 | 2 |
| 福島県 | 2 |
| 埼玉県 | 2 |
| 三重県 | 2 |
| 秋田県 | 2 |
| 長野県 | 2 |
| 栃木県 | 2 |
| 岡山県 | 1 |
| 宮城県 | 1 |
| 愛知県 | 1 |
| 石川県 | 1 |
| 千葉県 | 1 |
| 京都府 | 1 |
| 群馬県 | 1 |
| 山梨県 | 1 |
| 青森県 | 1 |
| 富山県 | 1 |
| 福井県 | 1 |
| 非公表 | 14 |
| 総計 | 83 |
| 成長ステージ | 合計 |
|---|---|
| 萌芽期 | 13 |
| 成長初期 | 30 |
| 成長・拡大期 | 39 |
| 成熟期 | 0 |
| 上場又はM&A前後 | 1 |
| 総計 | 83 |
| 創業者年齢 | 合計 |
|---|---|
| 20歳代 | 6 |
| 30歳代 | 32 |
| 40歳代 | 18 |
| 50歳代 | 20 |
| 60歳以上 | 4 |
| 非公表 | 3 |
| 総計 | 83 |
| 創業時の職業 | 合計 |
|---|---|
| 会社勤務 | 64 |
| 大学・研究所等教職員 | 5 |
| 学生 | 1 |
| 国・地方公務員 | 1 |
| 派遣社員・契約社員 | 1 |
| その他 | 8 |
| 非公表 | 3 |
| 総計 | 83 |
| 業種 | 合計 |
|---|---|
| 製造業 | 42 |
| サービス業 | 15 |
| 情報通信業 | 11 |
| 小売・卸売業 | 8 |
| 建設業 | 3 |
| 不動産業 | 1 |
| 飲食、宿泊業 | 1 |
| 運輸業 | 1 |
| 非公開 | 1 |
| 総計 | 83 |
| 結果 | 萌芽期 | 成長初期 | 成長・拡大期 | 上場又は M&A前後 |
総計 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上の減少、赤字転落 | 4 | 13 | 16 | 0 | 33 |
| 商品・サービスの中断・中止 | 0 | 0 | 3 | 4 | 7 |
| 取引先との関係消滅 | 0 | 3 | 1 | 0 | 4 |
| 資金ショート | 4 | 5 | 10 | 1 | 20 |
| 主要メンバーの辞職 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 |
| その他 | 5 | 6 | 7 | 0 | 18 |
| 総計 | 13 | 30 | 39 | 1 | 83 |
|
|
| 原因 | 萌芽期 | 成長初期 | 成長・拡大期 | 上場又は M&A前後 |
総計 |
|---|---|---|---|---|---|
| 研究開発・技術開発の遅れ | 3 | 2 | 1 | 0 | 6 |
| コスト意識の低さ 高コスト体質 | 1 | 2 | 0 | 0 | 3 |
| 営業力の弱さ | 3 | 5 | 2 | 0 | 10 |
| 市場環境の悪化 | 0 | 5 | 11 | 1 | 17 |
| 経営管理能力の欠如 | 4 | 12 | 19 | 0 | 35 |
| 組織の機能不全 | 0 | 5 | 2 | 1 | 8 |
| 商品・マーケティング 戦略ミス | 3 | 10 | 15 | 0 | 28 |
| 社長の人的問題 | 0 | 2 | 5 | 0 | 7 |
| 資金繰りの悪化 | 2 | 3 | 4 | 1 | 10 |
| 設備投資の負担 | 0 | 0 | 11 | 0 | 11 |
| その他 | 5 | 5 | 3 | 0 | 13 |
| 総計 | 21 | 51 | 79 | 3 | 154 |
※総計は企業の件数を表わす。
※失敗の原因は該当するものを全て集計しているため、企業数の総計とは一致しない。
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下請け経営からの脱却を目指し、独自のノウハウを構築するためにM&Aを積極的に展開。無理な投資もあったが、社長の一存で抑止力が働かなかった。IT不況の中、M&Aの効果は限定的だったが、グループ企業への投資をストップするタイミングを失っていた。グループ企業のうち1社が経営破たんし、その影響を受け連鎖倒産した。
最先端技術をもって起業し、度重なるベンチャーキャピタルからの資金提供を受け業容拡大を図るが、技術的認知度や市場認知度の向上が当時は十分ではなく、独自技術を有するも営業力が不足していた。大企業がベンチャー企業のアイデアに対する積極投資を控えていたこともあって、製品企画まで手掛けなければならなかった状況もあり、このことから先行投資負担が続き、累損が拡大していった。
中国合弁企業の製品管理に不備があり、自社製品に賞味期限切れの調味料の使用が発覚した。人的な整備を含めた供給体制の確立が遅れ、取引先からも納期厳守に追われていたため、海外における品質管理、生産管理にまで十分目が行き届いていなかったことが招いた失敗。
海外企業取引先が特許について訴訟問題を抱えていたが、早期に有利に解決すること、特許に関しては取引先が責任を持つことを条件に取引を開始したが、一向に解決しなかった。さらに特許裁判で、装置開発にマンパワーと開発費を投入できなくなり、取引当時は装置性能が優れていたので販売実績をあげることができたが、徐々に競合他社に優位性を侵食され、販売実績が出せなくなってしまい、契約を解消した。
基幹事業ではない分野での商品が爆発的ヒットとなり、収益基盤が整っていない状況にも拘らず、増産に対応するため借入金を増やし、人員を増強。しかし、翌年は大量のキャンセルが発生。契約書・発注書なしで取引していたことで、損失を被り債務超過に。メインバンクからは追加融資の打ち切りを宣告され倒産の危機に陥る。その後、社員一丸となった経費削減と、基幹事業の評価等を背景とした資金調達成功で、危機を回避。
当初は、廃ペットボトル処理に関して、ボトルメーカー、飲料メーカー等の排出事業者が再処理事業に対し排出処理費として負担していたが、その後、原料調達市場が激変。有価での廃ペットボトル取得を余儀なくされる。産業廃棄物業者の扱う廃ペットボトルも仕入れることとなったため、洗浄等の前処理工程の増設が必要で、更に原料調達に大きな負担がかかり資金繰りに窮し、民事再生申請の事態となった。
携帯電話など情報通信分野の発展に乗り、売上を急速に拡大させたが、携帯電話の普及が一巡し、通信事業者からのインセンティブが減少したことから、大幅な減収に陥る。他業種への進出により再び業績回復を実現したが、この間社内の組織作りやリスク管理は整備が遅れていた。資本提携先の信用不安の影響を大きく受け、個人情報を流出させるなどの事故を引き起こし、事業停止に追い込まれた。
急成長を遂げていたが、設備投資を性急に行ったため、借入過多による金利負担の増大で、次第に資金繰りが悪化していった。OA用品市場の拡大に伴う競争激化により、価格消耗戦がおき、利益を確保できなくなり資金ショート。民事再生法の適用申請に踏み切る。その後は引き続き経営努力を重ね、約2年後の2007年には民事再生手続終結、新体制もスタートした。
健康食品ブームも手伝い飛躍的に業績を拡大させていたが、外国産アガリクス商品の飲用者が死亡する事件が起き、健康食品メーカーの同商品の発癌促進物質が疑われるなど、アガリクス食品の信頼性が悪化。さらに薬事法違反で摘発された会社社長との関係を疑われ家宅捜索を受けるなど、相次ぐ風評被害を受け、一商品に依存した売上構造であったことから、急激に業績が悪化した。
価格競争に対応するため、業界の潮流に乗り、人件費の安価な韓国、中国に製造を外部委託した。変化の厳しい業界であるため、スピーディな意思決定が必要であったが、取引先の調査や検討など、品質を保つための努力を怠り、エラーや納期遅延などのトラブルが発生するようになった。品質は大幅に低下し、日本で商品化することは困難となり、大幅な赤字を計上することとなった。
| 委員会の構成と活動状況(PDF形式:88KB) |
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