シンポジウムレポート

平成29年度産学連携サービス経営人材育成事業
第1回シンポジウム・セミナー概要

日時 平成29年9月22日(金) 13:00〜16:40
場所 TKP博多駅前シティセンター
出席者 【基調講演】<敬称略>
株式会社産学共同システム研究所
代表取締役 白井 達郎
【採択校発表者】<敬称略>
九州大学大学院芸術工学研究院
准教授 松隈 浩之
慶応義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科
特任講師 富田 欣和
立命館大学スポーツ健康科学部
教授 長積 仁
立命館大学政策科学部教授・学校法人立命館総合企画室
副室長 早川 貴
【コメンテーター】<敬称略>
株式会社産学連携機構九州
代表取締役社長 前田 真
【経済産業省】
経済産業省 商務情報政策局 サービス政策課
課長補佐 阿部 尚行
九州経済産業局 流通・サービス産業課サービス産業室
室長 砂入 成章
【事務局】
(株)JTB総合研究所
参加者 43名
産学共同システム研究所 代表取締役 白井 達郎 氏

・大学の研究成果シーズと企業のニーズを新たに融合することで、今までにない新しいものを生み出すことができると考える。大学は人材、企業は受け皿として、現場経験、ファシリティを積極的に提供し、そこで作り上げたものを市場に流してお金を回収することが非常に重要な仕組みであり、シーズとニーズではなくシーズとシーズを新しく結合するのが大切である。

・今の大学の新しいプロジェクトは、良いもので市場の可能性があると思っても第三者から見れば意外と価値がないと思われることがあるため、企業の取組のプロセスを参考に、自分たちの取組を判断することが求められる。

・One to Multi と表現しているが、色々な大学とのコラボレーションのプラットフォームを作れば、事業の領域が広がっていくと考えている。リスクを背負わずに新たなものを生み出すには大学との連携知を引き出すことが重要である。

・企業は大学に対して知のストックについて積極的に相談し、それを活用することが大事であると考える。他方、大学は独りよがりではなく企業側のニーズを的確にとらえながら社会貢献ができるかが、これから意義深くなってくる。

九州大学大学院芸術工学研究院 准教授 松隈 浩之 氏

・開発しているプログラムに含まれている「コンテンツ」とは具体的にはゲームやアニメ、映画、放送、メディアアートなどを指す。

・目的は、コンテンツ制作に知識や理解がある人、方法論もスキームも身についている人、加えて経営組織マネジメントができる人材の育成対象は院生と社会人。人間理解に基づいたデザインと、創造的なコンテンツを十分理解し、起業・経営に必要な知識と、組織運営に必要なマネジメント力を備え、クリエイティブ産業における実際の現場で起こる課題を把握し、解決に向けた提案ができる経営人材の育成を目指したカリキュラムを組んでいる。

・芸術工学府の院生とビジネススクールの学生(社会人)が集まり、コンテンツビジネス業界の第一線で活躍する方を毎回特別講師として招き、各業界の最先端な取り組みやビジネス、現状、未来等について話しを聞いたり、演習形式でアイデア出しやビジネスモデルについて考えたりする授業をしている。

学生の研究について企業からビジネス目線でアドバイスをもらうことも予定。

・具体的な今年度の取組は、企業の方たちに特別講師としてプログラムに参加してもらったり、福岡ゲーム産業振興機構や映像コンテンツ産業研究会などといった団体と連携し、育成像についてアンケートやヒアリングなどによる、来年度以降の教材開発。

・将来的には文科省のBP(職業実践力育成プログラム)の認定を目指し、学部、大学院の改組にも繋げていきたいと考えている。

<意見交換>
・コンテンツビジネスに特化した専門学校との差別化について意見交換がなされた。

慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科 特任講師 富田 欣和 氏

・スポーツは社会解決課題のビークルとして期待が大きいことがわかってきたが、単一のソリューションとはなりえない。単に講義を聞いているだけではなく、教員、生徒の区分けを持たない仕組みとしている。

・日本のスポーツマネジメントを考える際は北米のようにある程度でき上がっている中で後追いするのではなく、枠組みそのものの構造を作っていくところから始めるべき。

今年度は受講してもらうと同時に我々の実施していることを評価してもらう目的もあり、既にスポーツ業界で活躍している人たちやアスリートとして実績を残している人たちを受講生として招待した。

・基礎能力では、構造化ができる能力を作るために、共通言語としてシステム思考と構造の外側に出ていくデザイン思考の教育を行った。それを踏まえて日本のスポーツ経営人材の課題と価値の構造化によるソリューションの検討のフェーズに入った。今後は、適切なカリキュラムの開発を行う。

トップスポーツチームなどともビジネスモデルやマーケティングの共同研究を進めている。

<意見交換>
・経営者の受講生確保に関する質問や、障害者のスポーツ教育に関する意見交換がなされた。

立命館大学スポーツ健康科学部教授 長積 仁 氏

・昨年からJリーグとともにクラブの経営者を育てるプログラムの延長で、新しい経営人財を育成しようとしている。

・大学では、これまで育てた学生を社会に送り出すだけであったが、これからは、民間企業とともに社会で求められる人財を育成することが重要であると考えた。我々が手掛けようとしているスポーツビジネス経営人財育成プログラムの目的は、「スポーツが有する価値」を、異業界や異業種の資源や強みと掛け合わせて、両者の有機的な連携や関係を生み出し、新たな事業構想や価値を創出する力を有した人財を育成することであり、「SPORTSでビジネスがクリエイトできる」「SPORTSで社会的課題が解決できる」「SPORTSで新たな価値が創造できる」という3 つの能力を養おうとするものである。

・プログラムは、座学だけでなく、「大人の社会科見学」のように、企業のケースやビジネスのフィールドを意識し、「Input→Workshop→Output」を繰り返しながら、スポーツをマネタイズするための発想や異業種とのコラボレーションから事業構想を生み出す能力を養えるようにしたい。

<意見交換>
・スポーツMBA取得や、ITを導入したプログラムの発展について意見交換がなされた。

立命館大学政策科学部教授・学校法人立命館総合企画室 副室長 早川 貴 氏

食サービス分野における国際通用性を持った高度マネジメント人材育成を目的に食マネジメント学部という新しい学部を作ること考えている。この学部を基盤とし研究の展開、社会人教育の拠点としたいと考えている。

・学部カリキュラムの具体化では、来年度から320 名で開設する。

・ル・コルドン・ブルーとの事業共同プログラム開発では、立命館開講科目とともに、ワイン学や調理技術などの専門科目は、ル・コルドン・ブルーが開講する。

<意見交換>
・食の考え方のコンセプトや、ル・コルドン・ブルー関連の科目運営について意見交換がなされた。

以上

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