ベンチャー企業のインキュベート期間に活用

次世代パワーデバイス技術研究組合

設立年 2009年 組合員 2社

2社間の共同研究に技術研究組合を適用した、法改正後第一号技術研究組合。  
低コスト・高効率のGaN系次世代パワーデバイスの共同研究の事業化を見据え、インキュベート期間に技術研究組合制度を適用。効率的で一体感の高い運営を図る

次世代パワーデバイス技術研究組合は、富士電機アドバンストテクノロジー社と古河電気工業社の二社によって組成された、改正技術研究組合法適用第一号の技術研究組合です。 GaNパワーデバイスの分野では世界的にも注目される成果をあげてきた古河電気工業とパワーデバイスの開発、生産技術ならびにインバータや電源などの応用製品の研究開発に関して高度なコア技術を有する富士電機アドバンストテクノロジーが協力することによって、低コスト高効率の次世代パワーデバイスの早期事業化を目指しています。
当技術研究組合の事業は、
(1)エピ技術の開発 低コスト化が実現できるSi基板上への高品質GaN 結晶の成長技術開発を行います。
(2)デバイスの開発 低コストでスイッチングに適用可能な低損失のデバイス構造やプロセス技術の開発を行います。デバイス構造の検討を行うと共に、パワーデバイス実装構造検討と信頼性評価及び試作品製作を行います。
(3)事業化検討 パワー半導体素子としてのGaNデバイスの優位性を見出せる適用市場を調査、検討する。

GaNはシリコン上にデバイスを作ることができるため低コスト化が可能であり、シリコンデバイスと比べ10分の1以下の低損失を生かし、低炭素社会を実現する”グリーンデバイス”としても活用が期待されています。コスト要求が厳しいハイブリッドカー、電気自動車、産業用電源や汎用インバータなどへの適用を目指しています。

次世代パワーデバイスの事業化を視野に入れている両社は、事業化に対する意志を明確に打ち出す研究開発体制として当初、共同出資によるベンチャー企業設立を検討していました。しかし、2009年6月の技術研究組合法改正によって、二者による技術研究組合設立が認められ、設立手続きも簡素・迅速化されたところからベンチャー企業のインキュベート期間として技術研究組合設立を選択しました。

事業化を前提とした共同研究では、ベンチャー企業を設立するケースがあります。しかし、製品化までの研究期間が長くなれば資本金を取り崩しながら累損が積み上がることになり、製品化してからも黒字化に時間を要する場合があります。技術研究組合は、賦課金運営のため累損がなく、出資にも相当せず、企業と同等の法人格を持つためベンチャー企業のインキュベート期間に活用しやすくなっています。


(活用メリット)

・ 研究開発成果をもって技術研究組合から企業に組織変更できるが、研究開発期間の累積赤字がない。
・ 技術研究組合の運営・管理体制や設備、知財等を事業化後の会社運営の基盤として活用できる。
・ 賦課金運営の為、投資判断が比較的軽いとされる。会社ではないので子会社等の扱いにもならない。

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