技術研究組合法に関するFAQ


1 組合員

(問1) 大学や独立行政法人の2者だけでも組合を設立することができますか?
(問2) 「間接に利用」にはライセンス供与等の技術移転による利用を含みますか?
(問3) 地方独立行政法人になっている公設試には組合員資格がありますか?
(問4) 地方独立行政法人になっていない公設試が参加する場合どのような資格になりますか?
(問5) 大学の研究室単位で組合員になることができますか?
(問6) 個人は組合員になることができますか?
(問7) 社団法人、財団法人も組合員になることができますか?
(問8) 外国籍の企業は、組合に加入することはできますか?
(問9) 国立大学法人が組合員となる場合に留意することはありますか?
(問10)技術研究組合が国立大学法人を組合員とする場合に留意することはありますか?

2 賦課金

(問1) 組合員が負担する賦課金に下限や推奨額はありますか?
(問2) 設立時組合員は設立時に資本金を基本財産として払い込む必要がありますか?
(問3) 金銭以外の物による賦課金の納付はできますか?
(問4) 組合員は有限責任ですか?
(問5) 定款で定めた賦課金の額に納得がいかない場合、脱退できますか?
(問6) 技術研究組合が組合員との間でした取引について、組合は毎年の賦課金との相殺の契約をすることができますか?
問7) 技術研究組合に対して組合員が預託した金銭(法第9条第2項)は、組合員においては、預託後どのように処理するのですか?

3 意思決定

(問1) 賦課金の額に応じて、特定の組合員の議決権を加重することができますか?
(問2) 理事会には理事の代理人が議決権を行使できますか?
(問3) 理事会の書面開催は可能ですか?
(問4) 理事の定数の3分の2以上は会社法上の取締役でなければなりませんか?

4 事業

(問1) 技術研究組合員以外の者が技術研究組合の成果や設備を利用することができますか?
(問2) 技術研究組合の運営管理のための事務の一部を組合員又は他の法人に委託することができますか?
(問3) 技術研究組合が組合員である大学や独法に入居している場合、当該大学や独法は、入居 している技術研究組合から施設利用料を収受することができますか?
(問4) 大学や独法に入居している技術研究組合の人件費や事業費は、大学や独法の人件費や事業費の内数になりますか?
(問5) 大学や独法に入居している技術研究組合の行政上の許認可は、誰の名義によるのですか?
(問6) 組合員がその従業員を技術研究組合において研究させる場合、退職又は出向する必要がありますか?
(問7) 技術研究組合の職務としてした特許発明は、発明者と組合との間でどのように権利が帰 属するのですか?
(問8) 研究成果を利用した試作品の販売は可能ですか?
(問9) 組合には、法人税、消費税等は課せられるのですか?

5 組織変更

(問1) 賦課金の負担額が少ないと、会社に組織変更する際に株式の割当てで不利になりますか?
(問2) 会社への組織変更に反対した組合員に対して、組織変更時に組合財産を分配し、又はこれを買い取る必要がありますか?
(問3) 会社への組織変更に際して、組合員は、技術研究組合から会社に承継された特許権の持ち分を取得しますか?
(問4) 会社への組織変更に際して、技術研究組合の保有する特許権等の金銭以外の財産が会社の資本金の一部に組みいれられる場合、現物出資に準じて検査役の選任を行う必要がありますか?
(問5) 会社への組織変更時の税務はどうなりますか?
(問6) 技術研究組合の新設分割時の税務はどうなりますか?
(問7) 組織変更時の株式の価額の評価方法は、組合の賦課金の累計額によるのですか?

6 主務大臣

(問1) 主務大臣はどのように定められますか?
(問2) 技術研究組合の試験研究の成果をAからBにライセンスすることにより利用しようとする場合、その組合の主務大臣はどうなりますか?
(問3) 独立行政法人、公益財団法人のように主務官庁が定められている機関が組合員になる場合、技術研究組合の設立に当たり、組合の主務大臣以外に、当該組合員の主務官庁の認可が必要ですか?
(問4) 設立認可の費用はかかりますか。

1 組合員

(問1) 大学や独立行政法人の2者だけでも組合を設立することができますか?

(答) 大学や独立行政法人の一方又は双方が「試験研究の成果を直接又は間接に利用する者」 (法第5条第1項)であれば、設立することができます。

(問2) 「間接に利用」にはライセンス供与等の技術移転による利用を含みますか?

(答) 含みます。なお、技術移転の対価として金銭を取得する場合のほか、移転先の株式等金 銭以外の財産を取得する場合も含みます。

(問3) 地方独立行政法人になっている公設試には組合員資格がありますか?

(答) あります。

(問4) 地方独立行政法人になっていない公設試が参加する場合どのような資格になりますか?

(答) 法人格のある者(地方公共団体)の名義によります(政令第1条第1号)。

(問5) 大学の研究室単位で組合員になることができますか?

(答) 法人格のある者(大学)の名義によります。

(問6) 個人は組合員になることができますか?

(答) できます。その個人の行う事業に試験研究の成果を直接又は間接に利用する者であれば、組合員になることができます。

(問7) 社団法人、財団法人も組合員になることができますか?

(答) 法人格があるので、組合員になることができます(政令第1条第7号)。

(問8) 外国籍の企業は、組合に加入することはできますか?

(答) できます。

(問9) 国立大学法人が組合員となる場合に留意することはありますか?

(答) 国立大学法人が技術研究組合の組合員となる場合には、当該国立大学法人の組合員とし ての活動は、国立大学法人法第22条第1項の業務規定の範囲に限定されます。

(問10) 技術研究組合が国立大学法人を組合員とする場合に留意することはありますか?

(答)技術研究組合が国立大学法人を組合員とし、当該組合の運営及び事業を行うに当たっては、国立大学における教育研究の特性に常に配慮する必要があります。

2 賦課金

(問1) 組合員が負担する賦課金に下限や推奨額はありますか?

(答) ありません。賦課金の負担割合は、組合自治に任されています。

(問2) 設立時組合員は設立時に資本金を基本財産として払い込む必要がありますか?

(答) ありません。技術研究組合を設立した後に、賦課金を集めることになります。

(問3) 金銭以外の物による賦課金の納付はできますか?

(答) できません。

(問4) 組合員は有限責任ですか?

(答) 組合員は、賦課された費用(賦課金)の限度内で技術研究組合及び第三者に対し責任を 負います。

(問5) 定款で定めた賦課金の額に納得がいかない場合、脱退できますか?

(答) できます。事業年度の終了時に自由に脱退が可能です(法第11条)。ただし、脱退まで の賦課金については支払いの責任を負います。

(問6) 技術研究組合が組合員との間でした取引により負担する債務について、技術研究組合は 当該組合員に対する賦課金支払請求権と相殺をすることができますか?

(答) できます。法9条第2項前段は、組合員の側からの相殺を制限したもので、技術研究組 合の側からの相殺を制限するものではありません。

(問7) 技術研究組合に対して組合員が預託した金銭(法第9条第2項)は、組合員においては、 預託後どのように処理するのですか?

(答) 組合員においては、払い込み年度に「預け金」として資産計上し、技術研究組合から賦 課を受けたときにその分だけ相殺し、費用処理することを想定しています。

3 意思決定

(問1) 賦課金の額に応じて、特定の組合員の議決権を加重することができますか?

(答) できません(法第8条第1項)。組合員は、各々一個の議決権を有するものとされ、定款や規約によってもこれを奪うことはできません。

(問2) 理事会には理事の代理人が議決権を行使できますか?

(答) できません。本人出席が必要です。

(問3) 理事会の書面開催は可能ですか?

(答) 可能です(法第29条第4項)。

(問4) 理事の定数の3分の2以上は会社法上の取締役でなければなりませんか?

(答) いいえ。使用人であって法人に代わって技術研究組合の業務に関する一切の裁判上又は 裁判外の行為をする権限を有する者も含みます。いわゆる「執行役員」や商法第21条の 支配人を想定しています(法第21条第4項)。

4 事業

(問1) 組合員以外の者が技術研究組合の成果や設備を利用することができますか?

(答) 設立の目的に反しない限り、組合員以外の者であっても、技術研究組合からライセンス を受けるなどして、成果や設備を利用することができます。

(問2) 技術研究組合の運営管理のための事務の一部を組合員又は他の法人に委託することがで きますか?

(答) できます。

(問3) 技術研究組合が組合員である大学や独法に入居している場合、当該大学や独法は、入居 している技術研究組合から施設利用料を収受することができますか?

(答) できます。

(問4) 大学や独法に入居している技術研究組合の人件費や事業費は、大学や独法の人件費や事 業費の内数になりますか?

(答) 大学や独法と技術研究組合は、別の法人格を持つので、別の会計になります。

(問5) 大学や独法に入居している技術研究組合の行政上の許認可は、誰の名義によるのです か?

(答) 法人格のある技術研究組合の名義によります。

(問6) 組合員がその従業員を技術研究組合において研究させる場合、退職又は出向する必要が ありますか?

(答) ありません。また、いったん退職又は出向させて、技術研究組合の従業員になることも可能です。

(問7) 技術研究組合の職務としてした特許発明は、発明者と組合との間でどのように権利が帰 属するのですか?

(答) 技術研究組合は法人なので、特許法第35条の職務発明の規定が適用されます。

(問8) 研究成果を利用した試作品の販売は可能ですか?

(答) 技術研究組合の事業に付帯する事業として行うのであれば可能です。

(問9) 組合には、法人税、消費税等は課せられるのですか?

(答) 一般の法人同様、法人税、消費税等の課税の対象となります。

5 組織変更

(問1) 賦課金の負担額が少ないと、会社に組織変更する際に株式の割当てで不利になりますか?

(答) 技術研究組合が会社に組織変更する際の株式の割当は、負担及び寄与の程度を勘案して 定める(第65条第2項)ので、賦課金の累計額とは必ずしも一致しません。例えば、組 合の保有する特許発明にかかる人的貢献を勘案する必要があります。

(問2) 会社への組織変更に反対した組合員に対して、組織変更時に組合財産を分配し、又はこ れを買い取る必要がありますか?

(答) 必要ありません。特段の定めがない限り、反対組合員は旧組合の財産を取得しません。

(問3) 会社への組織変更に際して、組合員は、技術研究組合から会社に承継された特許権の持 ち分を取得しますか?

(答) 組織変更をする技術研究組合の財産はそのまま組織変更後の株式会社の財産となります。 技術研究組合から会社への組織変更が行われた場合、組合員は株式の割り当てを受けるこ とができること以外に、組合の財産を取得することがありません。組合自治により別途の 取り決めをすることも可能です。

(問4) 会社への組織変更に際して、技術研究組合の保有する特許権等の金銭以外の財産が会社 の資本金の一部に組みいれられる場合、現物出資に準じて検査役の選任を行う必要があり ますか?

(答) 必要ありません。

(問5) 会社への組織変更時の税務はどうなりますか?

(答) 具体的な事案によりますが、技術研究組合から会社への組織変更は、法人側には課税関 係が発生しないと考えられます。ただし、組合員は株式の割当てを受けるため、割り当て に応じて受贈益課税がなされます。

(問6) 技術研究組合の新設分割時の税務はどうなりますか?

(答) 具体的な事案によりますが、新設分割をする技術研究組合は、分割譲渡される財産にか かる譲渡益課税ととともに、寄付金の非課税枠の外の部分に課税が発生すると考えられま す。新設分割により設立される技術研究組合は、譲渡を受けた財産につき受贈益課税を受 けます。また、分割により設立される組織が株式会社である場合は、その株式の割り当て を受けた組合員に受贈益課税がなされます。

(問7) 組織変更時の株式の価額の評価方法は、組合の賦課金の累計額によるのですか?

(答) いいえ。組織変更時の技術研究組合の財産の時価評価によります。

6 主務大臣

(問1) 主務大臣はどのように定められますか?

(答) 技術研究組合の試験研究の成果が直接利用される事業を所管する大臣です。例えば、鉱 工業やエネルギーの場合は、経済産業大臣になります。

(問2) 技術研究組合の試験研究の成果をAからBにライセンスすることにより利用しようとす る場合、その組合の主務大臣はどうなりますか?

(答) 組合の成果を直接利用するのはBですから、Bの事業を所管する大臣です。

(問3) 独立行政法人、公益財団法人のように主務官庁が定められている機関が組合員になる場 合、技術研究組合の設立に当たり、組合の主務大臣以外に、当該組合員の主務官庁の認可 が必要ですか?

(答) 必要ありません。

(問4)設立認可の費用はかかりますか。

(答)かかりません。

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