ASEAN+3(日中韓ASEAN首脳会議)について
日本、中国、韓国、およびASEAN加盟諸国による経済関係強化に向けた取組みは、1997年にASEAN創設30周年を迎えた節目に際して、ASEAN側からの提案に基づき、ASEAN諸国と北東アジア諸国との対話、相互理解促進を目的に開始されました。ASEAN諸国と日本、中国、韓国の首脳が一堂に会した第1回会合(マレイシア・クアラルンプール)では、同年のアジア通貨危機への対応から、通貨問題を中心とする地域の課題と将来について議論が行われましたが、その後の会合では、より広範な協力を推進するよう議論が行われています。
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開催時期(場所)
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| 第1回 |
1997年12月 (クアラルンプール) |
| 第2回 |
1998年12月 (ハノイ) |
| 第3回 |
1999年11月 (マニラ) |
| 第4回 |
2000年11月 (シンガポール) |
| 第5回 |
2001年11月 (ブルネイ) |
| 第6回 |
2002年11月(プノンペン) |
| 第7回 |
2003年10月(インドネシア・バリ島) |
- 1997年12月:第1回会合 (クアラルンプール)
ASEANからの提案に基づき、ASEAN諸国と日本、中国、韓国の首脳による初の会合が開催されました。この第1回会合では、通貨問題を中心とする地域の課題と将来のあり方につき議論が行われました。
(日本からの出席者:橋本総理大臣)
- 1998年12月:第2回会合 (ハノイ)
第2回会合では、韓国からの提案に基づき、「東アジア・ヴィジョン・グループ」設立に関する合意がなされました。
日本からは、「東アジア経済の再生」、「人間の安全保障の重視」、「知的対話の促進」重視の表明を行っています。最後に、本会合を今後、継続的、定期的に開催することが合意されました。
(日本からの出席者:小渕総理大臣)
- 1999年11月:第3回会合 (マニラ)
第3回会合では、ASEAN+3首脳会合による初めての共同声明として「東アジアにおける協力にかかる共同声明」を発表し、経済・社会、政治等分野の協力に係る共同作業を実施していくことで合意がなされました。この声明に基づき、東アジアにおける協力をフォローアップするための会合として、「日中韓ASEAN外務大臣会合」、「日中韓ASEAN大蔵大臣会合」、「日中韓ASEAN経済大臣会合」の3つの会合が設置され、2000年5月から7月にかけて、それぞれ第一回会合が開催されました。
日本からは、「東アジアの人材の育成と交流の強化のための小渕プラン」を提案しました。
(日本からの出席者:小渕総理大臣)
- 2000年11月:第4回会合 (シンガポール)
第4回会合では、これまでの「ASEAN+3首脳会議」という形態から、同地域の更なる一体化を目指した協力体としての「東アジア・サミット」への移行を検討するために、金大中韓国大統領より提案のあった「東アジア・スタディ・グループ(East
Asia Study Group)」の設置が合意されました。合わせて、同グループによる「東アジアにおける自由貿易地域、自由投資地域」の形成の検討をすることになりました。
日本からは、(1)パートナーシップの構築 (2)開かれた地域協力 (3)政治・安全保障も含む包括的な対話と協力、からなる東アジアにおける協力推進のための三原則を提唱しました。このほか、IT分野における協力に関しては、(1)専門家派遣協力、(2)情報処理技術者試験の協力、(3)電子商取引促進のための基盤整備の推進を表明したほか、「東アジア産官学合同会議」の開催を提案しました。
(日本からの出席者:森総理大臣)
- 2001年11月:第5回会合 (ブルネイ)
第5回会合では、金大中韓国大統領のイニシアティブにより創設された「東アジア・ビジョン・グループ」の報告書が提出され、首脳により歓迎されました。報告書の提言については、各国政府関係者からなる「東アジア・スタディ・グループ」において、2002年秋の首脳会議への報告に向けて検討することになりました。
「東アジア・サミット」、「東アジアFTA」等の構想について、「東アジア」のコンセプトを評価する意見(韓国、タイ等)と、アセアンの観点から「アセアン+3」の枠組みも重視する意見(シンガポール、マレイシア等)とがあり、マレーシアからは、アセアン+3事務局を作るべきとの発言がありました。
その他、タクシン・タイ首相から、IT分野の協力は重要であり、「eラーニング」を支持する旨の発言、また、アセアン貿易フェアの参加を促すように要請がありました。
日本からは、(1)アセアン統合の努力を支援し、経済関係の一層の緊密化を図ること、また、備蓄等によるエネルギー安全保障の強化の重要性を指摘し、さらに、(2アセアン発展のために、インフラ、人材育成、IT等の分野で積極的に支援することを表明しました。具体的には、AEM+3のITプロジェクト、「e−アセアン」への協力等について紹介しました。
また、会合の前にワーキングランチが開催され、テロ問題をテーマとして議論を行いました。日本からは、テロ事件に係る経済的影響について留意し、エネルギー安全保障の強化を重視すること等について発言しました。
(日本からの出席者:小泉総理大臣)
- 2002年11月:第6回会合(プノンペン)
東アジアにおける経済連携への取り組み、IDEAなどの開発問題、IAIなどのASEAN統合支援、東西回廊などのメコン地域開発、テロ対策、朝鮮半島等の地域・国際情勢、人の交流・育成等に関し意見交換を行った。
金融等の分野でASEAN+3の協力が進展していることを各国が歓迎した。
今後の東アジア協力について検討した結果である「東アジア・スタディ・グループ」の報告書が提出され、各国から歓迎された。報告書の提言を受け、東アジアFTAの設立を中長期的な課題として位置付けた。今後、ASEAN+3経済大臣会合(AEM+3)等においてその実現可能性を検討していくこととなった。
「東アジアサミット」については、各国からASEAN+3を段階的に進化させる形で追求していくことの用意が表明された。
(日本からの出席者:小泉総理大臣)
- 2003年10月:第7回会合(インドネシア・バリ島)
(1)全般
東アジアの政治・経済分野での協力について、ASEAN+3の枠組みでどのような取組みを進めていくかということについて、各国首脳間の意見交換が行われた。
(2)東アジア経済連携
小泉首相からは安全保障分野、情報通信分野、東アジア地域の経済連携、エネルギー、食料安全保障、東アジアにおける経済連携への取組み、アジア債権市場の育成などの重要性を指摘。その他各国から、海賊対策等越境犯罪対策について発言があった。
中国から東アジアFTAの可能性を検討すべきとの発言があり、韓国からは韓ASEAN包括的経済連携構想を進めたいとの提案があった。シンガポールからは日中韓各国とASEAN及び日韓の経済連携がそれぞれ進んでおり、これらに日中が加われば、東アジアの経済連携が更に進展するとの指摘がなされた。これら取組みの進展について、各首脳から期待が表明された。
(3)東アジア・スタディ・グループ
昨年11月の首脳会合で報告された「東アジア・スタディ・グループ」の26の提言のうち短期的措置の実施について、各国から報告がなされた。小泉首相から、「人の移動、人材育成に関する有識者会合」の報告を紹介するとともに、本年の実施措置として「東アジア研究」を行う旨発言した。また、韓国より産官学からなる「東アジアフォーラム」の開催(12月)、中国より「東アジアシンクタンクネットワーク」の創設が提案された。
「ASEAN+3」首脳会合のメカニズムだけでなく、東アジア・スタディ・グループの提言にもあるように「東アジアサミット」という形で3年に1回の割合で日本、中国、韓国で開催してはどうかとの提案があった。
(4)その他
域内格差是正のための協力として、メコン地域や東アジア成長地域(BIMP−EAGA:ブルネイ、インドネシア(ボルネオ)、マレーシア(サバ・サラワク)、フィリピン(南部))での取組みの重要性が各国から指摘された。また、朝鮮半島情勢、ミャンマーの民主化についての発言があった。
(日本からの出席者:小泉総理大臣)

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