経済産業省
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二国間経済連携協定締結交渉開始に関する
日・シンガポール首脳共同発表
2000年10月22日、於:東京(和文仮訳)

  1. 森喜朗総理とゴー・チョクトン首相は、日本とシンガポールとの間の新時代における連携のための経済協定を創設することの重要性を議論するため、2000年10月22日、東京で会談した。

  2. 両首脳は、1999年12月8日に当時の小渕恵三総理とゴー・チョクトン首相とが、二国間の自由貿易協定を締結することが実現可能であるか、また望ましいかについて検討する共同研究を実施する決定を行ったことを思い起こした。両首脳は、両国の政府関係者、著名な学者及び産業界の指導者で構成された共同検討会合が提出した報告書を歓迎した。

  3. 両首脳は、長い年月にわたる実りある協力を通じて両国が発展させてきた経済的かつ戦略的に緊密な結びつきを強調した。この結びつきは、二国間の貿易投資分野の強固なつながりや、多くの地政学的問題に対する両国共有の見解の中に現れている。両首脳は、そのような緊密な結びつきが双方に様々な経済的及び戦略的利益をもたらすことに留意し、またこのことを高く評価するとともに、現実に両国の経済的連携を更に強化することが可能であり、また望ましいことを強調した。

  4. 両首脳は、グローバル化と、特に情報通信分野における技術進歩によって、世界の経済環境が急速に変化しつつあることを強調した。両首脳は、競争力は人々の創造性と、そうした創造性を事業活動に導く良好な事業環境によって伸びるものであり、諸国間の緊密な経済的連携によって強化されるものであることを認識した。両首脳はまた、両国における改革と競争を促進するため、両国が積極的な措置を講じていくべきことに留意した。

  5. 両首脳は、経営資源が円滑に国境を越えて流れるようにするための(a)貿易・投資の自由化・円滑化と(b)様々な分野の二国間協力とが、日本とシンガポールの産業界により大きな機会とより大きな規模の経済をもたらすところの大きな市場の創設に役立つものであることを認識した。両首脳はまた、このような連携は、両国内の規制改革その他の政策的改革を制度的に進め、両国を資本及び人材にとって魅力ある国にし続けることができることを認識した。両首脳は、この連携が他のエコノミーに対しよい手本となるようにしたいとの希望を表明した。

  6. 両首脳は、多角的貿易体制が最も重要であることを再確認し、地域貿易協定はWTO協定に整合的で、多角的貿易体制に補完的でなければならないとの考え方を共有した。両首脳はまた、多角的貿易体制の維持・強化に向けて努力していくとの決意を再確認するとともに、地域貿易協定が、多角的貿易体制の枠組みの中での世界的な自由化やルールづくりを加速させる触媒としての役割を果たすべきであることを認識した。

  7. こうした見解に沿って、両首脳はここに、新時代の連携のための経済協定を締結するため、両国政府は迅速に作業すべきであると決意し、またこの協定は、共同検討会合の報告書に記された諸問題に適切な考慮を払いつつ、共同検討会合により提言された広い範囲を網羅すべきであると決意した。両首脳はまた、この協定締結のための正式な交渉を2001年1月に開始し、モメンタムを失わないために合理的な短い期間内、遅くとも2001年12月31日まで、に終了すべきことを決定した。

  8. 両首脳は、交渉の経過を加速すべくその進展に自ら注意を払い、必要な場合には、その過程に自ら介入すべきであるとの結論に至った。これは、日本とシンガポールが、他国の手本となるような新時代の連携のための高いレベルの経済協定を実現することを確かなものにするためである。

(了)

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