経済産業省
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鉄 鋼

  1. 新着情報

    日 付
    件 名
    12/05/2003 大臣談話(米国鉄鋼セーフガード措置の撤廃について
    11/26/2003 米国の鉄鋼セーフガード措置に関する我が国のバランス回復措置に関する
    補足通報について
    (報道発表)


  2. 米国の鉄鋼措置について

    (1) 米国の鉄鋼イニシアティブ発表

    最近の米国の景気減速等に起因した米国内鉄鋼産業の苦境を背景として、鉄鋼産業に対する包括的な救済策を求める声の高まりを受け、2001年6月5日、ブッシュ米大統領は、(i)世界的な過剰生産能力削減のための交渉を行うこと、(ii)将来的な鉄鋼貿易ルールの確立と現状の市場歪曲的な補助金の除去のための交渉を行うこと、(iii)セーフガード措置発動に係る調査を開始すること、をその内容とした「鉄鋼に係る多国間イニシアティブ」を発表しました。

    (2) 米国の措置発動に至る経緯

    上記の大統領発表に従い、2001年6月28日、米国際貿易委員会(USITC)米通商代表部(USTR)からの要請を受けて、半製品を含む鉄鋼製品33品目に対し、米国1974年通商法第201条に基づくセーフガード措置発動に係る調査手続を開始しました。同年10月22日、USITCはこのうち16品目を救済措置の対象とし、同年12月7日、USITCはブッシュ米大統領への救済措置勧告をとりまとめ、高関税の賦課を柱とした措置の勧告案をブッシュ米大統領に提出しました。2002年3月5日、ブッシュ米大統領は米通商法第201条(セーフガード措置)に基づいて、輸入鉄鋼製品に対する高関税賦課を柱とする国内救済措置を決定、同年3月20日、米国政府は3月5日の大統領決定に基づき、鉄鋼製品14品目に対するセーフガード措置を発動しました。

    (3) 米国の措置発動を受けた動き

    平沼経済産業大臣は2002年3月5日のブッシュ米大統領の発表を受け、直ちに「日本等の意見に耳を傾けずに輸入を締め出す措置を決定したことは遺憾であり、関係国とも連携してWTO紛争解決手続への付託も含め、適切な対応を講じる方向で検討する」との内容の談話を発表しました。

    3月14日には、日本政府と米国政府との間でセーフガード協定第12条3項に基づく二国間の事前協議をワシントンで開催しましたが、米国政府からは前向きな回答は得られませんでした。このため、日本政府は、米国政府が米国時間3月20日午前零時(日本時間同日午後2時)にセーフガード措置を発動したことを受けて、同日ジュネーブのWTO本部に対し、米国政府を相手とする、ガット(関税と貿易に関する一般協定)第22条に基づく協議要請を行いました。

    4月11日と12日に、日本はEU、韓国、中国、ノルウェー及びスイスと共同でGATT第22条協議を行いましたが、米国から問題解決に向けた十分な回答が得られなかったことから、日本政府は5月21日、ジュネーブのWTO本部に対し、WTO紛争解決手続に基づき、パネル設置要請を行い、6月14日、日本の申し立てに基づくパネルが設置されました。このパネルは、EU、韓国、中国、スイス、ノルウェー、ニュージーランド、ブラジルのそれぞれの要請に基づき設置された他のパネルと統合されています。

    その後、パネリストの選定やパネル日程・手続きの決定などを経て、8月30日に、ジュネーブのWTO本部、被申立国(米国)、他の共同申立メンバー及び第3国参加メンバーに、わが国の第1回意見書(英文[PDFファイル、362kb]要約版:英文[PDFファイル、59kb])を提出し、また、他の共同申立メンバーも同日にそれぞれ第1回意見書を提出しました。その後、米国の第1回意見書の提出を経て、10月29~31日に第1回目のパネル会合が開催され、わが国は当意見書の内容に従い、法的主張を行いました。本会合の後、11月26日にわが国は、WTO本部、米国、他の共同申立メンバーに、わが国の第2回意見書(反論書)(英文[PDFファイル、357kb]要約版:英文[PDFファイル、76kb])を提出し、これを受け、12月10~12日に第2回パネル会合が開催され、わが国は引き続き第1回意見書及び反論書に基づき、当該措置の違法性について主張を行いました。今後は、パネル中間報告の送付、パネル最終報告書の送付といった流れになります。パネル報告書の送付は、2003年の春頃になるものと見込まれます。


    (4) 関係国との連携

    平沼経済産業大臣とラミー欧州委員は2002年3月25日電話会談を行い、米国の措置は明確にWTOに違反しており、直ちに撤回されるべきであるという認識で一致し、今後、本件に関するWTOに基づく対応については、日・EU間で緊密に協力していくことで合意しました。また、平沼経済産業大臣からラミー欧州委員に対して、EUが導入しようとしている暫定的なセーフガード措置の導入に関して、WTO整合性や他国の連鎖的なセーフガード措置発動を招く可能性の観点から懸念を表明しました。以後も平沼経済産業大臣とラミー欧州委員は5月16日及び7月8日に会談を行い、また電話会談も3月25日以降3回行うなど、米国の措置への対応について、日・EU間で緊密に連携をとっています。

    (5) 米国措置への日本の対応

    平沼経済産業大臣は2002年5月15日、ゼーリック米通商代表と電話会談を行い、17日に米国が発動したセーフガード措置によって引き起こされた関税譲許のバランスを回復させるための措置をWTOに通報すること及び20日以降パネル設置要請を行うことを伝えるとともに、引き続き米国と話し合いを続けていくことで合意しました。また、5月16日には、ラミー欧州委員とパリにおいて会談を行い、米国との交渉に関する情報交換等を行いました。これらを踏まえ、5月17日、日本政府はジュネーブのWTO本部に対し、関税譲許のバランスを回復させるための措置について通報を行いました。その後、6月14日には、閣議において関税譲許のバランスを回復させるための措置としての「アメリカ合衆国から輸入される鉄鋼及び鉄鋼製品に係る関税の譲許の適用の停止等に関する政令」が決定されました。これにより米国から輸入される鉄鋼及び鉄鋼製品の一部に関し、6月18日に譲許停止は行うものの、実際の関税引き上げは延期することとしました。日本政府は、WTO上の手続を尽くしつつ、平沼経済産業大臣とゼーリック米通商代表が会談・電話会談を6回行うなど、現在も米国との話し合いを継続し、解決を目指しています。またEUとも連携しながら、代償の供与、適用除外品目の拡大について、引き続き米国に対し強く求めています。

    (6) 米国政府の適用除外品目発表の動き

    米国政府は、前述のとおりセーフガード措置を発動していますが、その一方でセーフガード措置の対象となる品目の一部について、米国内ユーザーの要望等を受けて、適用除外作業を行っています。ブッシュ米大統領はセーフガード措置の詳細を決定し発表した2002年3月5日、「措置の適用除外品目は120日以内に決定する」としました。その後、ブッシュ米大統領は、その期限である2002年7月3日付で、次の内容の布告に署名しました。告示には、(i)USTRは除外対象途上国をフェデラル・レジスター告示をもって追加できること、(ii)セーフガード措置の発動決定から120日以内としていた対象品目の適用除外期限を2002年8月31日と改めること、(iii)この布告による関税率の変更(適用除外の取り扱い)は、原則として措置発動日である2002年3月20日に遡及し、その変更は2006年3月21日或いはセーフガード措置の終了から1年後に関税率表から削除される(効力を失う)ことが書かれています。これにより、米国政府は延長された公表期限である8月31日まで、引き続き適用除外品目の選定作業を行っています。

  3. 多国間鉄鋼イニシアティブについて

    ブッシュ大統領による「鉄鋼に係る多国間イニシアティブ」の発表を受けたセーフガード措置に関する動きがあるなか、米国の要請により、世界の鉄鋼生産各国(40か国・地域)内における鉄鋼産業界の自主的な過剰生産能力の削減策の検討等を目的として、OECD鉄鋼ハイレベル会合をパリにおいて開催しております(第1回2001年9月19日、第2回同年12月18日、第3回2002年2月8日、第4回開催日は同年4月18日)。

  4. アンチダンピング措置に係る動きについて

    (1)米国が多数の品目に対してアンチダンピング措置を発動するなか、日本は、熱延鋼板に対するアンチダンピング措置がWTO協定に違反しているとして、米国をWTOに提訴しました。この結果、紛争解決小委員会(パネル)は、本措置がWTO協定違反であるとした報告書を採択しましたが、米国はこの内容を不服として上級審に相当する上級委員会へ上訴、上級委員会はパネル報告を支持するとの報告書を採択、これにより米国のWTO協定違反が確定しました。

    (2)この結果を受けて、米国は上級委員会勧告の実施(WTO協定整合化)を図るべく国内手続を進行させていますが、日本を含む各国は実施期間の短縮を主張し、現在も協議中です。

    (3)また2000年10月、アンチダンピング課税・補助金相殺関税収入を国内の提訴企業に配分する法律(通称バード修正条項)が発効しました。日本・EU他計9カ国・地域は本条項がWTO協定に違反しているとして米国を提訴、これにより2001年8月に紛争解決小委員会(パネル)が設置されました。

    バード修正条項について(PDFファイル)
    バード修正条項をめぐるこれまでの経緯(PDFファイル)

  5. 鉄鋼関連の大臣談話・コメント

    12/05/2003 中川経済大臣 米国鉄鋼セーフガード措置の撤廃について
    11/11/2003 中川経済大臣 米国鉄鋼セーフガード措置・上級委員会報告(最終決定)について
    07/11/2003 平沼経済大臣 米国鉄鋼セーフガード措置パネル報告について
    08/30/2002 平沼経済大臣 米国鉄鋼セーフガード措置問題について
    06/25/2002 平沼経済大臣 米国鉄鋼セーフガード措置に関する新たな除外品目の認定について
    06/13/2002 平沼経済大臣 ゼーリック米国通商代表との電話会談について
    03/20/2002 平沼経済大臣 米国の鉄鋼製品の輸入に対するセーフガード措置について(我が国のガット22条協議要請)
    03/06/2002 平沼経済大臣 鉄鋼輸入に係る米国通商法201条措置(セーフガード措置)に基づく米国大 統領の救済措置決定について
    12/08/2001 平沼経済大臣 米国国際貿易委員会(ITC)による米国通商法201条措置(セーフガード措置)における米国大統領への救済措置の勧告について
    日本語英語
    06/06/2001 平沼経済大臣 「米国ブッシュ大統領による、鉄鋼製品輸入に対するセーフガード調査開始要請指示の発表について」
    02/28/2001 平沼経済大臣 「WTO熱延鋼板パネル報告について」
    12/21/2000 平沼通産大臣 「バード修正条項に関する対米WTO協議要請について」
    07/27/2000 平沼通産大臣 「米国商務省による鉄鋼に関する報告書に関する大臣談話」

  6. 鉄鋼関連の報道発表

    11/26/2003 米国の鉄鋼セーフガード措置に関する我が国のバランス回復措置に関する補足通報について
    11/10/2003 米国鉄鋼セーフガード措置・上級委員会報告(最終決定)について
    07/11/2003 米国鉄鋼セーフガード措置に関するWTOパネル最終報告書概要について
    08/30/2002 米国の鉄鋼セーフガード措置に関するパネルへのわが国の第1回意見書の提出
    05/21/2002 米国の鉄鋼セーフガード措置に対するわが国のパネル設置要請について
    05/17/2002 米国の鉄鋼セーフガード措置に関する我が国の譲許停止措置通報について
    03/20/2002 米国の鉄鋼製品の輸入に対するセーフガード措置について(我が国のガット22条協議要請)
    03/06/2002 鉄鋼輸入に係る米国通商法201条措置(セーフガード措置)に基づく米国大統領 の救済措置決定について
    01/30/2002 米国のアンチ・ダンピング(AD)措置(表面処理鋼板サンセット・レビュー手続き)に関するWTO上の二国間協議要請について
    07/24/2001 WTO熱延鋼板上級委員会報告について
    07/11/2001 米国バード修正条項に関するWTOパネル設置について
    02/28/2001 米国による日本製熱延鋼板に対するアンチ・ダンピング措置WTOパネルの最終報告の送付(2月28日)について
    08/28/2000 米国1916年アンチダンピング法の上級委員会報告書の送付について

 
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