| |
【名古屋】 |
| |
(1) |
開会挨拶 |
| |
|
神田愛知県知事より、本セミナーが2001年の日米経済パートナーシップに基づき、日米双方の対話の枠組の一環として行われていること、小泉総理の対日投資倍増計画の表明にも触れ、対日投資による地域経済活性化を目的として、愛知、岐阜、三重の3県の39機関が一体となり、昨年からグレーター・ナゴヤ・イニシアティブを推進していることが紹介された。また、グレーター・ナゴヤ地域は、自動車・自動車部品、工作機械、航空機などの製造業を中心とした日本最大の産業集積地であること、日本の中心に位置すること等から、外国企業にとってビジネスパートナーとなりやすいとの特色がある旨強調された。また、本年2月に開港した中部国際空港は、国内・国際ターミナルが24時間体制で稼働するなど利便性が高くなっていること、同空港開港を機に従来からある名古屋空港はビジネスジェット及び貨物専用として生まれ変わったことが紹介された。 また、外国からの技術、経営ノウハウを導入し、日米双方が相互に高めあうことがグレーター・ナゴヤ地域の発展、世界の発展に繋がること、以前、サンフランシスコの企業を訪問し、投資を促した結果、今人気のアップルコンピュータが日本で3つ目の直営店を進出させたことについて説明し、米国からの更なる投資を期待する旨発言。 現在愛知万博が開催中であることから、当地域は内外から高い関心を持たれているが、この機会を逃さずに、双方向の投資を促進し、グレーター・ナゴヤ地域の持続的な発展を目指していくこと、本セミナーを通じて当地域のポテンシャルを感じ、有望な進出先の1つとして検討していただくことを説明。 松原名古屋市長より、中部国際空港の開港、愛知万博の開催を契機にグレーター・ナゴヤ地域が一歩一歩前進していること、3県の県内総生産の合計は4,000億ドルと市場規模はオーストラリアとほぼ同様の規模であること、好調な経済を持続していくためには、名古屋が中心となって活動していくことが重要であること、オフィス賃料、市場調査に対する助成措置などのインセンティブを新たに設けていることなどが述べられた。 また、名古屋には、名古屋城に代表されるような歴史ある文化と自動車、航空機産業などの活力ある産業が両立できる都市であることを自負するとともに、米国企業が名古屋に来て、日米双方が共に発展することを期待すると述べた。 |
| |
(2) |
基調講演 |
| |
|
深尾一橋大学経済研究所教授より、日本経済再生と対日投資の果たす役割について説明。日本国民の豊かさは、日本企業を含めた世界の企業をいかに日本に誘致できるかにかかっており、多国籍企業は優れた技術、経営能力を持ち高い生産性を背景に高給の職を作り出していることを説明。UNCTADの統計によれば2001から2003年における対内直接投資のGDP比は、日本はアフリカの小国ブルキナファソに次ぎ140ヶ国中132位であり、対外直接投資が大きく上回る現象はグローバルな企業誘致競争において日本が負けつつあることを意味していると説明。また、既存企業の情報は通常開示されていることからM&Aによる直接投資は、安全なものと評価されており、直接投資の形としては主流となっていることから、これをいかに拡大させるかが大事である旨指摘。 名古屋圏は、外資系企業のプレゼンスが他府県と比べて低い一方、対外直接投資は日本でもっとも活発な地域であり、直接投資の面で日本の光と影の縮図であること、今後、金融、航空輸送、医療といった非製造業や地域統括現地法人の立地についてアジアの中心を目指すべきと説明。 |
| |
(3) |
日米政府代表による挨拶 |
| |
|
三輪経済産業省大臣官房審議官より、金融機関の不良債権処理が一段落したこと、また政府による構造改革の取組みが着実に進みつつあること等から、長期にわたる低迷を脱し、経済が回復基調であることを説明。日本は投資先として充分検討に値することを説明。また、ライブドアのケースを巡って、一部から対日直接投資に関するネガティブな意見があったが、これは外資に対する誤ったイメージや感情論に端を発したものであり、これを正していくためにも外国投資が日本経済の活性化にプラスの効果をもたらすという実例を積みあげていくことが重要と説明。 |
| |
(4) |
米国政府代表による挨拶 |
| |
|
グリーンウッド国務次官補代理より、現在、名古屋は好調な経済を維持しているが、それに慢心することなく、グレーター・ナゴヤ・イニシアティブによる広域な経済連携、愛知万博の誘致に努めるなど、経済を拡大している有望な地域であると説明。グリーンフィールド投資は重要であるが、成熟した経済には、M&Aが非常に重要な役割を果たすことを説明。日産・ルノーの例は有名だが、関西では米国の投資銀行が日本の地方銀行を買収して業績回復を実現した例もある。これらの好例にもかかわらずM&Aに対する悲観的な見方があることを懸念。これまで米国企業の対日進出により2002年時点で50万人の雇用を創出しているが、現在はもっと増えていると考えられると述べるとともに、重要なのは日米のビジネスマンが1対1で話し合い、両者の利益を実現するための努力を行うことであると指摘した。この観点から、米国企業関係者に対し、日本でのビジネスにおいては、他者の話によく耳を傾けること、時には忍耐が必要な場面もあることにつき、アドバイスとして言及した。 |
| |
(5) |
野呂三重県知事 |
| |
|
三重は名古屋経済圏、大阪経済圏の中央に位置し、陸海空のインフラを整備している有望な地域であること、工業用地が安価で、多数のインセンティブを備えている他、1,000キロに渡る海岸線、山が多く変化に富んだ地形のため自然が多いこと、日本の精神文化の原点であり、伊勢海老、松坂牛などに代表される海の幸、山の幸に恵まれた魅力ある地域であることを説明。 また、クリスタルバレー(液晶フラットパネル関連の産業集積)、シリコンバレー(半導体・情報関連産業)、メディカルバレー構想(医療・健康福祉関連産業)を進め、企業誘致を戦略的に進めていることを説明。 |
| |
(6) |
パネルディスカッション |
| |
|
奥野中京大学大学院経済研究科教授がモデレーター、中部経済産業局小川局長、デビー・ハワードACCJ会頭、柴田日本ガイシ(株)会長、グラント・ケリー コロニー・キャピタル・アジア・リミテッドプリンシパル&CEOがパネリストとなり、①GNIによるFDI推進に向けた取組み、②中部地域におけるインフラの整備状況、③FDIを進める上での産官学の役割、④地方として何ができるかについてディスカッションが行われた。 ①について、小川局長より、グレーター・ナゴヤ地域は産業力が極めて強い地域だが、国際的に知名度が低く、それゆえ対内直接投資の成功事例が少ない。よって、グレーター・ナゴヤ・イニシアティブという取り組みにより、この地域のPRを行うとともに、海外ミッション、招聘事業を通じてビジネスパートナーシップを構築し、双方向の投資促進を目指しているところである旨説明。また、本地域の特色として、競争力を持つ日本の製造業の約半分(自動車部品45%、金属工作50%、液晶ディスプレー40%)はこの地域で占められているほか、これらは工場のみならず研究開発もこの地域で行っている旨紹介。柴田会長からは、米国経済が停滞していた1980年代に米国がとったストラテジーは4つあり、i) トヨタ方式を導入したこと、ii) 軍用からの民用への転用を積極的に図ったこと、iii) 対内直接投資を行う分野(バイオ、航空機など)を絞ったこと、iv) 各州の知事が積極的に企業を招待したことで経済が活性化されたことを説明。 ②について、小川局長より、日本最大の貿易港である名古屋港を有するほか、中部国際空港の開港、万博開催に伴う急速な高速道路の整備など、極めて高度な陸海空のインフラが備わっていることを説明。 ③について、ハワードACCJ会頭より、成熟した経済下においては、産学官連携による取組みが重要で、日本ではヘルスケア、医療分野が今後大きな市場として成長することを説明。それに対し、小川局長より中部地域では、医療、ソフトウェア分野が比較的弱いため、海外からの技術、経営ノウハウを積極的に取り入れ、中部地域の持続的な発展を図っていくことを説明。 ④について、柴田会長より、地方からの情報発信の重要性を指摘しつつ、情報提供はただ流すだけではなく、欲しい人に対してタイムリーかつ的確に行っていくことが重要とした。実際に海外の企業が外国に進出する際には、現地の教育施設、医療事情、緊急時の対応等生活のためのサービスが供給されるか否かを重視する。このようなものに関する情報をどうやって伝えていくかが検討されるべきである旨発言。グラント・ケリーCEOからは、日本人は時間に対する投資の意識が低いこと、意思決定までのプロセスに時間がかかる点を指摘。 |
| |
(7) |
米国企業によるプレゼンテーション |
| |
|
IT、バイオ、ナノテク、機械などの米国企業33社から、各社の事業の紹介及び個別商談会が開催され、地元企業との交流が図られた。 |
| |
(8) |
閉会挨拶 |
| |
|
JETRO塚本副理事長より、大変高いポテンシャルを有する名古屋地域が今後、グレーター・ナゴヤ・イニシアティブを通じて多くの実績を上げることを期待するとともに、世界74の事務所を持つJETROが最大限のサポートをすることが紹介された。 |