サービス貿易とは、金融、運輸、電気通信、建設、流通などのサービスの国際取引のことです。例えば、自動車の輸出入はモノの貿易になりますが、日本の銀行が外国に支店を設けて金融サービスを提供したり、米国の弁護士が日本で法律業務を行ったりすると、それはサービスの貿易の輸出が行われたということになります。 近年サービス貿易の額は着実に増大しており、WTOの統計によれば、現在では世界貿易の20%に達しています。そこで、規律が必要との認識が高まったため、広範な分野(155分野)を対象として、「サービスの貿易に関する一般協定:General Agreement on Trade in Services (GATS)」がウルグアイ・ラウンド交渉終結時に合意されました。GATSは全てのサービス(政府の権限の行使として提供されるサービスを除く)の貿易に影響を及ぼす政府の措置を対象としており、これらのサービス貿易を、1)越境取引、2)国外消費、3)商業拠点、4)人の移動の4つに分類しています。
| 第1モード(越境取引) |
ある加盟国の領域から他の加盟国の領域へのサービス提供 |
| 第2モード(国外消費) |
有る加盟国の領域における他の加盟国のサービス消費者へのサービス提供 |
| 第3モード(商業拠点) |
ある加盟国のサービス提供者による、他の加盟国の領域における商業拠点を通じたサービスの提供 |
| 第4モード(人の移動) |
ある加盟国のサービス提供者による、他の加盟国の領域における自然人を通じてのサービス提供 |
 加盟国は、155のサービス分野、4つのモードそれぞれにつき、自由化の約束をした内容に応じて「市場アクセス(注1)」(GATS16条)、「内国民待遇(注2)」(GATS17条)について守るべき義務を負っており、自由化を行う分野のみを記載する方式(=ポジティブリスト方式)で自由化約束表を作ることとなっております。 また、GATSはまだ新しい協定であり「枠組み協定」的な性格を有しています。すなわち、GATSは、サービス貿易に関する「国内規制」、「セーフガード措置」、「政府調達」、「補助金」等について、その詳細を今後の交渉に委ねることとしている。このため、これらの規律策定についての交渉も進めることになっております。 (注1)市場アクセス 政府が採るべきでない措置の類型として、サービス供給者の数に関する制限(例:事業者免許の数量割当て)、外資制限等6種類の措置をGATS16条に限定的に列挙。加盟国は、各サービス分野及び提供の態様について、これらの措置を採らない旨の約束を行うか、全面的に又は部分的に留保を行うかを「約束表」に明記することとなっている。 (注2)内国民待遇 他の加盟国のサービス及びサービス供給者について内国のサービス及びサービス供給者と比して不利でない待遇を与えなければならない。内国民待遇の付与も、具体的な約束によって内容が決まる義務。 サービス交渉の詳細( PDFファイル 日本語) (交渉スケジュール経緯) 2002年6月末 初期リクエスト(貿易障壁撤廃要求)提出期限 2003年3月末 初期オファー(撤廃要求への回答) 提出期限 2003年9月 第5回カンクン閣僚会議(決裂) 2005年5月末 改訂オファー提出期限 2005年12月 香港閣僚会議 2006年10月末 最終約束表提出期限
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