日本原子力発電株式会社敦賀発電所1号機の非常用炉心冷却系(高圧注水系)機能喪失における保安規定違反の根本原因分析及び再発防止対策の報告に対する評価について
本件の概要
原子力安全・保安院(以下、「保安院」という。)は、日本原子力発電株式会社(以下、「日本原電」という。)敦賀発電所1号機において、高圧注水系ディーゼル駆動ポンプが起動できず、同系統の機能が一定期間維持されていなかったことによる保安規定違反に係わる根本原因分析※1及び再発防止対策について、報告を受けました。(平成23年4月25日公表済み)
同報告書では、直接原因については、排気弁本体に開閉方向の表示がなかったこと、排気弁が一般的な弁と異なる動き(時計方向に操作すると弁棒が出てきて弁は閉、反時計方向で弁棒は入りこみ弁は開)であることが手順書に記載されなかったこと、排気弁が一般的な弁と異なる動きで開閉状態が判らなかったこと、中央制御室にいた運転員が一般的な弁と同様であるとの指示をしたこと、としています。
また根本原因については、設計開発における運転管理要求事項を確実にするためのレビュープロセスの不足、人的過誤※2防止を確実にするための評価・改善プロセスの不足、設備重要度・原子力安全に与える影響を考慮した手順書レビュー計画の検討の不足を挙げています。
再発防止対策については、直接原因を踏まえて、排気弁本体に操作方向を明示、排気弁の動きの特異性を手順書に反映、中央制御室で弁・系統状態が確認できないものは2名による操作状態の確認、管理職者による定期的な立ち会いで作業状況の確認、誤操作を誘発しやすい類似の設備を洗い出し手順書に反映するとしています。また根本原因分析を踏まえて、設備変更に係る手順書は会議体で検討・審議すること、ヒヤリハット等が抽出され確実に評価・反映されるプロセスを構築すること、手順書レビュー計画を設備重要度・原子力安全に与える影響を考慮して見直し確実に実施するとしています。
保安院は、本報告の内容を精査し、保安検査において、これらの再発防止対策を確認した結果、妥当であると評価します。
保安院は、引き続き再発防止対策の実施状況やその有効性を保安検査等により確認することとします。
担当
原子力安全・保安院 原子力発電検査課
公表日
平成24年3月14日(水)
