経済産業省
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洋上風力の調達価格に係る研究会の取りまとめを行いました

本件の概要

経済産業省は、平成25年11月より、陸上風力のポテンシャルが限定的な我が国において、再生可能エネルギーの導入拡大を図る上で鍵となる、洋上風力の調達価格の設定に向けて、洋上風力のコスト等について検討を行ってまいりました。今般、検討内容を取りまとめましたので、その結果を別紙のとおり公表します。

1.背景・経緯

再生可能エネルギーの固定価格買取制度では、太陽光、風力、地熱、水力、バイオ マスの電源別に、電気の調達価格が設定されています。このうち、風力については、現在、既に事業化されている陸上風力を念頭に調達価格が設定されています。

洋上風力は、陸上風力のポテンシャルが限定的な我が国において、再生可能エネル ギーの導入拡大を図る上で不可欠の技術ですが、これまで、コストデータが把握可能となった段階で検討を行うこととなっており、調達価格が設定されていませんでした。

このたび、着床式洋上風力については、実証事業や海外事例からデータ収集の見通 しが立ったため、省エネルギー・新エネルギー部長が主宰する外部有識者からなる研究会を組織して、各種実証事業のデータの信頼性や海外事例のコスト動向等の整 理を行いました。

整理した内容は、今冬開催される調達価格等算定委員会に諮り、法律の規定に基づ き、来年度の調達価格に反映させることの適否について検討することとなります。

2.メンバー構成(五十音順、敬称略)

荒川忠一(東京大学教授)
飯田誠(東京大学准教授)
石原孟(東京大学教授)
牛山泉(足利工業大学  学長)【座長】
佐藤森夫(新日本有限責任監査法人)
高橋良友(みずほコーポレートアドバイザリー株式会社)

 3.取りまとめのポイント

本研究会では、実証事業により得られた実績等を踏まえ、我が国において、洋上風力発電を効率的に実施した場合に必要となる費用の検証を行いました。

実証事業では、風車1基でしたが、これを20~50基のウィンドファームに拡張した場 合の費用について試算したところ、資本費107万円、112万円/kW、運転維持費2.3万円、3.1万円/kW/年となりました。

これは、本実証事業が、大型風車や沖合の大水深など、難易度の高い条件にも対 応できる高価な基礎構造や、工事に当たって現時点で利用可能な既存の施設・工法など、実証実験のコスト構造をそのまま拡張したデータであり、海外事例や事業検討段階にある事業者のデータ等を参照すれば、この水準は十分に下げうるものと、 評価されました。

実証事業の成果も踏まえつつ、事業検討段階にある事業者へのヒアリング、事業者も参画した実現可能性調査、海外の事例等をあわせて分析した結果、事業化段階における費用を検討する際に、大きく3つの代表的なコスト試算オプションに見解が収斂しました。

  • ①事業検討段階にある一部事業者の報告
    • 資本費45万円/kW、運転維持費2.1万円/kW/年。
    • 委員から以下の指摘があった。
      - 利害関係者の特定が容易な港湾内の開発案件で調整コストが安価
      - 事業リスクや設備利用率の見通しなどに不十分
  • ②比較的条件が良い海域(注)において、国内外で商用化実績を有する相対的に安価な基礎構造を想定するケース
    • 資本費54~59万円/kW、運転維持費1.5~3.0万円/kW/年。
      (注)海底条件が良く、比較的高い設備利用率が期待できる
  • ③沖合で大型風車を設置する際に採用が見込まれる、相対的に高価な基礎構造 を想定するケース
    • 資本費 75 万円、79 万円/kW、運転維持費 2.1 万円、2.3 万円/kW/年。
    • 一部の委員からは、本ケースのような、欧州でも展開が始まっている沖合で の大型風車も見据えた調達価格の設定が必要との意見があった。

専門家の間では、特に、②から③の間が有望とされましたが、実際に導入が想定さ れる地理的環境や、どのような風車・基礎を念頭に置くかによって、適切なコスト水準の評価も分かれうるとの見解となりました。

これらの評価を、事業全体のリスクも加味して、どのように調達価格の設定につなげていくかについては、その是非も含めて、調達価格等算定委員会における議論の進展に期待します。

 (参考)固定価格買取制度の詳細については、資源エネルギー庁HPを御参照ください。
URL:http://www.enecho.meti.go.jp/saiene/kaitori/

担当

資源エネルギー庁 省エネルギー・新エネルギー部 新エネルギー対策課

公表日

平成26年1月7日(火)

発表資料

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