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ロシアの廃車税制度について内外差別を是正する改正が行われました

本件の概要

本年1月1日、ロシア連邦において、自動車廃車税制度を改正する法律が施行されました。
本件は、我が国がWTO紛争処理手続に基づく協議を通じて是正を求めてきたものであり、本改正により内外差別が基本的に是正されます。我が国としては引き続き、改正法及び関連の実施規則の施行・運用状況を注視し、必要に応じてWTO協定に整合的な運用を求めて働きかけを行っていくこととしています。

1.本件の概要

ロシア連邦は、平成24年9月から、廃棄自動車の適切処理のため、自動車の輸入者及びロシア国内生産者に対し、廃車税の支払いを義務付ける廃車税制度を導入しました。同制度においては、自動車の国内生産者・海外からの輸入者の双方に支払い義務が課されていましたが、一部のロシア国内生産者や、関税同盟国(カザフスタン、 ベラルーシ)からの輸入車については税の免除措置を適用し、実質的に国産車を優遇する制度となっていました。

同制度についてはWTO協定上の内国民待遇義務(GATT:関税及び貿易に関する一 般協定第3条)等に違反する可能性があるため、我が国はEU、米国と協調しつつ、ロシア連邦政府に改善を働きかけ、その結果、平成25年4月、ロシア連邦政府は同制度を改正する法案を公表しました。しかしながら、その後ロシア連邦政府は同法案の国会審議を延期し、当初の施行予定の同年7月を過ぎても法案審議のめどが立たない状況が続いたため、問題の早期解決を図るため、我が国はEUと協調しつつ同年7月にWTO協定に基づく二国間協議の要請を行うこととしました。本件は、ロシアのWTO加盟(平成24年8月)後、我が国がロシアに対してWTO紛争解決手続に基づく協議要請を行った初めてのケースです。

平成25年8月13日、我が国はジュネーブにおいて当該協議を実施し、同制度のWTO協定との整合性等を議論するとともに、その後もロシア連邦政府に対し、制度の是正を求めて働きかけを行ってきました。これらの働きかけの結果もあり、ロシア連邦政府は改正法の審議を進め、同年10月21日の大統領署名、運用細則の決定を経て、本年1月1日に改正法が施行されました。

2.本件の意義

本改正により、①一定の条件を満たすロシア国内生産者に対する免税制度、②関税同盟国からの輸入車に対する免税制度、③免税要件であるローカルコンテント要求 が廃止され、内外差別的要素が基本的に是正されます。
WTO 協定に基づく二国間協議を通じて、WTO協定違反のおそれのある措置が是正されることは、ロシアによるWTO協定の遵守を促進するものであり、ひいては、WTO全体の信頼強化につながることが期待されます。

我が国としては、我が国企業が内外差別的な扱いを受けることのないよう、引き続き、 改正法及び関連の実施規則の施行・運用状況を注視することとします。

(参考)本件に係る過去のニュースリリース (1)ロシアが自動車の輸入者及びロシア国内生産者に対して課している廃車税につい て WTO 協定に基づく協議を要請しました。
・経済産業省ニュースリリース(平成25年7月24日付け)
http://www.meti.go.jp/press/2013/07/20130724001/20130724001.html
(2)ロシアが自動車の輸入者及びロシア国内生産者に対して課している廃車税について、ロシアとWTO協定に基づく協議を行いました。
・経済産業省ニュースリリース(平成25年8月14日付け)
http://www.meti.go.jp/press/2013/08/20130814001/20130814001.html

担当

通商政策局 通商機構部 国際経済紛争対策室

公表日

平成26年1月7日(火)

発表資料

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