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「納品期限の見直しに関する実証事業の最終報告」が公表されました

本件の概要

経済産業省がその取組を支援する「製・配・販連携協議会」と「食品ロス削減のための商慣習検討ワーキングチーム」が共同で、加工食品・飲料の小売店舗への納品 期限を試行的に緩和し、それによるサプライチェーン効率向上・食品ロス削減等の効果を検証する実証事業を実施し、本日、その最終報告資料を公表しました。

実証実験の結果、物流センターにおける納品期限切れ商品の発生率の低下が確認されました。

1.実証事業の主旨

我が国の加工食品の流通全体では、卸売業者から食品メーカーへの返品が取引全体の1%程度になると推計されており、返品や過剰在庫の発生は、サプライチェーン(※1) 全体の非効率にもつながります。また、こうした食品の返品や食品メーカーでの過剰在庫の一部は廃棄されることとなり、食品廃棄ロスの要因ともなります。

※1  サプライチェーンとは、ある商品のメーカーの製造・出荷段階から、配送、販売を経て消費者の手に届くまで の一連のプロセスのことです。

このような卸売業者から食品メーカーへの返品の発生要因は、商品の汚破損、出荷 予測精度の低さ等複合的ですが、食品業界の商慣習として各企業間で取り決められている取引条件の一つである「小売店舗への納品期限」もその一因と指摘されています。

このような業界全体が抱える問題意識を受けて、「製配販連携協議会(※1)」、「食品ロス削減のための商慣習検討ワーキングチーム(※2)」に加盟する、メーカー、卸売、小 売昨年8月から本年2月にかけて、メーカー、卸売業、小売業の協力により店舗への商品の納品期限を見直す実証事業を実施しました。

※1  製・配・販連携協議会:2011年5月に、サプライチェーン上の様々な課題を解決するために、メーカー(製)、 中間流通・卸売業(配)、小売業(販)の各企業(43社)が協力して取り組む事を目的とした協議会。
※2  食品ロス削減のための商慣習検討ワーキングチーム:2012年10月に発足した食品ロス発生の原因となりうる商慣習についてフードチェーン全体で話し合って解決を目指すワーキングチーム。

2.実証事業について

(1)実証事業の概要
本事業では、製・配・販連携協議会と食品ロス削減のための商慣習検討ワーキングチームは共同で、一定の期間、飲料・菓子を小売店へ納品する期限を試行的に延長することで、サプライチェーンの効率向上・食品ロス削減等の効果の検証を行いました。
具体的には、実証事業の参加企業が、飲料・菓子の一部品目の小売店舗への納品 期限を現行の概ね「賞味期間の  2/3残し」から「賞味期間の1/2 残し」へと緩和し、それに伴う返品や食品ロスの削減量の効果測定を行いました。

(2)実証期間
2013年8月~2014年2月

3.実証事業結果のまとめ

(1)今回の実証事業では、以下のような結果が得られました。
①実証事業に参加した小売8社のうち7社の物流センターにおいて納品期限切 れする商品の比率が減少しました(残り 1 社はそもそも納品期限切れの商品が ありませんでした)。(別表参照)
②小売店舗での廃棄については賞味期間120日以下の菓子を実証実験したD社では大幅に増加しましたが、それ以外の店舗では廃棄の増加は見られませんでした。

(2)食品ロス削減効果を拡大推計すると、40,619トンとなりました。これは事業系の食品ロスの1.0%~1.4%に相当する規模です。

(3)飲料及び賞味期間180日以上の菓子は、食品ロス削減効果が見込まれることから、関係者と納品期限緩和に向けた検討を行っていきます。

※本実証事業の最終報告書は以下のリンクよりご確認頂けます。
「製・配・販連携協議会、食品ロス削減のための商慣習検討ワーキングチーム」事務局 発表資料  「納品期限の見直しに関する実証事業の最終報告の公表について」
掲載ウェブページ:http://www.dsri.jp/forum/pro.html外部リンク

(別表)小売業の専用物流センターおよび店舗における実験結果のまとめ
  対象商品 物流センターにおける納品期限切れ削減効果 店舗における売価変更・廃棄への影響
スーパー A社
  • 飲料 : ドライ飲料(紙パックを除く)
  • 菓子 : 賞味期間180日以上の商品
飲料 0.332ポイント削減 菓子 0.145ポイント削減 店舗への影響は特に出ていない。
B社
  • 飲料 : 5社(アサヒ飲料、伊藤園、キリン、コカ・コーラ、サントリー)
飲料 0.229ポイント削減 売価変更売上金額比率0.015ポイント上昇 廃棄率0.001ポイント減少
C社
  • 飲料 : コカコーラ75品、伊藤園40品、アサヒ16品、サントリー60品、キリン33品、合計224品
飲料 0.409ポイント削減 店舗における廃棄数はゼロ。
D社
  • 菓子 : 28商品
賞味期間120日以下の菓子3商品で7.272ポイント減少 賞味期間120日以下の菓子3商品で0.775ポイント廃棄率が上昇
E社
  • 飲料 : コカ・コーラ9品、サントリー18品
  • 菓子 : ロッテ4品、森永2品
賞味期間の1/3時点を超過した出荷実績なし 店舗への影響は特に出ていない。
コンビニエンスストア F社
  • 飲料 : ドライ飲料(紙パック、ドリンク剤、その他内用剤、ゼリー飲料を除く)
  • 菓子 : ガム、ポケットキャンディー、袋キャンディー、チョコレート
飲料 0.258ポイント削減 菓子 0.062ポイント削減 店舗での廃棄数への影響はほとんど出ていない
G社
  • 飲料 : ドライ飲料(紙パックを除く)
  • 菓子 : 賞味期限180日以上の商品
飲料 0.235ポイント削減 実験対象外店舗と比べて売上減少の影響は出ていない。
(店舗での値引・廃棄による効果検証はできない)
H社
  • 飲料 : ドライ飲料
  • 菓子 : チョコレート、キャンディー
飲料 0.047ポイント削減 菓子 0.023ポイント削減 店舗での廃棄数への影響は出ていない。

(注)納品期限切れ削減効果: G社は従来基準の物流センターに比べた比率。H社は納品期限切れによる返品率の減少ポイント数。

担当

商務情報政策局 商務流通保安グループ 流通政策課

公表日

平成26年3月26日(水)

発表資料

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