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日中韓特許庁長官会合を開催しました

本件の概要

特許庁と中国国家知識産権局、韓国特許庁は、本日、第13回日中韓特許庁長官会合を開催しました。今回の会合では、3国の特許審査判断の相違を最小化する ための取組等について意見交換を行いました。また、各国企業が3国において特許を出願するにあたり、注意が必要な点を明確にするために、3国の法令・審査基 準の相違点等をユーザーに明 らかにするための三 庁共同によるウェブサイト「TRIPO」の一般公開を決定しました。

 1.背景

特許庁(JPO)、中国国家知識産権局(SIPO)、韓国特許庁(KIPO)は、知的財産の保護・強化、特許審査の迅速化・品質向上、制度調和の推進等を目的として、2001年か ら長官会合を毎年開催し、制度・審査実務の各国比較、IT化、人材育成等、幅広い協力を行っており、今回で13回目を迎えました(11月14日:札幌にて開催)。

 2.第  13  回日中韓特許庁長官会合の結果(概要)

(1)特許分野の協力について
3国の知財制度・運用に係る比較研究を行い、これまでに、特許要件である「進歩性」「新規性」及び「実用新案制度」をテーマとして採り上げてきたところです。このたび、 実務上重要な出願書類の「記載要件」*1 について、法令・審査基準の比較研究を実 施し*2、報告書を 3庁長官が了承、公表しました。
また、特許審査の質の向上に向け、3庁の専門家が各庁の取組に関する情報交換等の協力を進めていくことに合意しました。

*1  「記載要件」:権利範囲を記載する書類(「特許請求の範囲」)や発明の内容を説明する書類(「明細書」)等の出願書類の記載に関する要件。例えば、権利を求める技術的な範囲が 明確であること、第三者が発明を実施できる程度に記載されていること、等が3国においての要件とされています。一方、出願書類は公開されることから、模倣されるリスクも意識して、不必要に過度な情報を出願書類に記載しないことも、企業にとって実務上重要な課題です。

*2  「記載要件」に関する比較研究:新たに実施した「記載要件」に関する比較研究において、3庁で基本的な要件とその判断に係る考え方におおむね一致しました。しかしながら、例えば、 中国では、化合物の発明について「特許請求の範囲」に医薬用途の記載がなくても、「明細書」に医薬用途が記載されていれば、出願時に医薬の効果を証明する薬理データを記載す
る必要がある(日韓では不要)など、細かい部分で差異が見られました。

(2) 意匠分野の協力について
日中韓特許庁が共同で意匠制度の相違点について比較研究を行う「日中韓デザインフォーラム」(2012年11月に東京で開催)について、各国意匠制度の相互理解に寄与 するとともに各国ユーザーと意匠制度に関する意見交換を行う重要な機会であるという認識を共有し、今後も継続することについて合意しました。

(3) 機械化分野の協力について
各国の特許出願内容を公開した「公開公報」等の特許関連情報に各国企業が容易にアクセスし、技術開発の効率化、知財戦略等に活用できることが重要であるとの観点 から、このための情報基盤を3国共同で整備するべく取り組んできました。このため の活動が開始から 10年を迎えたことを踏まえ、これまでの協力内容を総括した「10年レポート」を公表しました。
あわせて、日中韓特許庁の協力の成果をユーザーに広く周知することを目的として、日中韓特許庁の共同ウェブサイト「TRIPO」(http://www.tripo.org/)を本日公開しまし た。(別紙:共同プレスリリース参照)。「TRIPO」においては、新規性・進歩性等の各国の知財制度の重要な相違点をとりまとめた3国共同の報告書や各国の法令・審査基準を見やすく整理した対比表等を提供します。

(4) 審判分野の協力について
今年8月に初めて開催した日中韓審判専門家会合の有益性を確認し、今後定期的に開催することによって、各国の審判制度や統計データについて情報交換を進めるとともに、各国の審判手続に関する相違点の研究を実施することで合意しました。

(5) 営業秘密の保護に関する協力について
我が国の提案により、日中韓特許庁で各国の取組に関する意見交換と専門家を交えた研究に着手することによって、効果的な保護のあり方に向けた協力を進めていくことで合意しました。

(6) 日中韓シンポジウム及び次回会合について
今月15日に初めて開催する日中韓特許庁シンポジウムについて、次回韓国で開催する長官会合に併せ、継続して開催することで合意しました。

 3.今後の取組

特許庁は、日中韓の枠組みにおいて、制度比較研究などを推進すると共に、シンポジウムやセミナー、ウェブサイトにおける情報公開など、ユーザーにオープンな協力に重点を置いた国際協力を推進し、我が国企業のニーズが各国の知財政策に適切に反映されるよう努めてまいります。

担当

特許庁 総務部 国際政策課

公表日

平成25年11月14日(木)

発表資料

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