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「特許行政年次報告書2014年版」を公表します

本件の概要

特許庁は、このたび「特許行政年次報告書2014年版」を取りまとめました。
「特許行政年次報告書」は、知的財産制度を取り巻く現状と方向性、国内外の動向 と分析について、直近の統計情報等をもとに取りまとめたものです。特許庁の発足※1当時(1949年)から毎年発行しており、今回で第66巻となります。

※1 1949 年に商工省特許局から通商産業省特許庁へと組織変更されました。

2013年度は、特許庁にとって大きな節目の年でした。すなわち、本年度は、2004年に政府が特許行政の中期的な道筋として定めた、特許審査において「2013年度末に 一次審査通知までの期間(FA)を11か月とする」という目標の最終年度であり、その成果も踏まえながら、さらなる中期的な目標や方向性を新たに定めるための重要な動きがあった年でした。

以下が今回の報告書のポイントです。

1.知的財産制度を取り巻く環境の変化

2013年度には、特許、意匠、商標の累積出願件数がそれぞれ1500万件、265万件、830万件を超え、特許の累積登録件数も2014年1月には500万件を突破しました。 単年での出願件数(2013年)は、特許が328,436件、意匠が31,125 件、商標が117,674件となっています。

我が国企業のグローバル活動の展開に伴い、2012年の日本から海外への特許出願は、約20万件となり、過去最高の水準となりました。(この10年間で約2倍の件数)

とりわけ、国際条約の枠組みを活用した国際一括出願(PCT 国際特許出願)の日本からの件数は、この10年間で2倍以上に増加しています。2013年の出願件数は43,918件(速報値)であり、米国に次いで世界第2位となっています。

このように、日本から海外への特許出願は、顕著な伸びを示していますが、欧米と比較すると、自国への出願と海外への出願の総数の中でのウェイトはまだまだ低い現状にあります。

なお、「特許行政年次報告書2014年版」の表紙では、この状況を表現するため、2003年と2012年の日本からの海外の各国・地域への特許出願件数を世界地図上に視覚化したデザインを採用しました。

日本からの海外への特許出願:年度ごとの出願件数の推移

 【「特許行政年次報告書2014年版」のデザイン】

各円の大きさが、その国・地域への日本からの特許出願件数を表しています。内側の円が2003年、外側の円が2012年(ブラジルのみ2011年)の件数です。

2.「FA11」の達成と「世界最速かつ最高品質」の特許審査

特許庁は、2004年に掲げた「2013年度末に一次審査通知までの期間(FA)を11か月とする」という目標を達成しました。

次の10年の目標として、特許庁は、2023年度末までに特許の「権利化までの期間」を2012年における「権利化までの期間」の半減の水準である「平均14か月以内」、「一次審査通知までの期間」をさらに短縮する「平均10か月以内」とする新たな目標を本年3月に公表しました。

また、世界最高品質の特許審査を目指し、特許審査の質の維持・向上のための基本原則となる「品質ポリシー」を策定しました。今後、新たに、外部有識者によって構成さ れる、特許審査の品質管理の実施状況、実施体制等をレビューする委員会を設置することとしています。

さらに、企業活動のグローバル化や事業形態の多様化に伴い、企業では事業戦略上、知的財産を群として取得し活用することが重要になっています。特許庁では、通常は出願の個々の知的財産(特許・意匠・商標)毎に独立して審査を行っているのを、分野横断的に、かつ、事業展開の時期に合わせて審査や権利化を行う「事業戦略対応 まとめ審査」を2013年4月より開始しました。これまでの実績は、試行期間も含めて40事業であり、対象となった出願の件数は特許が519件、意匠が28件、商標が36件でした。

これまでの目標と今後の目標の比較。 各国における権利化までの期間
(注)「権利化までの期間」については、出願人が制度上認められている期間を使って補正等をすることによって特許庁から再度の応答等を出願人に求めるような場合を除きます。
 

3.制度・シ ステ ム の国際競争力の強化

特許行政の課題の重点化・加速化を図るべく、2013年9月より産業構造審議会知的財産分科会(分科会長:野間口 有 三菱電機㈱相談役)において5 回にわたる議論 を重ねていただきました。そして、2014 年 2 月には、同分科会で議論をとりまとめていただき、特許行政の新たな方向性が打ち出されました。

この新たな方向性は、ユーザーに優しく、グローバルにも強い知的財産制度・システムを築く、というものでした。特許庁としては、この具体化のために必要な制度改正の 先駆けとして、特許法・意匠法・商標法・弁理士法をはじめとする「特許法等の一部を改正する法律案」を国会に提出し、2014年4月には衆参両院のそれぞれの委員会で全会一致の可決をいただき、改正法が成立しました。

引き続き、知的財産制度・システムの国際競争力の強化に向けたさまざまな課題への取組みを進めてまいります。

(参考)  「特許行政年次報告書2014年版」の構成
はじめに
冒頭特集:これまでの知的財産政策と今後の特許庁の取組
第1部 :我が国ユーザーの知的財産活動
第2部 :特許庁における取組
第3部 :国内外における知的財産をめぐる環境の変化
第4部 :今後の知的財産政策の方向性と具体的取組

担当

特許庁 総務部 企画調査課

公表日

平成26年5月14日(水)

発表資料

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