経済産業省
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不公正貿易報告書及び経済産業省の取組方針を取りまとめました

本件の概要

本日、産業構造審議会の下に設置されている通商貿易分科会不公正貿易政策・措置調査小委員会が「2014年版不公正貿易報告書」を取りまとめ、それを受けて、経済産業省が「経済産業省の取組方針」を決定しました。

1.背景・経緯

(1)不公正貿易報告書とは
WTO協定等の国際ルールとの整合性に疑義のある主要国の貿易政策・措置を指摘し、その改善を促すことを目的として、1992年以来、毎年公表している報告書です。
今回は23回目の報告で、産業構造審議会不公正貿易政策・措置調査小委員会(委員長:石黒一憲・東京大学大学院法学政治学研究科教授)において採択されました。

(2)経済産業省の取組方針とは
不公正貿易報告書の公表と併せ、問題解決に優先的に取り組む案件及びその取組方針を経済産業省の取組方針として公表しています。

2.2014年版不公正貿易報告書の概要

(1)123の政策・措置を掲載(16ヶ国・地域が対象)

2014年版報告書に新たに掲載した政策・措置は以下の8件(昨年:10件)。
中国 写真用ロールフィルム等に対する関税の譲許税率違反
インドネシア 小売業に関するローカルコンテント要求
日インドネシアEPAの履行問題(知的財産)
EU 殺生物性製品規制
韓国 化学物質の登録及び評価等に関する法律
ロシア 冷蔵庫に対する関税の譲許率違反
インド 食料安全保障法
ウクライナ 廃車税制度の導入

(2)2014年版は新設章及び特集として、以下の内容を扱っています。

  • 新設章:正当化事由
  • 新設章:貿易政策・措置の監視
  • 特集:模倣品の世界的拡散と法制度・運用上の課題
  • 特集:資源・エネルギーとWTOルール

3.経済産業省の取組方針の公表

経済産業省は、今年度、2014年版不公正貿易報告書を受け、下記14案件に優先的に取り組みます。

①WTO紛争解決手続の開始も視野に二国間・多国間協議を通じて問題解決を図るもの
中国 アンチ・ダンピング(AD)措置の不適切な制度・運用の是正
インドネシア 鉱物資源(ニッケル等)輸出規制及びローカルコンテント要求の是正
新通商法・新産業法及び関連規制(ローカルコンテント要求を定めるフランチャイズ規制・小売業規制を含む)のWTO整合的な実施の確保
(新規掲載)
米国 サンセット・レビュー(アンチ・ダンピング措置の継続に係る期末審査)手続の運用改善及び不当に長期にわたる対日AD措置の早期撤廃
ロシア 一部品目における混合税(従量税と従価税の組合せ)採用に伴う関税譲許違反(新規掲載)
ブラジル 工業品税の内外差別的な制度・運用の是正
②既にWTO紛争解決手続を開始したもの
中国 原材料(レアアース等)輸出制限措置の是正
日本産高性能ステンレス継目無鋼管に対するAD課税措置の是正
アルゼンチン 幅広い品目に対する輸入制限措置の是正
ウクライナ 乗用車に対するセーフガード措置の是正
③すでにWTO勧告を受けており、その早期履行を求めていくもの
米国 ゼロイング(AD税の不適切な計算方式)の確実な廃止
バード修正条項に基づく通関済物品からのAD税及び相殺関税収入の米企業向け分配の停止
WTO協定違反とされた関税法の早期改正(熱延鋼板)
カナダ オンタリオ州の再生可能エネルギー関連の電力固定価格買取制度に係るローカルコンテント義務の撤廃

※昨年、「既にWTO紛争解決手続を開始したもの」として掲載していた、ロシアの「自動車廃車税の内外差別的な制度・運用の是正」については、2014年1月からロシアが内外差別的な廃車税制度を改正する法律を施行しており、今後はその実施等を監視していきます。 

※昨年、「WTO勧告の早期履行を求めていくもの」として掲載していた、EUの「無税とされるべきWTO情報技術協定(ITA)対象製品に対する関税賦課の廃止」については、2013年9月27日にEUがデジタルサイネージ等大型コンピュータ用モニターを含むフラット・パネル・ディスプレイについての関税を無税とする新規則を採択したことにより、基本的に履行が確保されたとしています。

(参考)問題となる貿易・投資措置の解決フロー

担当

通商政策局 通商機構部 国際経済紛争対策室
通商政策局 国際法務室

公表日

平成26年5月14日(水)

発表資料

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