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イランの核問題に関する国連安保理決議第2231号に基づく措置の履行について

本件の概要

1. 平成27年7月20日(ニューヨーク現地時間),国際連合安全保障理事会(以下「国連安保理」という。)において,イランの核問題に関する国連安保理決議第2231号が採択された。
同決議においては,イランとEU3+3が発表した「包括的共同作業計画」の定める「履行の日」に効力を生ずる事項として,以下が規定されている。
(1)国連安保理決議第1696号,第1737号,第1747号,第1803号,第1835号,第1929号及び第2224号の規定を終了すること。
(2)全ての加盟国に対し,拡散上機微な核活動・核兵器運搬手段開発関連の貨物・技術等の移転等の防止,核物質及び技術等に関連するイランによる投資の禁止,またイランへの大型通常兵器等の供給等の防止に関する措置を義務付ける一方,国連安保理の事前承認を得られる場合には加盟国はこれらを許可することを可能とすること。
(3)全ての加盟国に対し,国連安保理決議第2231号の附属書に指定された団体及び個人に対する資産凍結等の措置を求めること。

2. 今般,1月16日(ウィーン時間)に「履行の日」が到来したことを受け,国連安保理決議第2231号に従い,閣議了解「イランの核問題に関する国際連合安全保障理事会決議第2231号に基づく措置の履行について」(1月22日付)のとおり,これまで累次に講じてきた国連安保理決議第1737号,第1747号,第1803号及び第1929号に基づく諸措置(参考)を解除するとともに,外国為替及び外国貿易法(以下,「外為法」という。)による次の措置を,1月22日から実施することとした。
(1)イランの核活動等に関与する者に対する資産凍結等の措置
外務省告示(1月22日公布)により指定されたイランの拡散上機微な核活動・核兵器運搬手段開発に関与する61団体・23個人(別添1)に対する支払及び指定された者との間の資本取引(預金契約,信託契約及び金銭の貸付契約)等を許可制とする。
(2)イラン関係者による本邦の核関連企業への投資禁止の措置
外務省告示(1月22日公布)により指定されたイランによる投資を禁止する措置の対象となる業種(別添2)を営む本邦企業の株式等へのイラン関係者(注1)による投資に係る資本取引(注2)及び対内直接投資(注3)をそれぞれ許可制及び届出制(原則禁止)とする。
(注1)イラン国籍を有する自然人,イランの法律に基づいて設立された法人等
(注2)10%未満の上場会社株式のイラン関係者への譲渡
(注3)10%以上の上場会社株式及び非上場会社の株式等のイラン関係者による取得
(3)イランの核活動等及び大型通常兵器等に関連する活動に寄与する目的で行われる資金移転防止の措置
外務省告示(1月22日公布)により指定されたイランに対する資金移転の防止措置の対象となるイランの核活動等に関連する活動(別添3)又は大型通常兵器等に関連する活動(別添4)に寄与する目的で行われる本邦から外国へ向けた支払を許可制とする。

3. 原子力供給国グループ(NSG)ガイドラインの規制品目等のイランへの移転については,外為法に基づき,引き続き対応する。

(参考)本1月22日付で解除された措置の概要は以下のとおり。

  • イランの核活動等に関与する者に対する資産凍結等の措置
  • イランの核活動等に寄与し得る者(銀行以外)に対する資産凍結
  • 入国・通過の防止対象の指定
  • イランの核活動等に寄与し得る銀行に対する資産凍結等によるコルレス関係の停止措置
  • イランの核活動等又は大型通常兵器等の供給等に関連する活動に寄与する目的で行われる資金移転の防止措置
  • イランの核活動等又は大型通常兵器等の供給等に関連する活動に寄与する目的で行う取引又は行為に係る保険等引受け禁止の措置
  • イランの核活動等又は大型通常兵器等の供給等に関連する活動に寄与する目的で行う取引又は行為に係る証券の仲介取引禁止の措置
  • イランによる本邦の核関連企業への投資禁止の措置
  • イランの核活動等に関連する品目のイランからの調達禁止措置
  • イランからの武器及び関連物資の調達禁止措置
  • 金融機関によるイランに住所を有するすべての銀行との取引,特に,バンク・メッリー及びバンク・サーデラート並びにそれらの支店及び海外の子会社との取引の監視要請
  • 本人確認義務及び疑わしい取引の届出義務等の履行の徹底要請(※)
  • イランとの取引の確認義務の履行状況に関する報告徴求
  • イランの金融機関との新たなコルレス契約の締結自粛の要請
  • イランの金融機関の本邦における支店設置等の禁止等
  • イラン向け中長期(2年超)の輸出信用の新規の供与・引受けの停止,短期の輸出信用の厳格な審査
  • イラン・イスラム共和国シッピング・ラインズ(IRISL)等に対する資産凍結等の措置
  • イラン向け輸出信用に係る措置を通じた,石油・ガス分野における新規投資の停止
  • 産業界に対するエネルギー分野でのイランとの取引についての注意喚起
  • 石油・ガス分野に関連する事業者に対するイランにおける新規プロジェクトへの慎重な対応及び,既存契約に基づく取引への注意要請

(注)過去の措置の実施日:平成19年2月16日,平成19年5月18日,平成20年4月22日,平成22年8月3日,平成22年9月3日,平成23年12月9日,平成24年3月13日,平成25年2月27日
※金融活動作業部会(FATF)声明の趣旨を踏まえ,犯罪による収益の移転防止に関する法律に基づく顧客の取引時確認義務の履行及び疑わしい取引の届出の徹底は継続されることに留意。

担当

貿易経済協力局貿易管理部貿易管理課
貿易経済協力局貿易保険課
資源エネルギー庁資源・燃料部政策課

公表日

平成28年1月22日(金)

発表資料

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