経済産業省
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第23回アジア輸出管理セミナーが開催されました

本件の概要

2月23日から3日間、アジア輸出管理セミナーが開催されました(主催:一般財団法人安全保障貿易情報センター(CISTEC)、共催:経済産業省及び外務省)。23回目の開催にあたる今回のセミナーには、約30ヶ国・地域と国際機関、シンクタンク等から約170名が参加しました。

1.本セミナーの背景

アジア輸出管理セミナーは、アジア各国・地域の輸出管理担当者を対象に、アジア諸国・地域の安全保障貿易管理の重要性に対する共通認識を高め、輸出管理制度を構築・強化することにより、アジア地域及び国際的な不拡散のための取組を強化することを目的として、1993年から始まりました。今次セミナーでは、輸出管理と経済発展、各国の輸出管理取組状況、輸出管理を巡る新たな課題などについて意見交換を行いました。

2.今回のセミナーについて

(1)参加者

ASEAN各国、インド、中国、米国や欧州など約30ヶ国・地域と国際機関やシンクタンク等から約170名が参加しました。

(2)今回のセミナーの主な内容

【開会挨拶】
冒頭、鈴木経済産業副大臣から開会の挨拶として、北朝鮮の核実験や弾道ミサイルの発射、テロ組織による連続テロ事件など安全保障を巡る環境が一層激化している、また、経済成長めざましいアジア地域において懸念国やテロリストが大量破壊兵器等関連資機材を調達するリスクも急速に高まっている中で、輸出管理の効果的な実施を通じて地域の安全保障と安定を高める必要があるとメッセージが述べられました。

【輸出管理と経済発展】
輸出管理は、安全保障の観点から特定の輸出案件をチェックしますが、産業界においては輸出管理が貿易投資を阻害するという誤ったイメージを持ちやすい状況にあり、制度の導入が進まない場合があります。そこで、輸出管理を行うことにより、経済発展にどのような利点があるか等について、パネルディスカッションで議論が行われました。パネリスト(髙田貿易管理部長、マコーミック米国国防総省防衛技術安全保障局長、ベイヤー・スウェーデン外務省大使、ゴンザレス・フィリピン大統領府テロ対策部長及びバウアー・ストックホルム国際平和研究所武器管理課長)から、官民一体となった輸出管理強化による信頼性向上、安全保障と経済発展の両立を図るための規制の重点化、産業界への理解促進に向けた取組などについて経験が共有され、各国の政府・産業界が輸出管理に対する正しい意識を持ち、必要な情報を共有しながら不拡散のための取組を強化していくことの重要性が提起されました。

【安全保障の確保に向けた国際的な取組】
国際輸出管理レジームの議長・事務局長、国際連合安全保障理事会や世界税関機構の関係者から、懸念国やテロ組織による大量破壊兵器等関連貨物の調達活動、レジームや国連安保理による具体的な取組、各機関によるアウトリーチについて発表を行い、懸念国等に大量破壊兵器等関連貨物が移転されることのないよう、国際的な不拡散の取組の重要性を認識してもらう機会となりました。

【アジアの輸出管理制度の進展】
ASEAN、中国、インド、パキスタンにおける輸出管理制度の進展や産業界へのアウトリーチ(ICP制度の導入)等について報告があり、アジア各国の整備状況を知る良い機会となるとともに、特に制度導入を検討している国・地域にとって貴重な情報となりました。また、フィリピンやタイにおいて、新たに輸出管理制度の整備が進んでいることが紹介されました。

【産業界や大学における輸出管理の取組強化】
産業界における輸出管理の取組、政府と産業界の連携の重要性等について発表がありました。また、管理が難しい電子メールや技術指導・研修を通じた無形技術移転について、産業界や大学における具体的な取組について説明が行われ、政府によるアウトリーチに加え、産業界や大学における意識向上の取組が重要であることについて共通認識を得ました。

【政策分科会】
政策分科会(参加者を複数のグループに分け、より双方向の討論を行う少人数のセッション)では、政策担当者、審査官及び執行担当に分かれて意見交換が行われました。各分科会では、実施面での課題(省庁間の連携、審査官の能力向上、産業界との連携等)について、各国・地域の取組事例について活発な情報交換が行われ、参加者間の人的ネットワークの強化につながりました。

【輸出管理を巡る新たな課題】
再輸出や通過積替え、自由貿易地域における貿易管理など、今後アジアの国・地域においても取組を強化すべき課題をとりあげ、既に制度を実施している国から取組事例が報告されました。ケーススタディを交えた説明により、これらの課題に対する認識の向上と課題解決に向けた方策を示す機会となりました。

(3)今回の成果

ASEAN各国、インド、中国、米国や欧州など約30ヶ国・地域と国際機関やシンクタンク等から総勢約170名の参加者を得て、輸出管理に係る様々な課題や取組の状況について多角的かつ網羅的な情報交換や意見交換を行いました。これにより、世界各国が不拡散のために一層協力して、安全保障貿易管理を進展させる必要性や、経済発展のために官民が連携して輸出管理を行うことの必要性などについて意識を高めることができました。今後とも本セミナーをはじめとするアウトリーチ活動を通じ、アジア諸国・地域に対する輸出管理の構築・強化に係る働きかけを継続してまいります。

3.参加国・地域・機関

(1)アジア(19ヶ国・地域)

バングラデシュ、ブルネイ、カンボジア、中国、香港、インド、インドネシア、韓国、ラオス、マレーシア、モンゴル、ミャンマー、パキスタン、フィリピン、シンガポール、スリランカ、台湾、タイ、ベトナム

(2)アジア以外(9ヶ国・地域)

豪、欧州連合、独、メキシコ、オランダ、トルコ、アラブ首長国連邦、英、米

(3)国際輸出管理レジーム(4レジーム)

オーストラリア・グループ(AG)(化学・生物兵器)
ミサイル技術管理レジーム(MTCR)
原子力供給国グループ(NSG)
ワッセナー・アレンジメント(WA)(通常兵器及び関連汎用品)

(4)国際機関、大学等

ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)、世界税関機構(WCO)、国際連合安全保障理事会北朝鮮パネル、ニューヨーク州立大学、群馬大学 等

※プログラムや資料(講演者から了承が得られたもののみ)を以下のウェブサイトで公開しています。
http://supportoffice.jp/outreach/2015/asian_ec/外部リンク
鈴木経済産業副大臣開会挨拶

セミナーの様子

担当

貿易経済協力局貿易管理部安全保障貿易国際室

公表日

平成28年3月2日(水)

発表資料

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