経済産業省
文字サイズ変更

製・配・販連携による需要予測で食品ロスを最大40%削減!~ 天気予報で物流を変える 【最終報告】 ~

本件の概要

経済産業省は、平成26 年度次世代物流システム構築事業(※)の一環として、日本気象協会と連携し、天気予報で物流を変える取組として「需要予測の精度向上による食品ロス削減及び省エネ物流プロジェクト」を実施しました。
当プロジェクトにより、気象情報とPOS データなどのビッグデータを解析し、高度な需要予測を行うことで、余剰に生産している冷やし中華つゆや豆腐の生産量(食品ロス)を30~40%削減できる可能性があることがわかりました。
今後も需要予測の精度を向上し、その情報を製・配・販で共有すること等を通じて、食品ロスを減少するとともに、余剰生産、配送、蔵置、廃棄等で発生しているCO2 を削減していくことが期待されます。

1.成果

今回、株式会社Mizkan(本社:愛知県半田市)の販売している季節商品(賞味期限は長いものの特定の季節に需要が集中する商品)の冷やし中華つゆと、相模屋食料株式会社(本社:前橋市)の販売している日配品(豆腐・牛乳など冷蔵を要し、あまり日持ちのしない食品)の豆腐についての各種データ(売上・発注量・廃棄量・気象)解析、需要予測手法の検討、解析を行いました。
その結果、余剰に生産している冷やし中華つゆの約40%(最終生産量比)、豆腐の約30%を削減することができ、これにより物流分野等で排出されるCO2 が削減できることが確認できました。
なお、上記の結果は今回の解析に基づく予測であり、実際には①サプライチェーン関係業者との調整、②最適在庫、③プロモーションの影響などをさらに考慮する必要があります。

2.課題

現在わが国において本来食べられるはずなのに廃棄されている、「食品ロス」は年間約500~800 万トンで、世界全体の食料援助量(約400 万トン)を上回り深刻な課題となっています。
また、需要量以上の商品を生産した結果、流通業等からメーカーへの返品が行われているのが現状であり、加工食品・日用雑貨における年間の返品額はおおよそ1,691 億円に達していると見られており、そのためにCO2 等が余剰に排出されているということができます(製・配・販連携協議会調べ)。

3.原因と対応

現在、製(メーカー)・配(卸)・販(小売)の各企業が独自にPOS(販売時点情報管理)データなどに基づいて需要予測を行うことが一般的です。しかし、製・配・販各社による需要予測及びその予測に用いるデータは十分に共有されておらず、各流通段階で生産量や発注量の予測に誤差が生じ、廃棄や返品などのムダが生じる一因となっています。
そこで、本プロジェクトでは、日本気象協会が気象情報に加えてPOS データなどのビッグデータも解析し、高度な需要予測を行ったうえで製・配・販の各社に提供します。
これにより、参加企業における廃棄や返品等を減少させ、更には不要に発生している二酸化炭素を削減することを予定しています。
今回の取組のイメージ図、参加事業者等は別紙をご参照ください。

4.今後の予定

(1)対象商品・対象地域の拡大
平成26 年度は、対象商品を冷やし中華つゆ・鍋つゆ・豆腐に、対象地域を関東地方に絞って解析を行ってきました。
平成27 年度は取り組みを拡大し、対象エリアを全国に広げるとともに、対象商品に冷やし麺、アイスコーヒー等を加える予定です。
(2)需要予測の高度化
平成27 年度は人工知能分野の技術を用いた新たな解析手法を検討し、来店客数や曜日、特売などで売上の変動の大きい小売店の需要予測の実証実験を行う予定です。
※ 「平成26 年度次世代物流システム構築事業」
我が国の最終エネルギー消費量の約2 割を占める運輸部門の省エネルギー対策を進めることが重要視されており、本事業では、物流分野等について、効率化に向けた先行事業を行い、その成果の展開により省エネルギー対策を進めることを目的としています。

担当

商務流通保安グループ 流通政策課/物流企画室

公表日

平成27年4月6日(月)

発表資料

関連リンク

経済産業省 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 代表電話 03-3501-1511
Copyright Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.