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買物弱者問題に関する調査結果をとりまとめました~地域の住民・事業者・行政等が一体となった対策のあり方を提言~

本件の概要

今回の調査において、これまで全国に600万人と推定されていた買物弱者数が増加傾向にあり、全国に約700万人いることが確認されました。
 また、実際に新しく買物弱者対策を始めるにあたり、どのように地域の関係者間の合意を形成するかを、3つの地方自治体の協力の下、住民・事業者・行政が一体となった意見交換会を実施することで調査・実証しました。
あわせて、新規事業を開始する際の参考となるよう、全国の優良事例の紹介や、それらの事業者の事業継続の秘訣や横展開の課題等をまとめた「買物弱者応援マニュアルver.3.0」を作成しました。

 1.結果概要

 (1)買物弱者の現状
 買物弱者とは、「流通機能や交通網の弱体化とともに、食料品等の日常の買物が困難な状況に置かれている人々」を指します。
今回の調査の結果、日本全国の買物弱者数は約700万人※と推計され、前回調査時(平成22年)から増加しました。
今回の調査の結果、買物弱者問題は、既に顕在化している農村・山間部のような過疎地域に加え、今後都市部などでも顕在化することが予測されることがわかりました。
※60歳以上高齢者人口4,198万人(総務省調査)に「日常の買い物に不便」と感じている高齢者の割合17.1%(内閣府調査)をかけて算出しました。

  (2)波及的課題
買物弱者の問題は、健康問題や行政コストの増大といった波及的課題につながる可能性があることがわかりました。
特に買物環境の悪化は低栄養といった問題につながりやすく、英国では低栄養が医療費や介護費の増加をもたらすとして、その経済損失が議論されています。
また、買物弱者サポートのための行政コストを低減するため、コンパクトシティの取組等が有効な対策になることがわかりました。

 2.今後の対策のあり方

 経済産業省ではこれまで、予算事業や買物弱者対策マニュアルの策定、全国の買物弱者対策予算等を一元的に紹介するHP作成等の買物弱者対策を行ってきました。
今回の調査では主に以下の3点の調査を通じて今後の買物弱者対策のあり方を検討しました。

 (1)全国の対策の概要
新しく買物弱者対策を始める方の参考になるよう、全国で優れた買物弱者対策事業を行う22事業者へヒアリングを実施し、その成功の秘訣や課題解決の方法をまとめた「買物弱者応援マニュアルver.3.0」を作成しました。テレビを活用した情報プラットフォームの構築など、先進的事例も紹介しています。

 (2)地方自治体との連携のあり方
買物弱者は、発生原因やその影響、地域の環境も多種多様なため、事業継続には地方自治体や住民との連携が重要ですが、具体的にどのように動き出せば住民・事業者・行政が連携できるか、といった点はこれまでしっかりと整理されていませんでした。
そのため、今回、埼玉県日高市、千葉県銚子市、大阪府泉佐野市の3自治体の御協力の下、地域住民、関係事業者、行政等が一同に集まり地元の状況を踏まえた買物弱者対策について議論する意見交換会を実施しました。
新しく買物弱者対策を始める際に、住民・事業者・行政がどのように現状を整理し、関係者との合意形成を行っていくかのモデル事例として紹介しています。

(3)外国における取組
買物弱者・フードデザート問題は、特に英国・米国等で、格差や貧困といった社会面から問題視されており、様々な対策が取られています。特に、生鮮食料品等を販売するスーパー等の郊外化により、都市中心部の食料品店が廃業し、貧困層における栄養事情が悪化したり(英国)、ファーストフードが多数出店したことによる肥満問題につながっている(米国)可能性があることがわかりました。今回の調査の結果、出店規制や食育、コンパクトシティの取組等、様々な手法で買物弱者・フードデザート問題に取り組んでいることがわかりました。

 3.平成26年度補正予算による対応

 平成26年度補正予算事業として、「買物環境整備促進事業」を実施しています。第一次公募の結果は現在下記URLにて公表しています。
    http://www.meti.go.jp/information/publicoffer/saitaku.html
参考:経済産業省の買物弱者対策HP
   http://www.meti.go.jp/policy/economy/distribution/kaimonoshien2010.html
 

担当

商務流通保安グループ流通政策課

公表日

平成27年4月15日(水)

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