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ストックホルム条約第7 回締約国会議(COP7)が開催されました

本件の概要

平成27 年5 月6 日から8 日、及び14 日から15 日までジュネーブ(スイス)において、ストックホルム条約(POPs 条約)の第7 回締約国会議(COP7)が開催され、新たにポリ塩化ナフタレン(PCN)が同条約の附属書A(廃絶)及びC(非意図的放出の削減)に、ヘキサクロロブタジエン(HCBD)、ペンタクロロフェノール(PCP)とその塩及びエステル類が同条約の附属書A(廃絶)に追加されることが決定されました。
附属書A に追加された物質については、製造・使用等の廃絶に向けた取組を、附属書C に追加された物質については、その非意図的な放出の削減に向けた取組を、今後、国際的に協調して行うこととなります。
また、過去に附属書に追加された化学物質の適用除外の評価とともに、その今後の見直しに関する作業計画などについての議論が行われました。

1.会議の成果

会議では、各国からの意見を受けて、個別のテーマに沿って集中的な議論が行われました。
会議の主な成果としては、次のとおりです。
(1)条約への新規規制物質の追加
第9 回及び第10 回残留性有機汚染物質検討委員会(POPRC)において今次締約国会議に対して附属書への追加の勧告が行われた3 物質群(PCN、HCBD、PCP とその塩及びエステル類)について、下記の表のとおり、附属書への追加が決定されました。
附属書A に追加された物質については、製造・使用等の廃絶に向けた取組を、附属書C に追加された物質については、その非意図的な放出の削減に向けた取組を、今後、条約の下で、国際的に協調して行うことになります。
なお、HCBD については、当初提案されていた附属書C への追加が見送られ、POPRCにおいてさらなる評価を行うこととなりました。
この決定により改正される附属書の発効は、附属書への物質追加に関する通報を国連事務局が各締約国に送付してから1 年後になります。
我が国においては、それまでに、条約で定められている規制内容に基づき、国内で担保するための所要の措置を講ずることになります。
○附属書A 及び附属書C への追加
物質名 主な用途 決定された主な規制内容
ポリ塩化ナフタレン(塩素数2~8 を含む)(PCN) エンジンオイル添加剤、防腐剤等※ ・製造・使用等の禁止
(以下の用途を除外する規定あり)(注)
- ポリフッ素化ナフタレン(フッ素数8 を含む)製造のための使用とそのための中間体としての製造
・非意図的生成による放出の削減
○附属書A への追加
物質名 主な用途 決定された主な規制内容
ヘキサクロロブタジエン
(HCBD)
溶媒※ ・製造・使用等の禁止
ペンタクロロフェノール
(PCP)とその塩及びエステル類
農薬、殺菌剤 ・製造・使用等の禁止
(以下の用途を除外する規定あり)(注)
- 電柱及びその腕木への使用とそのための製造

※我が国においては、塩素数が3 以上のポリ塩化ナフタレン、ヘキサクロロブタジエンについては化学物質審査規制法の第一種特定化学物質に指定済み。
(注):①適用除外の規定については、その効力が発効した日から5 年を経過した時点で、その適用除外の効力が失われることになっています。
②日本として当該用途を適用除外とするか否かについては、今後、国内で検討することとしています。
(注意) 上記の表中の情報は省略・簡略化しているため、規制内容の詳細については、下記の条約事務局のホームページから会議文書をご覧ください。
POPs 条約ホームページ(英語):http://www.pops.int/外部リンク
(2)過去に附属書に追加された化学物質(パーフルオロオクタンスルホン酸:PFOS)の適用除外の評価
2009 年の第4 回締約国会議(COP4)で規制物質に追加されたPFOS(界面活性剤)に関し、条約上で5 年間の適用除外が認められている用途のうち、カーペット、皮革及び衣類、繊維製品及び室内装飾品、紙及び包装用品、表面処理剤及びその調整添加剤、ゴム及びプラスチックへの使用の適用除外の登録については、いずれの締約国からも適用除外の延長の登録が提出されていないことから、これらの用途に関する適用除外登録を延長しないこととなりました。
(3)適用除外の評価に関する今後の作業計画(PFOS、ブロモジフェニルエーテル)
2009 年の第4 回締約国会議(COP4)で規制物質に追加された4 種類のブロモジフェニルエーテル(BDE)(難燃剤) 及びPFOS(界面活性剤)については、いくつかの用途に対して適用除外が条約上で認められています。
これらの適用除外について、BDE については2017 年の第8 回締約国会議(COP8)において、PFOS については2019 年の第9 回締約国会議(COP9)において、こ
れらの適用除外が引き続き必要であるかを評価するための作業を行うことが、今次締約国会議において合意されるとともに、これらの作業を進めるに当たっての具体的な手続きが決定さ
れました。
我が国は、BDE についてはそのリサイクルを、PFOS についてはエッチング剤、半導体用レジスト、業務用写真フィルム、特定の医療機器の製造時における使用についての適用除外を条約事務局に登録していますが、今後、今次締約国会議で合意されたこれら適用除外の見直しにかかるプロセスに合わせて、国内の実態について調査する予定です。

2.第7 回締約国会議の概要

(1)開催地・会議期間
開 催 地:ジュネーブ(スイス)
会議期間:平成27 年 5 月6 日(水)~5 月8 日(金)、5 月14 日(木)~5 月15 日(金)
(2)主な議題
○条約への新規規制物質の追加(ポリ塩化ナフタレン(PCN)、ヘキサクロロブタジエン(HCBD)、ペンタクロロフェノール(PCP)とその塩及びエステル類)
○過去に附属書に追加された化学物質(パーフルオロオクタンスルホン酸:PFOS)の適用除外の評価
○個別の適用除外と認めることのできる目的に関する今後の作業計画(PFOS、ブロモジフェニルエーテル)
(3)出席者
会議の議長はヨハンナ・リシンジャー・ペイツ氏(スウェーデン)が務め、我が国からは、外務省、経済産業省及び環境省から構成される政府代表団が出席しました。
【参考】残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約(POPs 条約)とはPOPs条約とは、環境中での残留性、生物蓄積性、人や生物への毒性が高く、長距離移動性が懸念されるポリ塩化ビフェニル(PCB)、DDT等の残留性有機汚染物質(POPs:Persistent Organic Pollutants)の、製造及び使用の廃絶・制限、放出の削減、これらの物質を含む廃棄物等の適正処理等を規定している条約です。
対象物質については、POPs検討委員会(POPRC)において議論されたのち、締約国会議(COP)において決定されます。
締約国会議で規制対象物質の追加が決定された後、日本など条約を批准している加盟国は、これらの物質の製造、使用等を国内の法令で規制することにより、条約の内容を担保することになっています。
経済産業省関連情報ホームページ
http://www.meti.go.jp/policy/chemical_management/int/pops.html
POPs 条約ホームページ(英語)
http://www.pops.int/外部リンク
POPs条約の加盟国(英語)<Ratificationの欄に日付の記載がある国>
http://chm.pops.int/Countries/StatusofRatification/tabid/252/language/en-US/Default.aspx外部リンク

担当

製造産業局化学物質管理課

公表日

平成27年5月18日(月)

発表資料

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