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日中間で特許審判における協力関係を拡大します

本件の概要

日本国特許庁は、日中間の審判制度に関する情報交換や相互理解の促進のため、中国国家知識産権局(SIPO)とともに「日中審判専門家会合」を日本において初めて開催します。また審判実務の相互理解を深めるために審判官同士が直接意見交換を行う「日中韓国際審判官協議」の実施などとあわせて、審判における協力関係を積極的に構築していきます。

1.背景

我が国企業の海外での現地法人保有数は中国が最も多く※1、中国への輸出額も米国に次ぐ2位※2と、中国は我が国企業にとって重要な事業展開先となっています。また、特許出願件数をみると、中国への特許出願は2011年に世界第1位となった後も増加を続けていますが、その中でも我が国からは、約4.0万件(2014年)と最も多くの特許出願がなされ(2位の米国は約3.4万件)、我が国企業の中国における特許権取得に対する意欲がうかがえます。
特許権を取得するため、あるいは特許権を維持するためには、審査官による審査を経た後の審判手続きが重要となる場合があります※3。しかしながら、中国の審判制度については情報が少なく、また日本の審判制度と相違している点も多いため、知財紛争において日本企業が適切な対応を取ることが困難となるケースが多くなっています。そのため、SIPOに対して、定期な会合や実務的な交流を行い、審判制度に関する情報共有ができるように働きかけてきました。

2.日中審判専門家会合の開催

本年6月24日、25日、日中両国の審判専門家による会合を、日本において、初めて開催します。第1回となる今回の会合では、SIPO審判部門のトップを筆頭とする代表団が来日し、今後の情報交換の枠組み、直近の制度改正や制度見直しの状況、日中間での審判官の相互派遣等について協議を行います。

3.日中韓国際審判官協議

本年秋には、中国において、日中韓審判専門家会合を開催する予定となっており、現地企業や知財関係者等に対してそれぞれの審判制度等のセミナーも実施します。本会合では、各国審判制度の比較も実施しており、その結果については順次公表していく予定です※5。また来年には、日本が本会合をホストする予定となっています。また本年中には、日中韓の審判官同士が審判実務や運用について直接議論を行う国際審判官協議を、韓国において、初めて実施する予定です。

4.第24 回日中弁理士交流会

本年6 月9 日、日中の弁理士の交流会が、日本において、2011 年以来4 年ぶりに再開される予定です。今交流会では、日本弁理士会と中華全国専利代理人協会※6との間で行われ、中国側が判例を踏まえた実務のポイントや、最近の制度改正に関して講演を行います。
特許庁は、こうした民間における知財専門家同士の交流を後押ししています。

特許庁は、これらの協力関係の構築によって得られた成果を我が国企業に提供することで、中国や韓国における円滑な事業活動を支援していきます。
今後も、特許庁は、中国や韓国などの海外知財庁との対話を深化させながら、適切な知的財産の保護が図られるように、知財協力を推進してまいります。

※1 国際協力銀行(JBIC)「2014 年度海外直接投資アンケート結果(第26 回)」
※2 財務省貿易統計
※3 日本における審判手続きは、裁判における第1審の地方裁判所の手続きに相当します。
※4 「現役審判官による中国無効審判の模擬口頭審理」(発明推進協会主催、特許庁後援)
http://www.jiii.or.jp/kenshu/h27/0626.pdf
※5 「日中韓特許庁における審判実務に関する比較研究」
http://www.jpo.go.jp/torikumi/kokusai/kokusai3/nicyukan_shinpan_hikakuken.htm
※6 中国の専利代理人により構成される団体です。なお、中国の専利代理人は我が国の弁理士
にほぼ相当する資格ですが、商標実務を行わないなどの差異があります。

担当

特許庁 審判部 審判課

公表日

平成27年6月9日(火)

発表資料

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