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「外国公務員贈賄防止指針」を改訂しました

本件の概要

我が国企業の海外展開を支援するため、不正競争防止法の外国公務員贈賄罪に関する指針(「外国公務員贈賄防止指針」)を改訂します。営業関連活動に関する法解釈を明確化するとともに、望ましい贈賄防止体制として、現地エージェントの起用や海外企業の買収といったリスクのある行為について、子会社を含む企業グループとして、社内規程の整備や記録、監査といった体制強化を提示しました。

1.背景

  • インフラ部門など海外市場の拡大(2012年時点で150兆円超の規模)とともに、我が国企業が外国公務員等からの贈賄要求に直面するケースが増大しています。
    (参考)例えば、アフリカ・フロンティア市場への投資にあたって、贈収賄・汚職リスクが最大の課題との報告があります。
  • 一方、世界的に外国公務員贈賄罪に対する摘発は急速に強化されつつあり、中には、1000億円にも上る制裁金が科される摘発事例も見られます。(外国公務員贈賄に関する法制度等については別紙1参照)
  • こうした中、我が国企業の対応は、海外での正当な営業関連活動まで萎縮する事例が見られる一方で、特に有効な対策をとっていない現地法人も非常に多いとの指摘があります。このため、アジアなど海外市場の活力を我が国に取り込むため、我が国企業が、企業グループとして贈賄リスクを適切に制御した上で、正当な営業関連活動を行う環境を整備する必要があります。(『日本再興戦略』改訂2015(平成27年6月30日閣議決定)においても記載)

2.「外国公務員贈賄の防止に関する研究会」における検討

「外国公務員贈賄の防止に関する研究会」(座長:山口厚 早稲田大学大学院法務研究科教授。委員は別紙2)を設置し、本年6月から計3回開催しました。

3.改訂のポイント

(1) 法解釈の明確化

  • 社交を隠れ蓑にした贈賄を防止するとともに、営業関連活動の過度の萎縮を避けるため、構成要件(「営業上の不正の利益を得る目的」)の解釈を明確化。
    • 通関時など現地政府からの合理性のない差別的な取扱いを避けるための支払であっても、拒絶が原則。ただし、拒絶したにもかかわらず要求が継続し、自社の損害回避のためやむを得ず行う支払は処罰対象たる利益供与に当たらないことがありうる。
    • 純粋な社交や自社商品への理解を深めることが目的である贈答、接待、視察旅費の負担等は必ずしも賄賂とはならない可能性がある。

(例1)現地社会慣習に基づく季節的な少額の贈答品提供
(例2)自社工場(日本ないし第三国)の視察に要する一定の経費(視察に付随する合理的かつ相当な範囲の会食、視察の空き時間等に実施する観光等を含む)

(2) 企業における体制強化(ベストプラクティス)

  • 会社法、不正競争防止法及び海外法令上、海外事業を行う企業は、外国公務員贈賄防止体制の構築及び運用が必要であることを明記。
  • 具体的な体制の構築及び運用については、企業に広い裁量があるものの、リスク(進出国、事業分野及び行為類型)を勘案した「リスクベース・アプローチ」によるメリハリのある体制を構築・運用することを推奨。(全ての国、全ての事業分野で厳しい対策を行う必要はない)。
  • 特に、リスク管理が行われていないことが多い子会社、孫会社等における対応の重要性、親会社の支援の必要性を強調。
  • 現地エージェントの利用、現地企業の取得、接待など高リスク行為については、適切な決裁ルートの構築や記録、監査といった社内検討体制の整備を要求(虚偽記録や正規でない承認手続は不正を推認させる要素である旨明記)。

(3)その他

  • 我が国企業が外国公務員等から賄賂要求を受けた場合には、現地日本大使館・領事館に設けられた「日本企業支援窓口」等への相談、日本大使館等を通じた現地政府との協議が可能であることを明示。

担当

経済産業政策局 知的財産政策室

公表日

平成27年7月30日(木)

発表資料

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