経済産業省
文字サイズ変更
アクセシビリティ閲覧支援ツール

シンガポール知財庁との間で、官民連携型の審査能力向上プログラムを開始することに合意しました

本件の概要

日本国特許庁は25 日、シンガポール知財庁(IPOS)と会談を行い、日本国特許庁とIPOS との間で、官民連携型の審査能力向上プログラムを開始することに合意しました。このプログラムは、日本国特許庁及び我が国ユーザーが連携して、IPOS の国際調査機
関( ISA)・国際予備審査機関(IPEA)としての審査能力向上に協力するものです。これにより、シンガポールの知財保護環境の整備を促進するとともに、その成果を他のアセアン諸国にも波及させることで、我が国企業のより円滑な国際事業展開の促進に貢献します。

1.背景

アセアン諸国は我が国企業の今後の事業展開先として有望視されており、日本国特許庁としても、我が国企業の円滑な事業展開ができるよう、投資環境を整備する観点から、アセアン諸国の知的財産制度の整備・強化を支援しています。シンガポールは、アセアン諸国の中では特許出願件数が最も多く※1、知財保護の環境整備が急速に進んでいます。このような中、日本国特許庁は、IPOS に対し、特許審査ハイウェイ(PPH)※2 の試行プログラム開始、特許協力条約(PCT)に基づく 国際出願(PCT 国際出願)の国際調査・国際予備審査のシンガポールへの管轄拡大※3、日本国特許庁の特許審査官の派遣開始など、特許審査に関する協力を行ってきました。
また、2014 年にIPOS が特許の実体審査(ポジティブ・グラントシステム※4)を開始したことに伴い、2014 年12 月から日本国特許庁の特許審査官1 名をIPOS の上級特許審査官として長期派遣するなど、IPOS に対して特許審査能力の向上に向けた協力を強化しているところです。
上記各支援により、本年9 月から、IPOS はアセアンの知財庁として初めてISA・IPEAとして※5 本格稼働を開始する予定です。

2.官民連携型の審査能力向上プログラムの開始について

日本国特許庁は25 日、IPOS と会談を行い、日本国特許庁とIPOS との間で、官民連携型の審査能力向上プログラムを開始することに合意しました。このプログラムは、本年9 月より、アセアンの知財庁として初めてIPOS がPCT 国際出願に対するISA・IPEA として本格稼働を開始することを受け、 ISA・IPEA としての審査能力向上に協力するため、1)日本国特許庁とIPOS が、PCT 国際出願の国際調査・国際予備審査について、我が国企業を含むPCT ユーザーとの対話を共同で実施するとともに、2)日本国特許庁がISA・IPEA の実務支援及び両庁間のPCT に基づく制度や運用の調和のためにIPOS に特許審査官を派遣し、3)IPOS を日本国特許庁が受理したPCT 国際出願に対するISA・IPEA に加え、ISR・IPER において相互に管轄国となる新たな二庁間関係を構築するものです。

3.今後の展望

このプログラムに基づき、今秋以降、日本国特許庁はIPOS に特許審査官を派遣します。また、この派遣の後、日本国特許庁及びIPOS とPCT ユーザーとの対話を本年度中に実施する予定です。
また、今後、日本国特許庁は、我が国出願人がIPOS をISA 及びIPEA として選択可能とするための必要な準備を進めます。なお、運用開始日については、別途、公表します。
今回の合意を踏まえ、日本国特許庁は、シンガポールの知財保護環境の整備を促進するとともに、その成果を他のアセアン諸国にも波及させ、我が国企業のより円滑な国際事業展開の促進に貢献します。

※1 シンガポールへの特許出願件数は年間9,722 件、米国から3,515 件(全体の約36%)、欧州から2,541 件(同約26%)、日本から1,384 件(同約14%)。(2013 年)
※2 特許審査ハイウェイ(PPH):ある国で特許権を取得することが可能と判断された出願について、出願人の申請により、別の国で簡易な手続で早期審査を申請することができる。(シンガポールとの間では、2009 年7 月に試行プログラム開始)
※3 IPOS で受理されたPCT 国際出願について、出願人の希望があれば日本国特許庁が国際調査・国際予備審査を行うことができる。(2012 年12 月)
※4 2014年2月に改正特許法が施行され、審査報告書で特許性に対し肯定的な意見が示された出願のみ特許査定されるポジティブ・グラントシステムが導入されている。(施行前は、特許性に否定的な見解を含む審査報告書が発行された場合でも、出願人が申請すれば特許可能になる制度(セルフ・アセスメントシステム)を採用していた)。
※5 ISA及びIPEAとなるためには、PCTに定められた要件を満たし、PCT同盟総会で選定されることが必要。現在稼働しているISA及びIPEAは計18機関(オーストリア、オーストラリア、ブラジル、カナダ、チリ、中国、エジプト、EPO、スペイン、フィンランド、イスラエル、インド、日本、韓国、ロシア、スウェーデン、米国、北欧特許庁(デンマーク、ノルウェー、アイスランド))。

担当

特許庁総務部国際協力課
特許庁審査第一部調整課

公表日

平成27年8月26日(水)

発表資料

経済産業省 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 代表電話 03-3501-1511
Copyright Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.