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ストックホルム条約残留性有機汚染物質検討委員会第11回会合(POPRC11)が開催されました

本件の概要

10月19日から23日にかけて、残留性有機汚染物質を国際的に規制するストックホルム条約による規制対象物質について検討を行う「残留性有機汚染物質検討委員会」(POPRC)の第11回会合がイタリアのローマで開催されました。
本会合では、デカブロモジフェニルエーテル(デカBDE)について、条約上の廃絶対象物質(附属書A:自動車及び航空機用の特定の交換部品について適用除外あり)に追加することを締約国会議に勧告することが決定されました。
また、短鎖塩素化パラフィン(SCCP)について、規制対象物質に追加するための検討をさらに進めること、新たに提案されたペルフルオロオクタン酸(PFOA)とその塩及びPFOA関連物質について、規制対象物質とする必要性についての検討を進めることが、それぞれ決定されました。
ジコホルについては、さらに情報を収集して次回第12回会合で改めて議論することが決定されました。
次回会合は、平成28年9月にローマ(イタリア)で開催される予定です。

1.背景

「残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約(POPs条約)」は、環境中での残留性、生物蓄積性、人や生物への毒性が高く、長距離移動性が懸念されるポリ塩化ビフェニル(PCB)、DDT等の残留性有機汚染物質(POPs:Persistent Organic Pollutants)の製造及び使用の廃絶や制限、その非意図的生成による放出の削減などの規制に関する条約です。
条約対象物質への追加について検討するための検討委員会(POPRC、各国の31名の専門家より構成される)においては、新たに各国から提案された物質について、①スクリーニング、②危険性に関する詳細検討(リスクプロファイル)、③リスク管理に関する評価の検討プロセスを経て、締約国会議(COP)への勧告を行います。
COPでの決定の後、各加盟国は、対象物質について、国内法令(我が国は化学物質審査規制法等)で製造、使用等を規制することになります。

2.今回の会合での決定内容

POPRCの第11回会合(POPRC11)は、10月19日~23日、ローマ(イタリア)で開催され、我が国からは、経済産業省、環境省の担当官、国内の専門家等がオブザーバーとして出席しました。POPRC11で決定された内容は以下のとおりです。

  1. 条約対象物質への追加

    1. デカブロモジフェニルエーテル(デカBDE)(提案国:ノルウェー)
      【主な用途】難燃剤
      リスク管理に関する評価案を審議し、POPs条約上の位置づけ(製造・使用等の「廃絶」又は「制限」)の特定について検討し、自動車及び航空機用の特定の交換部品を適用除外にした上で廃絶対象物質(附属書A)へ追加することを締約国会議に勧告することが決定されました。なお、適用除外となる交換部品については、今後、さらに情報を収集して特定することとなりました。

  2. 条約対象物質としての検討

    1. ジコホル(提案国:欧州連合)
      【主な用途】殺虫剤※
      リスクプロファイル案を審議したところ、当該物質が長距離移動の結果重大な悪影響をもたらす恐れがあるとの結論に達するために追加の情報が必要であるとの意見が示されたことから、さらに情報を収集して次回第12回会合で改めて議論することが決定されました。
      ※我が国においてジコホルは、化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律の第一種特定化学物質に指定済み。

    2. 短鎖塩素化パラフィン(SCCP)(提案国:欧州連合)
      【主な用途】難燃剤当該物質については、2012年(平成24年)のPOPRC8において議論が収束しなかったため、POPRC11で再度議論することとし、それまでに新たな科学的知見を収集してリスクプロファイル案を改訂することとされていました。
      今回のPOPRC11で改訂されたリスクプロファイル案を審議した結果、当該物質が長距離移動の結果重大な悪影響をもたらす恐れがあるとの結論に達し、リスク管理に関する評価案を作成する段階に進めることが決定されました。

    3. ペルフルオロオクタン酸(PFOA)とその塩及びPFOA関連物質(提案国:欧州連合)
      【主な用途】フッ素ポリマー加工助剤、界面活性剤等提案国から提出された提案書を審議した結果、PFOAがスクリーニング基準を満たすとの結論に達し、リスクプロファイル案を作成する段階に進めることが決定されました。なお、PFOAの塩とPFOA関連物質を検討の対象に含めるかについて、リスクプロファイル案の作成段階で検討されることになりました。

  3. その他の検討

    1. ヘキサクロロブタジエン(HCBD)の非意図的生成による放出の削減に関する検討当該物質については、2013年(平成25年)のPOPRC9において、廃絶対象物質(附属書A)及び非意図的生成による放出削減対象物質(附属書C)へ追加することを締約国会議に勧告することが決定されましたが、本年5月に開催された第7回締約国会議(COP7)において、附属書Cへの追加が見送られ、POPRCにおいてさらなる評価を行うこととなりました。
      これを受けて、今回のPOPRC11において、今後、当該物質の非意図的生成による放出の削減対策等について情報を収集し、その結果を次回POPRC12で検討することが決定されました。

    2. ペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)代替ガイダンスの改訂附属書B(制限)に掲載されているPFOS(界面活性剤)については、いくつかの用途に対して適用除外が条約上で認められており、これらの適用除外用途においてPFOSを代替していくためのガイダンスがPOPRCによって作成されています。
      今回のPOPRC11においては、今後、当該ガイダンスを最新の情報に基づいて改訂し、2017年(平成29年)に開催される第8回締約国会議(COP8)にその改訂版を提出するための作業計画が決定されました。

3.今後のスケジュール(予定)

次回会合(POPRC12)は、2016年(平成28年)9月にローマで開催される予定です。また、今次会合及び次回会合の結果を受け、2017年(平成29年)の4月末から5月初めにかけて、第8回締約国会議(COP8)がジュネーブで開催される予定です。
【参考】関連するホームページ
経済産業省関連情報ホームページ
http://www.meti.go.jp/policy/chemical_management/int/pops.html
ストックホルム条約ホームページ(英語)
http://www.POPs.int/外部リンク
 

担当

製造産業局化学物質管理課

公表日

平成27年10月27日(火)

発表資料

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